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朝 日曜日 京太郎「ふわぁ…あれ…ああそういえば一緒に寝たんだったな」 京太郎「朝ごはんを作るか」 京太郎「起こすのも悪いし一人で作るか」 ガチャ…バタン… カピー「パカパカ(ドッペルゲンガーがここまで成長したか…まあ、それも運命か。主の鋼の精神(笑)がどこまでもつか見ものだな。手を出したらロリコンとよんでやろう」 マホ「わふぅ…zzz」 昼 京太郎「マホがパソコンで中学の友達と喋ってるからパソコンは使えないな」 カピー「パカパカ(どうした?」 京太郎「いや、なんかこう久しぶりだと思って」 カピー「パカパカ(私からしたらこのペースでいいんだがな」 京太郎「いや、この抽選券を手に入れてな」 カピー「パカパカ(ホームラン全く…デタラメだな」 京太郎「褒めるなよてれるじゃないか」 カピー「パカパカ(褒めてない」 カピー「パカパカ(結果だ」 カピー「パカパカ(また主にはいらないものばかりだな」 京太郎「でもまあ、もらえるだけいいだろ」 カピー「パカパカ(そうだな…麻雀の本はドッペルゲンガーにでも渡すといいぞ」 ーーーーーーー、 昼2 京太郎「どうしようか」 京太郎「出かけるか」 京太郎「バッティングセンターは疲れるからゴルフに来て見たが…なになに…網にぶち当てたら豪華商品だと。狙うしかないな」 京太郎「昔よんだ漫画の通りに打つと確か…チカラを抜いて笑顔を作って振り抜く」 カーーーーン… 京太郎「おう…凄く飛んだぞ」 バシュ…網に直撃 京太郎「あっ、当たった…」 店員「おめでとうございます。これが景品になります」 よる 京太郎「もしかしたらスポーツの才能があるのかもしれない…まさかな」 京太郎「マホに麻雀を教えるか」 マホ「よろしくお願いします!」ニコニコ 京太郎(そういえばアイテムを使えって言われてたな) 京太郎(どれを使おうか) 京太郎(これにしとくか) マホ「それなんですか?」 京太郎「これは義姉さんが書いた麻雀の参考書だな」 マホ「参考書?」 京太郎「そうだ。理解すれば強くなるぞ」 マホ「ほ、ほんとうですか!」 京太郎「おう。わかり易くおしえてやるからな」 京太郎「ここでこれを切ると見えない圧力が下家にかかるから…」 マホ「あっ、だからこれを切る…す、凄いです!」 京太郎「いやまあ、マホもそのうち簡単にできるよ」 マホ「ほ、本当ですか?」 京太郎「嘘をついても仕方ないだろ」 マホ「が、頑張ります!」 マホ「あ、あの今日もいいですか?」 京太郎「また一緒に寝るのか?」 マホ「……」頷き 京太郎「……」 京太郎「別に構わないぞ」 マホ「やった!これからもいいですか?」 京太郎「まあしかたないからな」 マホ「ありがとう!京お兄ちゃん!」 ギュ…抱きつき 京太郎(夏場のパジャマだから生地がうすい…柔らかい…これ間違ったかもしれない) 京太郎(ゴルフで疲れたのかな…眠いや…z.zz) マホ「…zzz」 カピー「パカパカ(寝顔はそっくりだな」 月曜日 朝 京太郎「……眠い」 カピー「パカパカ(抽選券が手に入ったらくるんだな」 京太郎「…すまん」 カピー「パカパカ(ふん…まあいいがな」 カピー「パカパカ(特別抽選券…またややこしい物を手に入れたな」 京太郎「ゴルフで貰ったんだ」 カピー「パカパカ(常人は六番アイアンで250ヤードも飛ばせないと覚えておけ」 カピー「パカパカ(結果だ…またややこしいのを手に入れたな」 京太郎「愛欲の鎖ってなんだ?」 カピー「パカパカ(質問しにこい。今は答える気分じゃない」 京太郎「カピー…」 カピー「パカパカ(わかっている。ドッペルゲンガーの相手くらいしてやろう」 京太郎「すまんな」 ーーーーーーーーー 昼 京太郎「どこで食べようか」 京太郎「さ、さみしくなんかないんだからな…次は部室で豊音と食べようかな」 ーーーーーーーー 放課後 部室 京太郎「どうしたものかな」 エイスリン「トックン!」 京太郎「今日は基礎をやってみるか」 エイスリン「うん!」 帰り道 京太郎「そういえばさ、俺の家に女の子が来たんだよ」 エイスリン「えっ?」 京太郎「義姉さん達の恩師の子なんだけどさ…」 エイスリン「そ、それで?」 京太郎「麻雀の基礎を教えないといけないんだ」 エイスリン「えっ?」 京太郎「健夜義姉さんが言ってたんだけどな基礎ができないとやばい事になるっぽいんだ…だからさ…力を貸してくれるか?」 エイスリン「麻雀を教えればいいのかな?」 京太郎「そうだ」 エイスリン「よ、良かった…それくらいなら大丈夫だよ」 京太郎「ありがとう、エイスリン。ところでさ」 エイスリン「ナニ?」 京太郎「日本語ペラペラなんだな」 エイスリン「あっ…」 夜 京太郎「もうすぐ夏休みだな」 京太郎「智葉さんを誘ってみるか」 智葉「暇なのか?」 京太郎「勝った。たかみーさんは初手に字牌しか切ってないけど能力持ちなんだろうな。ウィスが着てるな」 京太郎「たかみーさんからだな」 たかみー「一位おめでとうございます」 京「ありがとうございます」 たかみー「あわあわが言ってた通り強い人ですね」 京「あわあわさんと知り合いなんですか?」 たかみー「ええ。貴方に負けた次の日は荒れてますから」 京「そうなんですか…なんかすいません」 たかみー「かまいませんよ。また良かったら打ってくれますか?」 京「此方こそお願いします」 ーーーーーーー 就寝前 京太郎「あれ、もう部屋に来てたのか?」風呂上がり マホ「は、はい!」真っ赤 スッ…雑誌をベッドの下に隠す マホ(ま、まさかあんな本があるなんて思わなかった!) 京太郎「とりあえずもう遅いし寝るか」 マホ「寝る?え、エッチなのはいけないと思います!」カァァ 京太郎「何言ってんだ?」 マホ「うわぁぁ…な、なんでもないです!」 マホ(お、落ち着いて私) 京太郎「…zzz」 マホ「……もう寝てしまったんですか?」 ツンツン… 京太郎「…っ…zzz」 マホ「男の人は溜まるってさっきの本に書いてたけど…何が溜まるんでしょう?それにマホの頭やお腹は熱いし…全部京お兄ちゃんのせいです」 ぎゅう…抱きつき マホ「温かい…京お兄ちゃんはマホとあんな事したいのかな?…マホは別に…構わない…zzz」 朝 京太郎「…なんで抱きつかれてるんだ?」 京太郎「とりあえず起こさないようにしてと…マホの昼ご飯も作っておかないとな」 ーーーーーー 昼 京太郎「どうしようか」 京太郎「……zzz」 ーーーーーー 放課後 部室 京太郎「また寝てしまった」 胡桃「京太郎、全国の譜面をチェックするから手伝って貰っていいかな?」 京太郎「了解です」 胡桃「…この阿知賀の人、特徴的だね」 京太郎「染めてに寄ってる訳でもないですから、多分妹と一緒です赤い牌が来やすいんだと思うな」 胡桃「赤い牌…確かに中や赤ドラもきてるね」 京太郎「厄介な相手になりそうですね」 ーーーーー 帰り道 京太郎「なあ塞、頼みがあるんだけど…」 塞「待って当ててあげようか、その頼み」 京太郎「えっ?」 塞「京太郎の家に居る女の子に麻雀を教えてあげればいいんだよね?」 京太郎「そ、そうだけどなんで…ああ、エイスリンから聞いたな」 塞「うん。水臭いよ京太郎。私達仲間なんだから困った時は頼ってくれないと」 京太郎「ごめん…」 塞「皆知ってるからビシビシ教えられるよ」ニコニコ 京太郎「お、おう…」 京太郎(ある意味、マホにとったら地獄かもしれないな) ーーーーー 夜 京太郎「…昼間寝たからか身体が軽いな」 京太郎「アイテムはどうしようかな」 マホ「今日もよろしくお願いします!」 京太郎「今日は本無しで落ち着いて打つ練習だな」 マホ「はい!」 マホ「…ここ」 コトン… 京太郎(和の打ち方にそっくりだな) マホ「こんな感じでいいですか?」 京太郎「ああ、最初の頃に比べて格段に良くなっなってきてる」 マホ「ほ、本当ですか!」 京太郎「嘘は言わないぞ」 マホ「やったー!」 ーーーーーーー 就寝前 ガチャ… 京太郎「さっさと寝る…あれ…」 マホ「えっ…?」手に妹物の秘蔵本 京太郎「な、なんでそれを…」 マホ「こ、これは違うんですー!!」真っ赤 五分後 リビング 京太郎「とりあえずあの…すいませんでした!」土下座 マホ「お、お兄ちゃんは悪くないです!」 京太郎「いやでも…あれは…」 マホ「それよりも聞きたい事があります」カァァ 京太郎「聞きたい事?」 マホ「お兄ちゃんはマホとあんな事がしたいんですか?」カァァ 京太郎「えっ?」 マホ「だからお兄ちゃんはマホとセックスがしたいのか聞いてるんです!」カァァ 京太郎「したい」 マホ「っ…!」カァァ 京太郎「って答えたらどうするんだ?」 マホ「えっ?」 京太郎「マホ、大事な事だから言っとく。男は皆、等しく狼だ」 マホ「京お兄ちゃんも?」 京太郎「そうだ」 マホ「それじゃあ…マホの事を…」 京太郎「それはしない」 マホ「マホに魅力がないからですか?」 京太郎「…マホは魅力的な女性だ。でも俺はマホを養う金も権力もないただの学生だ」 マホ「えっと…どういう事?」 京太郎「もし俺がここでマホを抱いて妊娠したらどうする」 マホ「妊娠?」 京太郎「そう妊娠だ。中学生の出産なんて世間は認めないし、俺やマホがその子を自分の手で養っていくには若すぎる」 マホ「その通りです…でもマホはお兄ちゃんとなら…」 京太郎「二年後だ。二年後、俺が18でマホが16になる時にマホがその気持ちのままならもう一度話し合うべきだ」 マホ「でもお兄ちゃんが他の人と交際してたら?」 京太郎「…諦めろ」 マホ「そんなのってないです!」 京太郎「そうだマホが好きな俺はただのクズなんだ…」 マホ「うわぁぁぁああん」泣き出して 京太郎「ごめんなマホ」 マホ「……zzz」泣きつかれて眠り 京太郎「ごめんな、マホ」 パタパタ…足音 カピー「パカパカ(酷な断り方をするな」 京太郎「…マホは岩手に来て俺しか頼れないから錯覚してるだけだ」 カピー「パカパカ(それでももう少しまともな断り方があっただろう」 京太郎「そうか?」 カピー「パカパカ(ああ…人の好意には相変わらず弱いな」 京太郎「そうかもしれないな」下を向いて カピー「パカパカ(ふん…まあいい。義姉の部屋にさっさとその小娘を運べ。私が面倒を見ておいてやる」 京太郎「助かる」 カピー「パカパカ(これは貸しだ。まったく、主は世話がやける」 京太郎「カピーには頼りっぱなしだな」 ーーーーーーー 良子部屋 カピー「パカパカ(この娘も難儀だ。主に薬を盛られるかさっき以外の道なら今ごろ抱かれていたのにな…運命とは皮肉だな」 マホ「お兄ちゃん…zz」 カピー「パカパカ(仕方ない…縁を結んだあやつのためにも少しだけ力を貸してやるか」 カピー「パカパカ(夢見でいいか…面倒だからな。惚れた男の過去だ知っておいてそんはないだろ。あの賢母も知って居る事だしな…いや、ならもう一つ奥を観せておくか。今週末長野に魔王や満月に出会いそれを糧にさせるか…」 ビン… マホ「っ…」 朝 京太郎「……はぁ…」溜め息 京太郎「カピー、マホは…」 カピー「パカパカ(安心しろ爆睡してる。あれは昼過ぎまで起きないぞ」 京太郎「そ、そうなのか」 カピー「パカパカ(つまらん事を聞くなよ。あの小娘の事とか特にだ。振ったのに相手に幻想を魅せるな。それは正真正銘のクズだ。主の行動は間違いでは無かったが最善でもなかった。それが全てだ。それでなにが聞きたい?」 京太郎「ならあの鎖についてきかしてくれ」 カピー「パカパカ(あれは一種の増強剤だ」 京太郎「どういう意味だ」 カピー「パカパカ(そのままの意味だ。対象にした相手のある感情を爆発的に増加させ繋ぎとめる。ただそれだけの事だ」 京太郎「それは悪意とかの類いなのか?」 カピー「そうと言えばそうだが害は無い。使用者以外はな」 京太郎「対象者じゃなくて使用者に害があるのか?」 カピー「パカパカ(好きでも無い牝犬が発情してたら困るだろ?」 京太郎「笑えない冗談だな」 カピー「パカパカ(冗談に聞こえるなら冗談なんだろう。知らない方がしあわせな事もあるからな」 830 名前: ◆qV6dwdDny6[saga] 投稿日:2013/12/24(火) 05 29 23.86 ID UuXEvxUVO [1/39] 昼 京太郎「どうしたものかな」 部室 豊音「元気ないね」 京太郎「そう見えるか?」 豊音「うん。顔が暗いもん」 京太郎「そうか…」 豊音「噂の女の子の事かな?」 京太郎「そんなところ…自分の不器用さに呆れてただけだ」 豊音「…京太郎は優しすぎるからね。流されたらラクなのに立ち止まる覚悟がある」 京太郎「俺だって流され易いぞ」 豊音「うんうん、それはないよ。結局、覚悟を決めて行動してるよ。だからその女の子の事もそうした結果なんだと思う」 京太郎「……」 豊音「その子もきっと気付いてくれるよ。京太郎が伝えたかった事」 放課後 部室 京太郎「なにをしようか」 シロ「元気ないね」 京太郎「…すまん」 シロ「別にいい。ただちゃんと教えてね」 京太郎「おう、まかせろ」 ーーーーーーーー 帰り道 胡桃「……」 京太郎「……」 スタスタ… 京太郎「何も聞かないんですか?」 胡桃「うん。話してくれないでしょ」 京太郎「すいません」 胡桃「いいよ、別に。慣れてるから」 京太郎「慣れてる?」 胡桃「結婚式の時も両親に挨拶に行く時もそんな風だったからね」 京太郎「結婚式?」 胡桃「な、なんでもないよ!」 京太郎「でも…」 胡桃「は、早く帰ろうよ!」 ぎゅ…手を握って走り 京太郎「ちょっ、待ってください」 夜 京太郎「……」 京太郎「ハオにメールしてみるか」 From 慧宇 なにかあったんですか? 京太郎「文面でばれたのか?…大丈夫、特に何もなかったぞ」 From 慧宇 それだったらいいんですが…何かあったら言ってくださいね。 京太郎「ああ、そうさしてもらうよと……周りの女性は勘がよすぎないか?」 ーーーーーー 慧宇「やはり岩手に行くべきなんでしょうか?」 就寝前 京太郎「義姉さんの部屋で寝たみたいだな…カピーも居るし大丈夫だろ」 木曜日 朝 京太郎「…どうしようか」 京太郎「お弁当を作るか…マホにもお昼じゃなくてお弁当にしとくか。気分転換になるだろうしな」 ーーーーーーーーーー 昼 京太郎「どうしようかな」 京太郎「熱い……間違ったな」 ーーーーーーーーーー 放課後 部室 京太郎「どうしたものか」 京太郎「今日はオカルトの 強化だな」 塞「うん。豊音や京太郎と比べると能力の競り合いになったら若干だけこっちが弱い気がするから」 京太郎「そんな気はしないんだどな…」 塞「私はするの」 京太郎「わかった…まあ、教えられる事は教えるよ」 帰り道 胡桃「……まだなにもしてないみたいだね」 京太郎「ああ…なんかこうどうすればいいのか解らない」 胡桃「方法は思いついてるの?」 京太郎「いや全く…」 胡桃「なら待つしかないよ」 京太郎「待つ?」 胡桃「うん。何も思いつかないなら相手の行動を待つしかない」 京太郎「…それしかないのか」 胡桃「うん。押してダメなら引くしかないよ」 夜 京太郎「待つのか…」 カピー「パカパカ(落ち込んでいるな」 京太郎「カピーか…マホは?」 カピー「パカパカ(明日の準備で忙しいみたいだぞ。それに主も明後日には北海道だ」 京太郎「何がいいたい?」 カピー「パカパカ(何も。ただ主も人になり始めたと思ってな」 京太郎「俺は元々人だぞ」 カピー「パカパカ(そうだったな」 京太郎「胡桃とイチャイチャしたい」 カピー「パカパカ(はっ?」 京太郎「だからイチャイチャ…」 カピー「パカパカ(いやだからそんな願いじゃなくてもっとこう、具体的なのをな」 京太郎「じゃあなんだったらいいんだ」 カピー「パカパカ(知るか、考えろ。抱きたいでもなんでもいいだろ」 京太郎「いや、お願いで抱きたいはないだろ。そうだな…でもまあ、そうだな…繋がりをくれ」 カピー「パカパカ(いやいや、そっちの方がよっぽど…」 京太郎「カピーが言えって言ったんだろうが!」カァァ カピー「パカパカ(……ふん、男が考える事は女よりメルヘンだから困る。まあいい二個分だ、その一個先にしてやろう。開ける事が無いはずのパンドラの箱だ。開けてみようじゃないか」ゴゴゴゴゴ… 京太郎「な、なんでそんなに張り切ってるんだろう」 カピー「パカパカ(こんな楽しい事、頼まれないとできないからな」 バン… マホ「…マホはどうしたらいいんでしょう?」 ーーーーーーーーーーー 朝 京太郎「…何があったんだ」 京太郎「…朝御飯だな。終業式だからお弁当がいらないしな」 京太郎「いってきます」 ガチャ…バタン… スッ… マホ「行きましたか?…これでいいのです」ポロポロ カピー「パカパカ(ふん…不器用だな」 マホ「それじゃあね、カピー。また会えたらよろしくね」 カピー「パカパカ(月曜日には会えるだろ」 マホ「やっぱり何か喋ってるのかな?」 昼 京太郎「終わった…明日から北海道旅行だからなどうしようか」 京太郎「部活に顔を出してからにするか」 ガチャ… 京太郎「こんにちは」 塞「あれ京太郎、今日きたんだ」 豊音「これで四人だよ!」 エイスリン「ソウダネ」 京太郎「シロと胡桃は?」 塞「シロも胡桃も用事だって」 京太郎「そうなのか」 京太郎「明日から夏休みだな」 豊音「うん…インターハイまでもうすぐだよ」 京太郎「そうだな」 豊音「祭りだよ。皆で楽しまないとね」 京太郎「楽しんで勝つ」 豊音「うん、私達が男女最強だよ」ニコニコ 帰り道 繁華街 京太郎「明日は空港集合だったよな」 白望「うん」 京太郎「あれ、用事だったんじゃないのか?」 白望「買い物してた」 京太郎「ああ、まだあるのか?」 白望「もう終わった」 京太郎「そうか」 白望「楽しみにしてるから」 京太郎「明日か?」 白望「うん。二人だけだから」 京太郎「…待て、それを言うとなんか恥ずかしいぞ」カァァ 白望「わざと…だるい…」 ギュ…おんぶ 京太郎「あーもう、なんかずるいぞ」 白望「気のせい。」 夜 京太郎「…ふぅ、やっと準備が終わった」 京太郎「モモを久しぶりに誘ってみるか」 桃子「久しぶりに誘われたっすよ!」 京太郎「みほこさんに負けた…てかこれ、美穂子じゃないのか?モモからスカイがきてるな」 桃子「残念だったっすね」 京太郎「ああ、モブさんを操られたな」 桃子「そうっすね。見事に試合をコントロールされたっす」 京太郎「だが次は勝つ」 桃子「私が勝つっすよ」 京太郎「ああ、モモ。遅れたが個人戦出場おめでとう」 桃子「ありがとう…京太郎も岩手一位おめでとうっす」 京太郎「ありがとうな。東京で会えるな」 桃子「そうっすね。その時にまたご飯でも行くっす!」 京太郎「それもありだな」 菫「なんだまた来たのか?」 カピー「パカパカ(来てやったの間違いだろ!私は暇人じゃないんだぞ」ジタバタ 菫「まてまて、今日は和菓子があるぞ」ゴソゴソ カピー「パカパカ(わ、和菓子……仕方ない待ってやろうではないか」 菫「ほらあった。それにしてもお前は何処からここに来たんだ?」 パク…もぐもぐ カピー「パカパカ(私に不可能はない!」ポロポロ 菫「こら、口にいれすぎだ馬鹿者」 カピー「パカパカ(す、すまない…」ショボーン 菫「しょぼくれるなら最初からゆっくり食べればいい」 ナデナデ カピー「パカパカ(和菓子が悪い」 菫「…今、どうせ和菓子が悪いとかおもったんだろ」 カピー「パカパカ(なぜばれた」 菫「カピバラがそんな事を思わないか。まあ、ゆっくり食べろよ。私は宿題をしてくるからな」 カピー「パカパカ(頑張ってこい。私はそろそろ帰るからな」 菫「明日はシュークリームだからな」 カピー「パカパカ(よし明日、願い事を叶えてやろう」 サイドストーリー 夢乃マホの合宿 マホ「久しぶりです!」 優希「久しぶりにムロマホコンビを見たジェ」 和「お久しぶりですね」 マホ「今日は呼んでくれてありがとうございます!」 ムロ「さっきまであんなに落ち込んでたのに…もう立ち直ってるよ」 優希「落ち込んでた?」 ムロ「はい、岩手で何かあったみたいなんですよ」 咲「岩手?」 和「なんでマホが岩手に行ってたんですか?」 ムロ「それは…家庭の事情とだけ聞いてるんですが」 マホ「あぅ…それは言えないんです」 優希「なら岩手で何があったか話すんだじぇ」 マホ「振られたんです…」 和「えっ?」 マホ「告白して振られたんです、マホ…」 一同「えっ、ええええ!!」 和「つまり合宿先のお兄さんに告白したら断られて、挙句にいま言った事を言われたんですか?」 マホ「はい…」ショボーン 優希「どうしようもない奴だな、そいつは」 ムロ「最低な人だな」 久「最低って人より大人よね」小声 まこ「そうじゃの…立派な大人じゃ」小声 咲(なんでだろう…京ちゃんが思い付く) 和「……その人は須賀京太郎って人ですか?」 マホ「えっ、なんでそれを…」 和「やっぱり…」 咲「京ちゃんだったんだ」 和「私は須賀君が間違ったと思いません」 マホ「えっ?」 ムロ「な、なんでですか!」 和「それは私の口から言っても意味がないです。マホが気付かないと意味がない…じゃないと須賀君が可哀想です」 マホ「あぅ…」 優希「のどちゃんは手厳しいんだじぇ」 和「私が言えるのは考えなさいって事だけです」 マホ「わ、わかったのです…」 和「それじゃあ、打ちましょうか。それが目的ですから」 マホ「は、はい!」 東一局 一同「よろしくお願いします!」 ムロ「久々にマホのタコスぢからがみられるね」 マホ(タコスの味…懐かしいです。ですが今のマホは姫君なんです!)ゴゴゴゴゴ… 咲「ひっ!」 妲己発動! マホ「ツモ、16000オールです」 咲(東初に高打点…優希ちゃんに似てるけど何か違うような) 東一局一本場 マホ(次は…妖怪) 月光発動! ムロ「ムッ…」 和「立直」 マホ「追っかけるよー、立直」 和「……」 コトン マホ「ロン、4200です」 東一局二本場 マホ「…もしかして宮永先輩が待ってるのって白ですか?」 咲「えっ?」 マホ「マホ、嶺上でツモれる気がします。カン!」 ギュン…ボッ… マホ「嶺上開花ツモドラ6…8200オールです」 咲「えっ?」 マホ「マホの勝ちです」 マホ「マホが勝ったのです!」 久「聞いてたとの違うわね」小声 まこ「ああ…これは魔物じゃ」小声 優希「マホが強くなったな!」 ムロ「長野の県大会が終わってから急にレパートリーが増えたんです」 マホ「♪~」 咲「…」ブルブル 久「でもそれは好都合よ。全国に行く前に魔物クラスと打てるんですから」 和「次は負けません」 マホ「マホだって頑張ります!」 マホ「あぅ……」真っ白に燃え尽きており 久「19局で燃え尽きたわね」 和「そこから後はチョンボとまではいきませんがミスが目立ちましたね」 咲「健夜さんや良子さんの能力もあったよ…」 優希「マホがこんなに成長するなんて思ってもみなかったじぇ」 まこ「そうじゃの…二試合は凌げる能力ばかりじゃったし…何よりどれも強力なのがタチが悪い」 久「その度に最善を引いてるみたいだし将来が楽しみね」 和「はい…私達も負けてられません」 優希「そうだじぇ、マホに負ける訳にはいかないんだじぇ」 咲「わ、私だって負けないよ!」 久「特訓頑張らないとね」 早朝 京太郎「よし、空港に向かうか」 朝 空港 京太郎「あれシロが先に居る」 白望「ダルい」 京太郎「もしかして始発できたのか?」 白望「うん」 京太郎「な、何があったんだ」 白望「寝れなかったから電車で寝てた」 京太郎「……おんぶしてやる」 白望「ありがとう…」 ギュ… 白望「ダルくない…」 昼 札幌 京太郎「先にチェックインをすますか?」 白望「どっちでもいい」 京太郎「こっちは比較的に涼しいしな。どうしようかな」 京太郎「先にチェックインをすますか」 白望「うん」 ーーーーーーー 白望「ここ」 京太郎「……どうやったんだ?」 白望「悩んで福引で当てた」 京太郎「な、なんだって…」 白望「一番良い部屋だよ」 京太郎「えっ…別々部屋なんじゃ」 白望「違う」 京太郎「まさか最初から…」 白望「ダルい…」 ホテル最上階 白望「広い」 京太郎「ベッドが一つしかないんだが」 白望「問題ない」 京太郎「いや、俺からしたら…」 白望「問題ない」 京太郎「……今回だけだぞ」 白望「うん」 京太郎「それでどうする?何処で飯を食べる?」 白望「…」 白望「外」 京太郎「ホテルじゃないんだな」 白望「うん…せっかくだから」 京太郎「その代わりおんぶで移動なのか?」 白望「……手でいい」 ギュ… 白望「悪くない」ニコ 京太郎(やばい、シロが可愛い) 白望「それじゃあ行こうか」 京太郎「お、おう」 スタスタ 白望「ジンギスカン」 京太郎「えっ?」 白望「あそこ」指をさして 京太郎「ジンギスカンを食べるのか?ランチもやってるみたいだが」 白望「うん」 京太郎「…歩き疲れたんだろ?」 白望「それもある」 京太郎「はぁ…まあ、いいか」 白望「美味しいから大丈夫」 京太郎「行った事があるのか?」 白望「二回だけ」 京太郎「北海道に結構行ってるんだな」 白望「…まあね」 白望(家族としかきた事がない…) 京太郎「それなら味も期待できるな」 白望「…ダルい」 京太郎「結構量があるんだな」 白望「うん」 ジュウ… 京太郎「俺が焼かなくていいのか?」 白望「大丈夫」 ジュウ…ジュウ…スッ…皿によそい 京太郎「あ、ありがとう」 白望「食べないの?」 京太郎「いや、シロにこんな事してもらえるなんて思わなかったから」 白望「いつものお礼。世話してもらってるから」ニコ 京太郎「おっ、そ、そうか」カァァ 白望(……想定通り) 昼2. 京太郎「飯も食べたしどうする?」 白望「……」 白望「観光しよう」 京太郎「…ホテルに戻るって言うと思った」 ギュ… 白望「そんな事言わない」 白望(一瞬迷ったけど) 京太郎「何を見にいく?時計台や動物園とかもあるしな」 白望「何処でもいい」 京太郎「……」 京太郎「動物園に行くか」 白望「旭山?」 京太郎「いや近くに円山動物園ってのがあるらしい」 白望「……行くの?」顔をすこし歪めて 京太郎「嫌だったか?」 白望「うんうん…ただ、嫌な予感がしただけ」 京太郎「嫌な予感?」 白望「気のせいだった…行こう」 京太郎「お、おう」 白望(……会うはずがない。あの女なんかに) ーーーーーーーー 動物園 京太郎「世界の熊館にフクロウ…どれから行く?」 白望「どれでもいい」ぐだぁ 京太郎「はは…おんぶするよ、シロ」 白望「別に…」 京太郎「はいはい、疲れてるんだろ」 ギュ… 白望「…ありがとう」 京太郎「凄え、まじでいろんなクマがいる」 白望「野生を感じない」 京太郎「なんだそれ。野生のクマがこんな所にいたら問題だろ」 白望「そうだね…戦ったら勝てる?」 京太郎「…素手なら無理だな」 白望「…ナイフがあるなら?」 京太郎「よく解ったな。三割は増えるな」 白望「戦う前に逃げる」 京太郎「それが最優先だな。でも誰かを護るなら勝つさ…なんてな」 白望「京太郎なら大丈夫」 京太郎「買いかぶりすぎだぞ」ワハハ 白望(豊音の村に行った時に倒してた……ナイフ三本で……死にかけてたけど) 夕方 京太郎「動物園はたまにくると楽しいな」 白望「そうだね」おんぶされており 京太郎「晩飯にはまだはやいしな。どうする?」 白望「……」 白望「これがある」野球のチケット 京太郎「野球観るのか」 白望「動かなくていいから」 京太郎「…なんとなくわかった」 札幌ドーム 京太郎「今から始球式みたいだな」 白望「うん」 解説「今日、始球式をしてくださるのは女子麻雀トッププロの一人、 野依理沙さんです!」 観客「わぁぁぁぁあ!」 京太郎「はっ?」 理沙「頑張る!」ピッチャーマウンドに立っており 白望「ダルい…」 京太郎「な、な、なんでいるんだ」 理沙「ふん!」 ひゅー……バシ… 京太郎「ど真ん中に投げれてる」 理沙「ふん!」 ヒュッ…バシ 白望「スピードが上がってる」 理沙「最後!」ぷんすか シュン…バシュ… 審判「ストラーイク、バッター、アウト!」 理沙「やった!」 京太郎「……意外な特技だ」 白望「そうだね」 京太郎(後でメールしとこう) 楽天の勝ち 京太郎「完封か…さすがだな田中投手」 白望「……zzz 」 京太郎「つまらなくなって寝たな」 白望「京太郎…zzz」 京太郎「はぁ…ホテルに戻るか」おんぶして ーーーーーーー ホテル 部屋 京太郎「ほらついたぞ、シロ」 ボフ…ベッドの上にシロを降ろす 白望「眠い…」うとうと 京太郎「いやいや、とりあえず靴を脱げ」 白望「脱がして貴方…」 京太郎「貴方って、寝ぼけすぎだろ」靴を脱がす 白望「…みんなはどうしたの?」うとうと 京太郎「皆って俺とシロしかいないぞ」 白望「娘達は……zzz」 京太郎「娘ってなんだ…てか、おいシャワーを浴びろよ」 ゆさゆさ 白望「…zzz」 京太郎「駄目か…先にシャワー…いや、飯を確保してくるか」 白望「…京太郎…zzz」 京太郎「?」 白望「今年も……お墓参り……zzz」 京太郎「えっ?」 白望「二人で……zzz」 京太郎「なにを言ってるんだ?」 白望「…うん……愛してるよ……zzz」ニコ 京太郎「っ!……落ち着け…外の空気を吸ってくるか」 ホテル 外 京太郎「あれキグルミが風船を売ってるだと…」 バク「いらっしゃい…おや、迷い込んだみたいですね」 京太郎「迷い込んだ?」 バク「……気にしなくていいですよ。それでここで会ったのも何かの縁だ。一つ幸運を買わないかい?」 京太郎「幸運をですか?」 バク「ああ、この風船には幸運が詰まってる。にいちゃんが対価を払ってくれた分だけ私は幸運をにいちゃんに売ろうじゃないか」 京太郎「対価…広島の人と同じか」 バク「広島?侑子さんと縁があるのかい?」 京太郎「いや、店主にってよりカピーが…」 パク「カピー…まさかにいちゃんあの方の主か!」 京太郎「あの方がカピーならそうです」 パク「かぁ…奇縁だ。にいちゃん、あんたに要求する対価は一つだ。あんたの夢をくれないか?」 京太郎「夢?」 バク「ああ、あんたの視る夢を悪夢をくれ。そうしたら最高の幸運をあんたにやろう」 京太郎「悪夢で幸運が貰えるんですか?」 バク「ああ」 京太郎「……」 京太郎「すいませんがお断りします」 バク「…そうかい残念だ。にいちゃんの夢はさぞ美味かっただろうな」にたぁ 京太郎「悪夢だろうが夢は大切ですから」 バク「流石はあの方の主だ…なら一つこれをやろう。にいちゃんとの縁は大切にしたいからか」風船を一つ渡し 京太郎「これは?」 バク「他人の夢を視る夢が詰まってる」 京太郎「なんですかそれ?」 バク「まあ、そろそろ時間が迫ってるし持っていたら解るさ」 京太郎「えっ?」瞬きをして バチん… 京太郎「居ない…でも風船はあるんだな」 夜2 ホテル 部屋 ガチャ… 京太郎「起きてるかシロー」 白望「…zzz」 京太郎「寝てるな…もうとりあえずおにぎりとか買ってきたんだけどな。まあ、シャワーを浴びて寝るか」 ーーーーーーー 就寝前 京太郎「…この風船は意味があるんだろうか?」 入学式 男「そんなに硬くならなくていいだろ」 少女「か、硬くなってない」 男「安心しろ母さんはきちんと来るぞ」 少女「…本当?」 男「ああ。来るって言ってたからな」 少女「でも大切な試合があるんじゃないの?」 男「はは、娘の入学式より大事な事なんてない。」 わしゃわしゃ… 少女「でもお母さん…一緒に来てくれなかったよ?」ウルウル 男「母さんを信じろ。家族の中で一番しっかりしてるだろ」 少女「うん…そうだね」 男「だろ」 少女「でも胡桃お母さんもしっかりしてるよ」 男「おう…」 少女「エイスリンお母さんだってしっかりしてる…」 男「そ、それでも母さんはしっかりしてるだろ」 娘「…そうだね。お父さんを独占できるからいいけど」 ギュ… 男「ああ娘は可愛いな」 女「楽しそうだな?」 男「おっ、来たか」 娘「お母さん!」 ダッ…ギュ…抱きつき 女「待たせたな」 なでなで 少女「うん、私待ってたよ」ニコニコ 男「それじゃあ行こうか」 女「ああ、京太郎もすまなかっな」 男「いや智葉が…」 バチん…… 京太郎「はっ…あの夢ってまじなのか?…あれでも風船が割れてる」 白望「……zzz」 京太郎「もう一回寝よう」 ーーーーーー 智葉「な、なんだったんだ今の夢は?」 早朝 ??「……」 白望「……朝?」 京太郎「……zzz」ソファーで寝ており 白望「…野球で寝たのか。失敗した」 クンクン…体の匂いをかいで 白望「シャワー浴びないと…」ノソノソ 「寒い…」 クーラーの風が体を冷やしていく。下着姿のままで服を取りにきたが京太郎はまだ寝たままだ。 ??荷物に向けていた身体を京太郎の方に向けて歩き出す。 「…すぅ…すぅ」 ?何度も見た事があるはずの寝顔を彼はしていた。中腰になりながながら彼の顔に頭を近づける。 (なんでこんなに好きなんだろう) ゆっくりと顔を近づけながら私はそう思った。 初めて出会ったのがGWの時。公園で彼と初めて出会った時の印象は今も覚えている。その印象の通りに彼は優しかったし豊音達とも仲良くしていた。 もう会う事もないと思っていた。だけど二週間後に彼は転校してきた。嬉しかったし柄にも無く運命かもしれないと思った自分が恥ずかしい。 「三回結婚したから?」 一回目は宮守の皆と。二回目は12人と。三回目でようやく一人で結婚ができた。夢の様な記憶に想いを馳せる度に考える。 なぜ、記憶が存在するのだろうか。 当たり前の様に受け入れてる事だがどう考えてもおかしい。例えるならTVの内容を覚えている感覚に近い。結婚して、子供が産まれて…人生の中でこれから経験して行く事を私は記憶している。それが嫌だとは思わないし、気持ち悪いと思った事もない。 ただ寂しく思う。 誰よりも共有したい人が忘れている。 誰よりも話をしたい人が知らないでいる。 一方通行の片思いが嫌なんじゃない。 私はただ寂しい。 愛してると言ったあの言葉も。 娘達が産まれたあの瞬間も。 最後を迎えたあの日の事も。 全てが嘘だったと思ってしまう自分がいる。 「京太郎…寂しい」 目から涙が流れる。頬を伝い覗き込んでいた彼の顔に落ちる。 「泣いてるのか?」 どうやら彼を起こしてしまったみたいだ。涙を手で拭う。 「うんうん…髪が乾いてないだけ」 彼にこの感情をぶつける訳にはいかない。ぶつけたら彼は多分、信じてくれる。そして私を受け入れてくれるだろう。だけどそれはただのエゴ。誰も幸せに慣れない。 「…嘘だな」 「えっ?」 彼の言葉に反応してしまう。彼は完全に目覚めていた。 「寂しそうに視える。何があったシロ」 彼はそう言って私の頬を右手で触る。暖かい手だ。お日様の様に暖かく安心を与えてくれる。 「なんでもない」 何時もの様に振る舞い誤魔化す。 「…俺のせいか?」 「違う!」 条件反射でわたしはそれを声を荒げて否定してしまう。 「やっぱりそうなのか」 身体を起こして彼と私は向かい合った。 「俺には話せない事なのか?」 彼の問いに答える事ができない。今、口を開けば何を喋り出すか解らない。 「答えてくれシロ」 話す訳にはいかない。話したら私は京太郎を… 「娘ってのに関係してる事なのか?」 「思い出したの?」 身体が震える。思い出していたのなら… 「やっぱりか…シロ、未来の記憶があるんだな」 「っ!」 思わず黙る。彼は私をカマにかけたのだ。 「そしてその記憶の俺と今の俺とは違うんだな」 答えられない。彼が知らないからこそ真実を突きつけてくる。 「並行世界の記憶…カピーの専門分野みたいな事なんだがな」 頭をかきながら彼はわたしから目を逸らさない 「結論から言おう…シロは記憶があるから苦しいんだな?どんな記憶かは知らない。多分俺と居てくれるって事は幸せだったんだろう。だから俺は聞かないといけない」 やめて…それ以上言ったら私は答えられなくなる。 「シロは俺にどうして欲しいんだ?」 「私は…」 何を言って良いかが解らない。愛して欲しいと言えば望んだ通りになるのに私はその言葉が言えなかった。 「…」 彼は黙ったまま私を見ている。その表情からは何も読み取れない。 「私は京太郎に……」 喉元まで出かかっている。あと一言を言えばいいのに… 「…シロ」 「はい」 彼が言葉を紡ぐ。何を言われるか解らない。記憶の中の彼と現実の彼とを重ね合わせていた事を責めてくるのだろうか?それとも… 「記憶の中の俺はどんな奴だった?」 想像していた斜め上をいく質問だった。故に… 「変わらない」 即答してしまう。 「成長してないって事か?」 苦笑いを浮かべる彼は私にそう聞いてくる。 「違う…優しくて暖かくて…いつも私を支えてくれた」 頬が熱くなる。思えばあまり彼にこんな事を言った覚えがない。信頼してるといえば聞こえはいいが言葉にしないと人は分かり合えないとエイスリンと話していて私は知っていた筈なのに。 「そ、そうか…そう聞くと何か照れるな」 頬をかきながら彼は笑顔になっていた。 「……よし、覚悟を決めるか」 彼はそう言って立ち上がり私を見下ろす。今更ながら身長は彼の方が随分と高い。 「何をするの?」 彼の行動の意味が解らない私はそう聴くしかなかった。 「一回だ。一回しか言わないからな」 「う、うん」 「俺は小瀬川白望の事が好きだ」 「えっ?」 思考が止まる。京太郎の言った言葉が頭でハウリングする。好きだって言われた。三回目の時と同じように。 「記憶の俺よりも俺はシロを幸せにできる自信無い。ただ…シロに寂しい思いはさせない」 胸が熱くなる。私の中で何かが溶けていく。 「だから俺と付き合ってください。あったか解らない幻想よりも俺をみてください。俺は今のシロが好きなんだ」 「私でいいの?」 頭の中で3つの記憶が蘇る。皆で京太郎のお嫁さんになった時の記憶、私だけがお嫁さんの記憶。幸せだったが何処かで思っていた。私だけを見て欲しいと。 「シロじゃないと駄目なんだ」 その記憶が消えていく。正確には溶けていく。あった筈の記憶が私の中に戻っていく。 「信じるよ?」 お互いの距離が縮まっていく。 「信じろ。嘘は言わない」 京太郎を抱きしめて上をむく。 「私も好きだよ、京太郎」 初めてのキスは涙の味がした。 END
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ステータス 保有技能 装備 アイテム フォームシフト現在格納可能な相手 ネクサスシフト効果 制約 追加能力 登録人数 ネクサスシフト時最終ステータス ヒーローシフト効果 制約 参加人数 ヒーローシフト時最終ステータス 『TTT(光)』使用時の注意 ネクサス・ジュネッスシフト効果 制約 格納時獲得補正・各固有シフト 真・ヒーローシフト効果 制約 アマートルシフト効果 制約 クライマックスシフト・アルゲントゥムノアステータス 保有技能 ステータス HP:660 ATK:35 DEF:35 保有技能 『比翼の鳥』 人一人にして人に非ず。翼片翼にて翼に非ず。 人物を指定し、己の中に格納する能力。 格納した人物に応じた能力と補正を得る。 『TTT(光)』 The Templehero T。 寺生まれのTさん。この世のありとあらゆる理不尽の天敵。 絶望を絶つ者。どこかの誰かの希望の具現。 心を照らし、絆を紡ぎ、希望を繋ぐ者。 ヒーローシフト中、MAXHPを100減少させる事で以下の能力を使用可能。 戦闘中、指定した技能を【封印】する。 都市伝説による効果を指定。指定した効果を無効化する。 自分のMAXHPの数値分、指定した人物のHPを回復する。 装備 E:『腕輪:Nexus?』【防具】 ATK補正+15 DEF補正+15 E:『真・ルーベライズ』 効果:死亡・ゲームオーバーを無効にし、所有者をHP1で復活させる。 E 『ジャイアントキリング』 効果:巨大な存在に対する戦闘論理。特定の都市伝説との戦闘時に判定値+10。 E 『死超』 効果:発動ターン、相手攻撃サイド確定時にそのターン受けるはずだったダメージに自身のATKを+し、相手のHPダメージとする。一戦闘一回 【真・ヒーローシフト中効果】 効果:発動ターンの行動判定敗北時、それを勝利扱いに。一戦闘一回 『真・オモイヤリ』【聖遺物】 ATK補正+30 DEF補正+30 ヒーローシフト中、行動判定で勝利する事で何かしらの「奇跡」を行使する。 『シュクジュ・ヘキ』【盾】 ATK補正+5 DEF補正+20 【国広一】を格納中、ターン終了時にそのターンに受けたダメージの1/4を回復する。 『カタキウチ・ツラヌキ』【遠隔武装】 ATK補正+25 【鶴田姫子】を格納中、判定コンマが75以上の時『リザベーション・バースト』を発動する。 『フクツ・ゼシキ』【靴】 自身のATK、DEFを+5、判定値を+3する。 【高鴨穏乃】を格納して経過したターン数、この補正は重ねがけされる。 『ハリコノトラ』【針】 自身のATKを0に減少させ、その減少させた分の数値をDEFに加える。 『ヒトノワ』【遠隔武装】 効果発動宣言ターン、自身のHPを1まで減少させ減少させた分の数値をATKに加える。 アイテム なし フォームシフト 指定した人物を格納し、その人物の能力と補正を得る 戦闘における京太郎の基本スタイル 現在格納可能な相手 園城寺怜 高鴨穏乃 国広一 鶴田姫子 松実宥 ネクサスシフト 現状フォームシフト対象に指定できる全員を格納し、その能力と補正を全て得る また以下の効果と制約、さらに追加効果がある。一部効果は投下時に決定された『登録人数』が影響する 効果 発動時HP全回復+自身へのマイナス効果打ち消し フォームシフト対象全員分の固有技能とステータス補正 登録人数×5のHP+補正 登録人数と同数のATK+補正 登録人数と同数のDEF+補正 登録人数一桁に応じた追加能力 初回限定、仲間全員のパワーアップ。以後強化は継続 制約 武器は選択不可。腕輪が武器扱いとなる 一ターンしか持続できない 一戦闘一回のみしか使用できない(戦闘が切り替われば再度使用できる) 追加能力 五回のみ、ネクサスシフトの維持可能時間を「一ターンのみ」から「一日」に変更できる。残り0回 登録人数 74人 ネクサスシフト時最終ステータス HP 1230 ATK 264 DEF 244 ヒーローシフト 京太郎が「寺生まれのTさん」化する 非常に強力だが使いどころが限られており、かつ非常にリスクが高い また以下の効果と制約がある。一部効果は投下時に決定された『参加人数』が影響する 効果 保有技能『TTT(光)』の能力が使用可能になる 参加人数×2のMAXHP+補正 参加人数/2のATK+補正 参加人数/2のDEF+補正 制約 既に誰かを格納した戦闘中は使用不可能 発動後、その戦闘中は比翼の鳥が使用不可となる 参加人数 126人 ヒーローシフト時最終ステータス HP 912 ATK 98 DEF 98 『TTT(光)』使用時の注意 技能を封印する場合、封印する技能の名前が判明していなければならない 『???』など名前が隠れている場合でも指定できるが、効果が薄れる可能性アリ HP回復効果を使用する場合、対象が何かしらの干渉を無効する技能を持っていないか確認する ネクサス・ジュネッスシフト 既存の五人の仲間に加え、五人の魔物を格納するネクサスシフトのバリエーション ネクサスよりも強力だがそれ以上に扱いづらく、使いどころが難しい 効果 既存のネクサスシフトの効果 五人の魔物が各固有シフトを持ち、うち任意の二つを選択して使用可能 制約 ネクサス・ジュネッスシフト解除後は『HP1』となる また、使用回数に制限がある保有技能のストックが全て0になる 既存のネクサスシフトと合わせ、一戦闘一回のみしか使用できない 格納時獲得補正・各固有シフト + 大星淡 大星淡 『ホシガミシフト』 MAXHP+500 ATK+300 DEF+300 判定値+10 + 天江衣 天江衣 『アマルコライトシフト』 HP+ATK+DEFの合計値が100以下の対象を強制的に戦闘不能にする。 自身の判定値を+20する。 + 神代小蒔 神代小蒔 『ヴァルゴシフト』 MAXHP、ATK、DEF、それぞれを+100する。自身の判定値を+15する。 戦闘時敵対する【対抗神話】以外の都市伝説一体につき一回、上記の補正を重ねがけする。 + 姉帯豊音 姉帯豊音 『ブラックシフト』 ATK+150 DEF+150 自身の判定値を+20する。 戦闘中発生した能力によるダメージを全て任意で無効化出来る。 一戦闘に一度のみ、その戦闘中に無効化したダメージ総量を指定した対象に与える事が出来る。 + 三尋木咏 三尋木咏 『クレアツィオシフト』 保有する武器を好きなだけ装備する事が出来る。 なお、その際武器の+補正は全て二倍となる。 真・ヒーローシフト 京太郎、黒、士栗の力を合わせた真のヒーローシフト。全てを対等にする最弱無敵の力。 ヒーローシフト展開中に上書きする形で使用し、使用後は特殊な戦闘処理となる。 効果 戦闘中は戦闘参加者のステータスが完全に拮抗し、ステータスが『HP ■■■』のみになる。 行動判定に勝利する度に、相手の■が一つ減る。相手の■が無くなれば勝利となる。 制約 保有技能も完全に無効化されるため、食いしばり系スキルなども無効となる。 アイテムは使用できるが、回復アイテムは回復量にかかわらず■一つ分しか回復しない。 アマートルシフト 怜と照を同時に格納するネクサス・ジュネッスシフトの派生。 相反する二人が組み合わさり、爆発的な力を生み出す。 効果 園城寺怜の補正及び保有技能を得る 宮永照が参戦可能になる + 宮永照 宮永照 MAXHP+200/毎ターンHP100回復 ATK、DEFそれぞれ+200/毎ターンそれぞれ+100 判定値補正+30/毎ターン+5 制約 5ターン経過すると宮永照の格納が解除される ネクサスシフトの派生のため武器使用不可 クライマックスシフト・アルゲントゥムノア ステータス HP:測定不能 ATK:測定不能 DEF:測定不能 保有技能 『友誼の方舟/フレンドシップ』 善。光。一人でないが故の最強。 判定値+補正測定不能。 同格の能力以外の、あらゆる概念を無視する事が出来る。 この物語の主人公。都市伝説からりつべ市の人々を守る高校生。 街を襲う都市伝説が現れる度に調査を行いその対処をすることを仕事としており、物語の中で数多くの人々を救ってきた。 人当りの良い性格と面倒見のよさからか非常に顔が広く、その交友関係は他校や警察の人間にまで及ぶ。またそれら友人知人から大きな信頼を寄せられており、彼と直接の面識がなかった者にまで知らず感謝されていたこともあった。 一人ではまともに戦うことができない彼にとってそのコミュニティの輪は唯一無二の武器であり守るべき対象でもあり、彼の心の支えでもある。 保有する都市伝説は『寺生まれのTさん』。あらゆる都市伝説の天敵であり、最強の対抗神話。 物語中盤まで自分の都市伝説を自覚しておらず、他者を格納する能力はその片鱗。第十六話にて黒フードの記憶を遡り自らの能力を自覚し、本来の能力に目覚めた。 素のステータスは贔屓目に見ても高いとは言えないが、『比翼の鳥』により指定した人物を格納することでその能力を使用することができる。言い換えれば他人を武器や防具のように装備する能力で、状況に合わせて格納する人物を変えることで様々な敵に対応できる。 ネクサスシフトは基本的に一戦闘一回のみの切り札。大きな判定値補正とATK・DEF補正、更に格納相手全員の保有技能を得られるが、逆を言えばネクサス使用ターンにすかされたり防御に回られたら折角の切り札を無駄にしてしまうことになる。地味に強力なのがHP全回復効果であり、長期戦や連戦では回復アイテム的なものとして扱ってもいいだろう。 追加能力は強力の一言。大抵の敵は圧倒できるだろうが使用回数が限られているため、地力で倒せる相手に使うべきではない。使用するのは特定のイベント戦か、もしくは探索パートで失敗するなどであまりに不利な状況に陥った時のみか。なお一日ネクサスを使用した場合、その日の間は戦闘開始毎にHPが全回復する。 またネクサスシフト時と通常時の間では、使用に制限がある保有技能の回数は共有されない。つまり擬似的に『リザベーション・バースト』や『不倒不屈』が規定回数以上使えると言うことである。 ヒーローシフトは怜たちを格納できるような戦闘では基本的に使用しない、というかできない。京太郎が一人で戦うことを強いられる場面で初めて選択肢に入る。 相手の保有技能を封印する・効果を無効化する能力はある種のバランスブレイカー。しかしその代償である最大HP減少のリスクが高すぎるため、そうそう気軽に使えるものではない。おそらく使用が許容できる回数は一~二回だろうか。使いすぎによっては詰む可能性も高い。 また、ヒーローシフト状態の時のみに発揮される『真・オモイヤリ』の追加効果がある。行動判定に勝利することでダメージ無効やATK補正など、京太郎側に有利な『奇跡』を発生させる。しかし奇跡の内容はランダムであり、必ずしもその状況で有効なものが発動するとは限らないため過信は禁物。 ネクサス・ジュネッスシフトはネクサスシフトの拡張強化版。本来のネクサスシフトの能力に加え五人の魔物(淡、衣、小蒔、豊音、咏)の各固有シフトを使用できる。ただし1ターンに使用できるシフトは二つのみ。 淡のホシガミシフトは純粋なステータス強化。高打点や防御力が欲しい場合は彼女のシフトが有用となる。ただし判定値補正は+10と他のシフトに比べ劣るので注意。 衣のアマルコライトシフトは雑魚敵を一掃することが可能な特殊な能力。一部の敵にはとても有効だが、その反面限定的過ぎるため出番は少ないだろう。 小蒔のヴァルゴシフトは淡と同じステータス強化系だが、敵の数が多ければ多いほどその力を増す。敵が複数体いる場合は彼女の出番。 豊音のブラックシフトはステータス強化に加え効果ダメージを無効することが可能。さらに戦闘中無効にしたダメージを相手に与えるという『リザベーション・バースト』と似た系統の能力を持つ。 咏のクレアツィオシフトは一言でいえば武器特化。全ての武器を装備し、その補正を倍にする。各武器の効果の恩恵を受けられ、それらを戦略に組み込むことを可能にする。 ただしジュネッスシフト解除後はHPが1となり、あらゆる保有技能のストックが強制的に0になる。そのため『確実に倒しきれる』という確信を得た時にのみこのジュネッスシフトを使用しよう。万が一倒しきれなかった場合は、ほぼ勝機は消えうせたと考えていい。
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走り去っていくトラック モモ「あっ……わ、私っ……」 京太郎「痛っ……」 モモを上にして道路に寝転がっている京太郎が上体を起こす。 人気のない道路で二人で座りあう。 京太郎「ふざけんなっ!」ガッ モモ「ひぅッ!」ビクッ 京太郎「お前、危ねぇだろ!トラックの運転手から見たらたぶん俺が飛びだそうとしてるのしか見えてなかったぞ!」 モモ「あ、あのっ……」 京太郎「あのトラックのスピードがあんなもんだったから良かったけどなぁ、俺が間に合わなかったらお前、死んでたぞ!」 モモ「うっ、あの……わ、私っ……うぅ」ポロポロッ 京太郎「なんで、止まらなかったっ」 モモ「わ、私は麻雀ぐらいしか取り柄がなくて……だから京さんに良い所見せたくて……なのにっ」グスッ 京太郎「別に、あんなの偶然だろ……ていうかモモの良い所なんて俺が山ほど知ってるってんだよ……」 モモ「た、例えば?」グズッ 京太郎「可愛いし、性格良いし、人を気遣えるし……おもち大きいし」 モモ「きょ、京さんのえっち……」グスッ 京太郎「あのなぁ……痛っ」ツゥー モモ「あ、頭から血がっ!これで押さえてください!」ハンカチ 京太郎「おう、ありがとうな……出血してるっても、そんなにデカい怪我じゃないだろ」 モモ「うん……」ウツムキ 京太郎「はぁ、安心しろ……な?」 モモ「京さん、こんな時ぐらいしか私はこんなこと言えないヘタレっすけど……私、京さんのこと好きっす」 京太郎「ん、あぁ俺もお前のこと好きだし……」 モモ「そういうことじゃないっす!私が言ってる好きっていうのはっ」 京太郎「……あぁ、なるほど」 京太郎(ハハッ、モテキって奴かなぁ……) モモ「返事は……」 京太郎「……」 京太郎(俺はモモのこと、好きかって聞かれるとわからない……ならどう答えれば……) モモ「えへへ、返事は良いっすよ」 京太郎「ん?」 モモ「だって、きっと京さんモテますから……本当に私のこと好きならすぐに返事くれるでしょうし」 モモ(両想いは勘違いだったってことっすかねー) モモ「ありがとうございました、今日は……大丈夫っすか?」 立ち上がる二人 京太郎「おう、心配してくれてありがとうな」ニコッ モモ「すみません、突然」 京太郎「いや、大丈夫だよ本当にさ……」 モモ「じゃあ、家まで送らせてくださいっす、私はステルス全開で帰れば襲われることもないでしょうし!」グッ 京太郎「ん……おう、悪いな」 モモ(京さんの隣を歩けるだけで幸せっすからね、今は……) 夜- 自宅・自室- 京太郎「よし、明日から旅行だな!楽しみだ!」 京太郎「今日こそネトマだ!」 一人目 とよねー 二人目 シロ 三人目 グラマス 京太郎「シロにグラマスにとよねーか……これはすごい」 とよねー:よろしくねー シロ:ん、まだなんだ グラマス:現実じゃ絶対やりたくないね、このメンバーで キョータロ:さ、やりましょうか! 京太郎「さて、やるか」ゴッ トップ グラマス 二着 京太郎 三着 トヨネー ラス シロ 京太郎:さすがグラマス グラマス:うん、でもリアルで麻雀したら正直このメンバーわかんないよね シロ:グラマスには勝てないと思うけど グラマス:あはは、買いかぶりすぎだよ とよねー:みんな強いよー、でもリアルの方がシロは強いよー 京太郎「知り合いだったんだ、とよねーとシロ」 京太郎「ん、ウィスだ」 京太郎「……シロからか」 シロ:どう、岩手に来る機会はありそう? キョータロ:明日から シロ:そっか、楽しみにしてる キョータロ:待ち合わせとかします? シロ:いい、近づいて来れば十分わかるはず キョータロ:了解、またな シロ:また 京太郎「また明日か、明後日かだな……」フゥ 京太郎「……グラマスからも?」 グラマス:前より強くなってるのはわかる、たぶん個人で全国に来る分には楽勝だろうね キョータロ:慢心はしてませんよ、つい最近ボコボコにされたばっかですし グラマス:君をボコボコにするなんて相当おかしいのが長野にはいるんだね 京太郎「……あんたもな」 キョータロ:ええ、とりあえず長野は魔境ですよ グラマス:東京に来たらよろしくね 京太郎「……ログアウトしたか」フゥ 京太郎「うん、岩手で強くなるぞー!」ワクワク カピー「カピ」キョウハ ヤスマセテヤルカ 京太郎「おやすみー」パチン 23日目終了- 長野駅- 京太郎「おはよう、咏さん」 咏「ん待ってたよ京ちゃん!」ニコッ 京太郎「さて、行きましょうか!」 咏「ん、そうだね!」 遠野市- 京太郎「旅館はこのへんなんですか?」 咏「うん、そうだよ」 京太郎(まさか宮守の近くとは……) 咏「さて、先に旅館行こうか」 京太郎「了解です」 咏「あのさ、手……繋いでいい?」 京太郎「はい」ギュッ 咏「へへっ」ニコッ 京太郎(兄妹にしか見えないだろ) 旅館- 京太郎「よっと」 咏「結構速く出たから、まだ昼過ぎだね、知らんけど」 京太郎「昼過ぎですよ」 咏「京ちゃん、少し用事があるから少し出るね」 京太郎「あ、はい……じゃあ俺はなんか食べに行ってきたりします」 咏「うん、遅くなる前に帰るように!これでも保護者っつー立場だからね、わからんけど」 京太郎「じゃあ、俺はお先に出かけてきます」 駅- 電車から降りる京太郎。 京太郎「……うお、長野に負けず劣らず田舎だなぁ」ビックリ 京太郎(切符を切ってもらったし) 京太郎「ふう、歩くか……宮守高校ね」 テクテクテク 京太郎「さて、でもお腹も減ったんだよなぁ」ハァ 京太郎「ここらへんまったくわからな―――」ゾクッ 顔を上げる京太郎。 京太郎「……」 ??「……見つけた」 京太郎(目の前に二人、だけどわかる) 京太郎「おう……俺は須賀京太郎だ、シロ」 ??「そっか、よろしく“暴食”……キョータロ」フラッ 京太郎「おっと!」トサッ ??「わわっ、シロが男の人に寄りかかったよー!?」 ??「私は“怠惰”……小瀬川白望」 ファミレス- 京太郎「んぐっ、すみません、案内してもらっちゃって!」ガツガツッ 白望「別に良い、むしろ遠くに行く方がダルい」 豊音(シロがさっそく隣に座るなんて、信頼してるんだなー) 豊音「あ、私は姉帯豊音だよーネトマでとよねーってネームでやってるんだー、キョータロさんでしょ?」 京太郎「むぐっ……はい!まさかとよねーだったとは、って感じですよ、京太郎で良いですよ」 豊音「うん、京ちゃん!」 京太郎「……よ、よろしくお願いします」 京太郎(まさかさっそくあだ名とは、この人に警戒というものはないのか?) 白望「あと、私には敬語じゃなくて良いから……ダルいから」 京太郎「まったく、『怠惰』にふさわしいな」ガツガツ 白望「そっちも『暴食』に恥じない喰べっぷり」 京太郎「お腹空いてるんですよ、今日はまだなにも食べてませんし!」ガツガツッ 京太郎「ふぅ、ごちそうさまでした!」パンッ 店員「デラックスストロベリーパフェとチョコパフェでございます」ゴトン 京太郎(でかっ、てかなにかとファミレスってパフェにデラックス付けたがるよなぁ) 白望「私がストロベリー」 豊音「そんなに食べきれないよー私はチョコー」 京太郎(デカさで言うと姉帯さんの方が食べそうなんだけどなぁ……いや、シロの方は全部おもちに行ってるのか)ジー 白望「……見すぎだから」 京太郎「あ、悪い……」カァッ 白望「色欲も兼ねてるんじゃない?」 京太郎「ねぇよ」フイッ 白望「フフッ、じゃあ代わりに……食べさせて」 京太郎「……なんで俺が」 白望「ねぇ豊音、今京太郎が」 京太郎「あぁはいはい、お任せくださいお姫様!」ヒョイッ 白望「ん、手使うのダルい」 豊音(わぁー男の人にお姫様って呼んでもらってるー私も呼ばれてみたいなー) 京太郎「はい、あーん」 白望「あーむ」パクッ ??「な、なにやってんのシロ……」フルフル ??「あ、あのシロに、か、彼氏……」アゼン ??「―――ッ!?」カキカキカキ バッ 京太郎(シロと俺の絵の間に、ハート?) 京太郎「まぁ、シロみたいに可愛い娘相手だったら別に悪くないな」 白望「……ほんとは色欲でしょ?」ボソッ 京太郎「そんなことないさ」 白望「……」フイッ 京太郎「えっと、はじめまして須賀京太郎って言います……シロとはその、知り合いみたいな感じでして」アハハッ ?「まぁシロの知り合いっていうか、そんなこと許すぐらいだから信用はできるけど……私は臼沢塞」 ??「私は鹿倉胡桃だよ、こっちはエイスリン・ウィッシュアート」 ?????「ヨ、ヨロシク!」 京太郎「おぉ、岩手ってレベル高い」 豊音「なんの?」 京太郎「いえ、なんでもないです」アハハ ファミレス- 塞「誰かと会う約束してたなら言ってくれれば良かったのに」 白望「まぁ、昨日の夜突然だったから、ダルいことに」 京太郎「ダルいことにってなんですか」 白望「丁度部活も休みだったから」 京太郎「あ、全員麻雀部?」 胡桃「そうだよ、それに全員三年生!」 京太郎(いや、衣じゃあるまいし……ていうかこのままだと衣もずっとああなままか?逆に一人デカいし)ムムッ 豊音「今年で最後だからねー県大会も勝つよー」 京太郎「ははは、じゃあ後何日いるかわからないけどお邪魔はできませんね」 白望「別に気使わなくても良いよ、ダルいし……」 エイスリン「!」シュバババッ バッ! 豊音「エイスリンさんが一緒に麻雀しようってー……あってる?」 エイスリン「ウン!」 京太郎「それは嬉しいんですけど、良いんですかね?」 塞「良い練習になりそうだしね、シロの知り合いってことは……能力持ちでしょ?」 京太郎「まぁそうですね」 豊音「じゃあ、一緒に麻雀しようよー」 京太郎「じゃあ、是非一緒に参加させてください!」 豊音「わー男の人とやるなんて初めてだよー」 塞「まぁ、男子のレベルってどんなもんか知らないし気になるね」 胡桃「能力無しでどこまで食らいつけるかな」 エイスリン「!」カキカキカキ バッ!(エイスリンの背後にWINの絵) 白望(まぁ、暴食の能力がどんなのかわからないから危険な気もするんだけどね……) 駅前- 京太郎「いやぁ、今日はありがとうございました」 塞「うん、京太郎君、また明日ね」 胡桃「電話してね、駅まで迎えに来るから!」 豊音「私も行くよー」 エイスリン「!」カキカキカキ バッ(駅の前に立ってるエイスリンの絵) 京太郎「はい、ありがとうございます」 白望「……また明日、ダルいから行かないかもしれないけど」 京太郎「おう、まぁみんなに頼るよ」 白望「ん」 京太郎「ではまた明日!」 旅館- 咏「おかえり京ちゃん」 京太郎「ただいまっす」 咏「明日予定ある?わっかんねーけど」 京太郎「あ~岩手の知り合いと予定入れちゃって……」アハハ 咏「そっか、まぁそれはそれで構わないんだけどさ、知らんけど」 京太郎「あはは、晩御飯は部屋に?」 咏「運んできてくれるよ、もうちょっと時間あるし温泉入りに行こうよ」 京太郎「……混浴ですか?」 咏「選んだからねー」 恋愛力90以上のためミニイベント 京太郎「他の男の目に咏さんの肌が触れるのは嬉しくないですね」 咏「ば、馬鹿じゃねーの京ちゃん!」カァァッ 京太郎「まぁ行きますか」 温泉- 京太郎「ふぅ、落ち着きますねぇ」 咏「う、うん……」 京太郎(緊張してるなら混浴なんてやめれば良いのに……まぁ俺も緊張してっけど) 咏「あ、あのさ……京ちゃんってやっぱ大きい方が好きなの?」 京太郎(おもちのことだよなぁ) 京太郎「まぁ、無いよりはある方が良いですよ、男ですから」キリッ 咏「全然カッコよくない」 京太郎「いやぁ、でもですね……咏さんは今が一番綺麗ですって」 咏「っ……と、突然はずりーんじゃないかな?」カァァッ 京太郎「ははっ」 京太郎「ふぅ、気持ちいいですね……」 咏「うんそうだねー、あとで気持ち良くしてねー」 京太郎「……マッサージなら引き受けます」 咏「顔真っ赤だねー」 京太郎「それを言えば咏さんだってじゃないですか」 咏「ま、まぁね……っていうか京ちゃん頭から血が垂れてる!」 京太郎「ん?あ、ちょっとだけど垂れてますね」 京太郎(昨日の怪我が開いたか……) 京太郎「とりあえず、そろそろ出ますか」 咏「呑気だね……知らんけど」 京太郎「ふぅ、ではこれで」ザバン 咏「ひゃっ!い、いきなり出るな!」 京太郎「あっ!すみません!」 旅館・部屋- 京太郎「ふぅ、沢山食べましたねー」 咏「そうだねー」 京太郎「さて、どうするかな」 京太郎「ネトマするか」ノートパソコン 一人目 かなちゃん 二人目 のどっち 三人目 はやりん 京太郎「どうすっかぁ」 かなちゃん:よろしくだし のどっち:よろしくお願いします はやりん:さて、やろっか☆ キョータロ:よろしくお願いします 京太郎「さて、いくぜ」ゴッ トップ 京太郎 二着 はやりん 三着 かなちゃん ラス のどっち 京太郎:今回は俺だけ手牌が普通でしたね かなちゃん:まぁネトマじゃ能力なしでいかに戦えるかだし! のどっち:そんなオカルトありえません はやりん:あはは、覚醒したのが二人もいたらそりゃ強いよ のどっち:そんなオカルトありえません 京太郎「はやりんってのも何者だよ」 京太郎「ん、ウィスか」 京太郎「はやりんからか」 はやりん:はーい、みんなのはやりんだよ☆ キョータロ:いや、なんでウィスなんですか はやりん:まぁ覚醒してて一番強く感じるのって君だし キョータロ:あんたもか はやりん:まぁね、遠いから会えないけどそのうち会えるだろうから、またね☆ 京太郎「……はぁ、なんなんだ一体」 京太郎「お、メールだ」 京太郎「お、一からだ」 差出人:一 本文『今日そっちに行ったら、旅行って言われたんだけどほんと?』 京太郎「おぉ、そりゃ悪いことしたな」 本文『旅行で今岩手に来てる、言った方が良かったか?』 差出人:一 本文『言わなくてどうするのさ、まったく心配かけて なにもないなら良い、おやすみ』 京太郎「心配してたのか」 本文『心配かけて悪い、今度はちゃんと言ってから行くよ、おやすみ』 京太郎「次は、ハギヨシさんから、珍しい!」 差出人:ハギヨシ 本文『あまり透華お嬢様や衣様をいじめないであげてくださいね』 京太郎「ん?」 本文『いじめた憶えはないんですが?』 差出人:ハギヨシ 本文『黙って旅行に行ってしまったということが問題なんです 執事として他人の気持ちは汲んであげるべきですよ』 京太郎「そっかぁ……まぁ執事じゃないんだけど」 本文『はい、今度から気を付けます』 差出人:ハギヨシ 本文『私も友人が黙ってどこかに行ってしまうのは寂しいのですよ』 京太郎「ははっ」 本文『ごめんなさい』 差出人:ハギヨシ 本文『今度から気を付けてくださいね、それではおやすみなさい』 京太郎「うん」 本文『おやすみなさい』 京太郎「最後は絹恵さんだな」 差出人:絹恵 本文『久しぶりやね、こっち来る機会ありそう?』 京太郎「うーん」 本文『しばらくはなさそうです』 差出人:絹恵 本文『そっか、でも来るときは連絡してな!必ず行くから!』 京太郎「ん、愛宕家にも顔だしたいしな」 本文『俺も絹恵さんたちに会いに必ずそっちに行きます』 差出人:絹恵 本文『ほな、お休みな!』 京太郎「おやすみなさいっと」 龍門渕家・一部屋- 一「まったく、みんなに心配かけて」ハァッ 龍門渕家・ハギヨシ部屋- ハギヨシ「まったく、ご心配をおかけして……」フッ ハギヨシ「まったく、妙な友達ができてしまったものです」フフッ 愛宕家・絹恵部屋- 絹恵「まったくもー京太郎君ったら私に会いたいなんてー」キャー ウッサイワキヌ! ナンジヤオモートンネン! 旅館・部屋- 京太郎「さて、寝ますか!」 咏「おっけー、わからんけど」 京太郎(やっぱ、布団隣接してるんですね)ムラッ 京太郎「よしっ」パチンッ 咏「よっと」ドサッ 京太郎「じゃ、おやすみなさい」 咏「おやすみー」 24日目終了- 25 日目- 京太郎「ん、ふぁ~ちょっと失礼しますね」ソッ 咏「んっ……」 京太郎(腕枕、慣れたな……) 京太郎「さて、どうするかな」 京太郎「さて、外行くか!」 私服に着替えて出ていく。 京太郎「さて、どうすっか」 京太郎「さて、コンビニについたわけだけど……あんま変わんないな」 ??「おや」 京太郎「ん?」 ??「いや、なんでもないよ、すまないね」テクテクテク 京太郎「……なんだったんだ、あのお婆さん」 旅館・部屋- 咏「京ちゃんは出かけるんだっけ?知らんけど」 京太郎「はい、すみません……」 咏「気にすることないって、どうせ大したことないから……わからんけど」 京太郎「そうですか?じゃあ、行ってきます!」 咏「うん、私も出かけっから居なくても気にしないでねー」 駅前- 京太郎「よっと……さて、とりあえずみんなに連絡入れたけど全員来てるってことないだろうし……」 塞「京太郎君!」 京太郎「塞さん、ありがとうございます」ペコ 塞「道がわかんないだろうしね、みんなは先に部室に行ってると思うよ」 京太郎「そうですか、いやぁみんなとやるの楽しみです!」 塞「私たちも楽しみだよ」 京太郎(よし!良いとこみせないとな!)グッ 宮守高校・部室- 塞「京太郎君連れて来たよー」 京太郎「どうも、おはようございます」 胡桃「おはよう!」 豊音「おはよー」 エイスリン「オハヨウ!」 白望「……あ、京太郎、おはよ」ダラー 京太郎「……いつもこんなんですか?」 塞「まぁ、こんな感じ」 京太郎「さて、やりましょうか!」 京太郎「さて、打ちましょうか」ゴッ シロ「……どのメンバーでやろっか」 豊音「そう言うと思ってエイスリンさんと一緒にくじをつくったよー」 エイスリン「!」シュバババッ バッ(豊音と一緒に両手を上げてる絵) 胡桃「みんなやりたいから、引こう!」 塞「よーし!」 塞「えー、くじ作った二人かー」 豊音「やったー」 エイスリン「ウン!」 胡桃「さぁて、倒すよ!」 京太郎「よし、行くぜ!」 白望「お手並み……拝見」ボケー 京太郎(よし、勝つ!) 豊音(シロと同じ類なんて楽しみだよー)ニコッ 胡桃(自力で勝たなきゃ) エイスリン(牌を、読む!) 京太郎(手牌最悪だな、まぁ……こっから持ち直す!) 豊音(んー普通だなぁ、これで京ちゃんに勝てるかなー?) 胡桃(これじゃ豊音にも勝てないかも) エイスリン(よし!) 京太郎(美穂子さん、借ります!)スッ 豊音(片目を、閉じてる?) 胡桃(対局中にどうしたんだろ……) 京太郎(ここからは俺のステージだ!)カッ エイスリン(片目がブルーにっ!?) 白望(あれが暴食、ではなさそう……じゃあ能力の一部?) 京太郎(見えた!) 能力『青眼の預言者』発動 須賀京太郎のオカルトステータスが反映 99ー100=-1 判定成功! 京太郎(見えるぞ!) 成功:その局の点数が+15され、その後一度の和了安価の数値が+20 豊音(キョータロさんと現実でやるとやっぱ全然違うよー) エイスリン(よし、理想の牌譜を……描こう!) 豊音(エイスリンさんも動くみたいだけどーその前に私!)カッ 能力『六曜(先勝)』を発動 京太郎(来たっ!)グゥ 豊音(京ちゃん、なんだか雰囲気がシロっぽく―――ッ!?)ゾクッ 胡桃(どうしたんだろ?) エイスリン(なに?) 京太郎(豊音さん、いただきます!)ニッ 能力『魔物喰い』を発動、さらにステータス食欲が暴食のためゾロ目でクリティカル 豊音(なにか来る!?) ブチリッ 豊音(え、使えない?ちょーこわいよー)ウルッ 京太郎「」ニィッ 能力『魔物喰い』発動:相手の能力を無効にし次コンマ下二桁を01にする。 エイスリン(よし!) 能力『トリック・ウィッチ』発動:自分の和了判定を最上位にする 胡桃(能力、私も欲しいな……) 京太郎(エイスリンさんに発動された?こっちを喰うべきだったか?いや、こっちで良いか!) 豊音(うぅ、京ちゃん強いよー)ウルウル 京太郎(うわ、すごい罪悪感) エイスリン「ツモ、2000オール」ジャラッ 京太郎「やられた」 豊音「このエイスリンさん凄いよーさすがお絵かきのお姉さん」 胡桃「これ、なにごと?」 白望(あれが暴食?) 京太郎(今度こそちゃんと和了らないとな!) 豊音(わ、私の先勝はだめだから、どれ使おう……) 胡桃(なんとかしないと)アセッ エイスリン(もう一回!) 京太郎(これ、やばい……俺死なないよな?) 豊音(手牌が良いよーこれならいけるかもー) 胡桃(うわぁ) エイスリン(なに、これっ)ウルッ 豊音(どうしよー、今回はやめといたほうがいいかな?) 胡桃(これもう、諦めたい) エイスリン(どうしよう……) 白望(暴食、万能ではなさそうだ) 京太郎(さぁ、行くぞ衣!) 能力『月海支配(喰)』発動 須賀京太郎のオカルトステータスが反映 99ー100=-1 判定成功! 京太郎(ここは俺のステージだ!) 成功:その自分以外の全員の点決めコンマ下二桁を20下げる。 豊音(あれ、牌が来ない……) エイスリン(理想の牌譜を描く!) 能力『トリック・ウィッチ』発動:自分の和了判定を最上位にする 京太郎(来た!今度はエイスリンさんか!)グゥ 豊音(京ちゃん、まただ!)ゾクッ 胡桃(なに?) エイスリン(私が、狙われてる!?)ゾクッ 京太郎(喰らう!)ニッ 能力『魔物喰い』を発動、さらにステータス食欲が暴食のためゾロ目でクリティカル エイスリン(やられる!?) エイスリン(あれ、なにこれ……え?あれは……) エイスリン「ヒッ!?」 塞胡「?」 白望(なにこれ!?) ガッ エイスリン「ッ!?」ビクッ グチュッ ブチッ グチッ ググッ ブチリッ 京太郎「」ニィッ 能力『魔物喰い』クリティカルヒット:相手の能力を無効にし次コンマ下二桁を00する。 豊音(きょ、京ちゃんちょーこわいよー)グスッ 胡桃(え、なに?なんなの?) エイスリン「~~~ッッ!!?」ビクンッ エイスリン「ッ……ッ!」ガクッ 豊音「エイスリンさん!?」 京太郎「エイスリンさん!」ガシッ エイスリン「キョ、キョータロー……~~~ッ!!」ビクッ 京太郎(あ、これエロい奴だ、落ち着けマイサン!) エイスリン(な、なにこれっ~~ッ!) 塞「京太郎君、ソファに寝かしてあげて!」 京太郎「りょ、了解です!」ソッ エイスリン(キョータローの匂いがっ、一杯でっ、またっ―――ッ!!?)ジワッ 京太郎「大丈夫ですか?」ソットオロス 京太郎(また俺の暴食のせいか?) 白望(これが暴食?エイスリン、どうしたの?) 胡桃「麻雀は中断で、なにがあったんだろ……」 少しして。 エイスリン「」カキカキカキッ バッ(ガッツポーズのエイスリン) 京太郎「良かったぁ」ドクンッ 京太郎(あれ、気を抜いた途端、なんだ?) ??「おや、噂のお客さんだね」 京太郎「ん?あっ、今朝のコンビニの」 ??「暴食、だね……私はこの麻雀部の顧問の熊倉トシだよ」ニコッ 京太郎「あ、須賀京太郎です!」 ?「あれ、こんなとこにいた」 京太郎「あれ、咏さんも?」 豊音「あー三尋木プロだー!サインくださーい!」サッ 塞(サイン色紙いつも持ち歩いてるの?) 咏「ん、名前がわかんねーけど」 豊音「豊音です!豊かな音で!」 咏「ほいほいっ」スラスラ 京太郎(書きなれてる、ほんとにプロなんだなー)ヘー トシ「さて、じゃあなんて呼べばいいかね」 豊音「京ちゃんだよ!」 トシ「じゃあ京ちゃん……少しついてきてくれるかい?」 京太郎「え?」 トシ「京ちゃんを強くしろってね、この子からのお願いなのよ」 白望(これ以上強くしてどうするつもりなんだろう) トシ「すぐ終わるから、来るかい?」 京太郎「もちろん行きます!」 豊音「あれ?」 トシ「そうさ、どうやら倒さなきゃいけない相手がいるみたいだしね」フッ 京太郎(……読んだ?) 白望「暴食、怠惰より強いのかな?」 塞「シロが強さ気にするなんてめずらしい」 白望「……そうだね、ダル」 胡桃「私たちも一緒に行こうか?」 トシ「まぁ誰かついてきても良いかもね」 エイスリン「」シュバッ(手を上げる絵) 白望「私が、ついていく」 トシ「じゃ、行こうか……みんなは三尋木プロに練習付き合ってもらうんだよ」 豊音「はーい!」ワーイ 京太郎(学校裏の森の中まで来たけど……) トシ「この神社の中だよ」 京太郎「ここ、ですか?」 白望「強くなれる、京太郎……頑張って」 京太郎「……おう」 テクテクテク ギィィ… 京太郎「埃っぽいな」ケホッ バタンッ 京太郎「なっ!?勝手に扉閉まるんじゃねぇよ!」 トシ「京ちゃん、聞こえてるかい?」 京太郎「あ、はい!」 トシ「どちらにせよ対価はつきものだから、その先でしっかりと力を得てくるんだよ」 京太郎「なっ!?聞いてないっすよ!」 白望「頑張れー……ダルいけど」 京太郎「こいつ!……たく」テクテクテク 京太郎(ここが最奥、なんだ……丸い鏡?) 鏡「」ギュオッ 京太郎(な、なんだこの鏡、俺……だけど俺じゃない誰かがいる!?) 京太郎「なん、だ?」 鏡「12の次元のお前の記憶、その記憶を呼び覚ます鏡だ、須賀京太郎」 京太郎(鏡の中の俺!?) 鏡「さぁ、今お前が選べる二つの次元から、お前の力を呼び覚ます」 京太郎(二つの次元の、俺?) 鏡「決闘者の記憶、そして破壊者の記憶……選べ」 鏡「どうせ、ここから出た時は見た記憶のほとんどを失うんだ、しっかり俺の決闘(デュエル)を見ておけ」 京太郎「なに言ってんだお前、いや俺」 鏡「さぁ、満足させてくれよ?」 京太郎「ま、まったくわけがわからんぞ!」 鏡「良く見ておけ、さもなくばお前に満足はおとずれない」 ギィッ トシ「帰ってきたね……」 京太郎「う~なにがあったのかまったく覚えてない……」 トシ「そういうものさ、岩手にいる間はいつでも来ればいいよ」 京太郎「ありがとうございますトシさん、なんか新しい力手に入れられた気がします」 トシ「誰かを連れてきても良いかもね、あんたなら力を獲る手助けできるだろうし」 京太郎「なるほど」 白望「大丈夫?」 京太郎「あぁ、なんとかな……よし、使う日が楽しみだ!」グッ 白望(私も、強くならなきゃ) 宮守高校・麻雀部- 京太郎「ただいま帰りましたー」 咏「京ちゃん、疲れてるみたいだねー」 トシ「まさか本当に成功するなんて予想外だったけどね」 京太郎「成功しない前提だったんですか、怖い」 トシ「ま、とりあえず頑張りな京ちゃん」ポン 京太郎「とりあえず昼食べに行きます」 トシ「そうかい、じゃあ誰か案内してあげな」 白望「私が行く」 塞(ダルいって言わない!?) 胡桃(惚れた?) 豊音(シロが行くなら私はいいかなー) エイスリン「」カキカキカキ バッ(シロと京太郎が手をつないでる絵) トシ「珍しい、じゃあお願いねシロ」 咏「私ももうちょっと熊倉先生と話してるから京ちゃん行ってきて良いよー」 京太郎「じゃあ行きましょうかシロさん」 白望「ん……行こ」 ファミレス- 京太郎「やっぱここだな……ていうかなんでまた隣なんだ?」 白望「京太郎の隣が良いから……」 京太郎(勘違いしそうになる) 白望「とりあえず食べよう」モグモグ 京太郎「今日は自分で食べるんだな」 白望「食べさせたかった?」 京太郎「まぁ、シロみたいに綺麗な女の子に食べさせられるなら嬉しいしな」 白望「ッ」カァァッ ファミレスから出る二人 京太郎「さて、戻るか……」 白望「ちょっとかがんで」 京太郎「ん、こうか?」 白望「よっと」ドサッ 京太郎「お前、背中に乗るとはっ!」 白望「ダルい……」 京太郎「たくっ、帰るぞ」テクテクテク 京太郎(おもちがっ、おもちが二つ!)ドキドキ 白望(背中、大きくて温かい……) 夕方- 宮守高校・麻雀部- 京太郎(さて、シロ以外の麻雀は見たけど……どうするかな) 京太郎「せっかくだし打ちますか!」 シロ「せっかくだし私、やりたい」 塞「私もやりたいけど……」 エイスリン「」バッ(くじの絵) 豊音「さぁー引こう!」 胡桃(能力無いと、さすがに勝てない……) 白望「あたりだ」 塞「よし!」 胡桃(うぅ、シロと京ちゃん相手なんて……飛ばないようにしなきゃっ) 京太郎(例の力、使ってみるか?) 白望(怠惰を使うかどうか、もう少し考えた方が良いかな……) 胡桃(飛ばないように、飛ばないように……) 塞(とりあえず塞ぐ!) 京太郎(最悪だぞ!)クソッ 白望(あまり良く無いけど、同じか怠い……)ゴッ 胡桃(こ、こんなんじゃっ)ウルッ 塞(微妙……) 京太郎(美穂子さん、もう一度!)スッ 白望(暴食の力じゃないなにか、くる!) 胡桃(対局中に目を閉じるなんて、また?) 京太郎(見える!)カッ 塞(モノクルが曇った!?) 白望(暴食の能力、詳細聞いとけばよかった……怠いけど) 京太郎(見えた!) 能力『青眼の預言者』発動 京太郎(見えるぞ!) 成功:その局の点数が+15され、その後一度の和了安価の数値が+20 白望(私も使うか……でも怠いんだよね) 胡桃(どうする気?) 塞(じゃあ、塞ぐ!)カッ 能力『心鎮壷(シン・シェン・フー)のレプリカ』を発動 京太郎(来たっ!)グゥ 白望(京太郎、来る―――ッ!?)ゾクッ 胡桃(また?) 塞(な、なにか見える!?) 京太郎(行くぞ、沢山喰らいな!)ニッ 能力『魔物喰い』を発動、さらにステータス食欲が暴食のためゾロ目でクリティカル 白望(きた、暴食……) ブチリッ 塞(あれ、見えない?塞げない?)ウルッ 京太郎「」ニィッ 能力『魔物喰い』発動:相手の能力を無効にし次コンマ下二桁を01にする 白望(あれが、暴食……か、怠いな) 胡桃(能力、か) トシ(さて、これで青の瞳で見る世界が発動したわけだ) 塞(モ、モノクルが壊れてるわけでもないのにっ!) 京太郎(よし、このまま)ギンッ 京太郎「ツモ、2000・3900!」ダンッ 塞(なっ……) 胡桃「……はい」 白望(怠い……)ゴッ 京太郎(さて、次はどうするか……) 白望(あぁ、だんだん怠くなってきたなぁ) 胡桃(よし、塞よりは和了れた!) 塞(塞ぐ?いや、でも……塞ぐのを無効にされてからなにも来なかった……) 京太郎「」 白望(だんだん、怠くなってきた……そろそろやろっかな)ボゥ 胡桃(こ、こんなでもなんとかするしか!) 塞(微妙……)タンッ 京太郎「ロン、ば、倍満……24000です」 塞「……なぁっ!?」 トシ(これで塞の飛び……あれ、能力じゃないのか) 塞「……私なんかじゃ、ダメだ……」 京太郎「さ、塞さん大丈夫ですって!あんなの偶然ですから!あんなこと滅多にありませんから、あんなオカルトありえません!」 京太郎(一昨日あったけど) 白望(怠惰、発動できなかった) 胡桃(私、ラスじゃない!) 京太郎(どうするか……) 京太郎「せっかくだし打ちましょうよ!」 白望「ん、そうだね」 塞「つ、次こそは……」フラフラ エイスリン「」バッ(ゾンビの絵) 豊音「よし、次こそやるよー!」 胡桃(ん、頑張ろ!) 白望「さっきと同じメンバーだね」 塞「よし!次こそ勝つ!」 胡桃「また飛ばないようにね」 京太郎「はいはい、この話はおしまい」 京太郎(さて、やるか……?) 白望(怠惰、使う……怠いから) 塞(今度こそ塞ぐ!) 胡桃(よし、能力無しの底力!) 京太郎(まぁ、今の俺ならどうにでもなる) 白望(怠い……)ゴッ 塞(うわぁ) 胡桃(うわぁ) 京太郎(使ってみるか)ドン☆ 白望(鏡で、得た力!?) 塞(なんのつもり!?) 京太郎(見える!)カッ 塞(モノクルが曇ったけど……いや、ここはやらない!) 胡桃(くる!) 京太郎(来い!) 能力『無限煉獄龍』発動 京太郎(来い!)ピキーン 白望(なに!?) 塞(モノクルが震えてる!?) 胡桃(私でもわかる感覚!?) 京太郎「死者と生者……」 トシ(これは、とんでもないものを出しちゃったかもね) 京太郎「ゼロにて交わりしとき……」 咏(また強くなるのかい、京ちゃん) 京太郎「永劫の檻より魔の竜は放たれる!」スッ 豊音(竜が見える!?)ビクッ 京太郎「こいよ、無限煉獄龍(インフェルニティ・デス・ドラゴン)!」 エイスリン(み、みんな見えてる!?) 京太郎「デス・ファイア・ブラスト!」ゴッ 判定成功:ヒット 自分以外の者の点決めコンマ下二桁を30下げる 京太郎「さらに、デス・ファイア・ブラスト!」 京太郎「いくぞシロ!」バッ 胡桃(うるさい) 京太郎「インフィニティ・デス・ブレス!」 ゴッ 白望(なっ、龍から黒い炎がっ!) ボゥンッ 白望「ぐっ!」 白望(な、なに?今の……) トシ(龍も消えたね) 京太郎「ツモ、4000・8000だ……満足させてくれよ?」 京太郎「ツモ、700・1300!」 塞(くっ) 胡桃「はい」 白望(怠い……) 京太郎(さて、さっきはトリップしちまったからな……今度はしっかりと!) 白望(怠惰、今度こそは……) 塞(今度こそ塞ぐ!) 胡桃(よし、今度こそ!) 京太郎「」 白望「怠い……片付ける」タンッ 京太郎「ロン、48000」ドンッ! 塞(うわ) 胡桃(うわ) トシ(シロが飛ぶ、あるいは須賀京太郎ってのは相当ヤバい存在なんじゃないかい……) 咏(えげつねー) 豊音(シロが飛ぶなんて最初の頃だけだったよー) エイスリン(シロ……) 白望「……」ウルウル 塞(シロの目が潤んでる!?) 胡桃(なんだってぇぇぇぇ!?) 京太郎「あ、えっと……」 白望「帰る」テクテクテク ガチャッ 京太郎「……ご、ごめんなさい」 咏「まぁこればっかりは」 トシ「ああなりたくなる気持ちもわかるけどね、とりあえずシロも明日には元通りだろう」ウンウン 京太郎(う、うっわぁ、俺悪者) 旅館・部屋- 咏「うぁー疲れたー」 京太郎「まぁ仕方ないですね、俺があっちに行ってる間に教えたりしてたみたいですし」ハハッ 咏「温泉行こうよ温泉!」 京太郎「そうですね、晩御飯まで時間もありますしとりあえず行きますか!」 温泉- 京太郎「ふぅ」 咏「やっぱり落ち着くねー」 京太郎(それにしても静かで……人居ないのかな?) 咏「……今日お昼から帰ってきた後、やけに小瀬川の胸気にしてた?」 京太郎「うぇっ!ば、バレてましたか……」ゲッ 咏「わかるっつーの……好きな相手が他の女見てることぐらい……」フイッ 京太郎(お、怒らせた?) 咏「京ちゃんみたいなおっぱい星人知らないよ」 京太郎「……」 京太郎「ごめんなさい」 咏「別に良いよ、前から知ってっから」ツーン 京太郎(あやや、こりゃ怒らせちゃったかな……でも、やっぱり男の性というか) 咏「その内、こういう胸も好きになってもらうから」ギュッ 京太郎(う、腕に抱き着いてきた!?) 咏「ほれほれー」 京太郎(ふ、ふにふにしてる……いかん!) 京太郎「もう温泉から出ます!」 咏「えーつまんないなー」 京太郎「これ以上は別のが出ますから!」 咏「え?」 京太郎「昨日もですけど、また(血が)出ちゃ不味いんで……」 咏「あ、あぅ……そ、そのっ、ご、ごめん!」バッ 京太郎「ありがとうございます、先に出ときますね……のぼせないでくださいよ?」 咏「べ、別に大丈夫だよ!」カァァッ 京太郎「はい、それじゃ」 咏(べ、別のが出るって……)ボンッ 旅館・部屋- 京太郎「ふぅ、おいしかったですね!」 咏「そうだね、わっかんねーけど」 京太郎(どうしよっかな) 京太郎「ネトマだな」 一人目 のどっち 二人目 かなちゃん 三人目 シロ 京太郎「お、シロだ」 かなちゃん:また会ったな のどっち:よろしくお願いします シロ:よろしく キョータロ:よろしくお願いします 京太郎「さて、どうなるかな」 トップ 京太郎 二着 かなちゃん 三着 シロ ラス のどっち かなちゃん:かなちゃん大勝利だし! のどっち:どうにもうまくいきませんね キョータロ:まぁ運が大事ですから シロ:覚醒してるのが三人だから のどっち:そんなオカルトありえません かなちゃん:まぁかなちゃんの勝利なわけだけど 京太郎「のどっち、強く生きろ……ていうかシロも大丈夫なのか?」 京太郎「ん、ウィスだ」 のどっち:どうしてそんなに強いんです? キョータロ:うちの師匠が教えるの上手いんですよ のどっち:私の友達にもそっくり同じことを言う方がいるんですが、その人にはそれだけじゃない何かがあります キョータロ:それだけじゃないなにか、のどっちさんも見つければいいじゃないですか のどっち:麻雀は運と実力だけです、何かなんて気のせいですから キョータロ:なら、それを突き通せばいつか何かが手に入るかもしれませんよ のどっち:そんなオカルトありえません 京太郎「あ、ログアウトした……気難しいなぁ」 京太郎「ん、またウィスだ」 京太郎「お、かなちゃんか……若干面倒な気もするな」 かなちゃん:なんだか昼に一度だけ、妙な感覚を感じたし……お前なにした? キョータロ:別になにもしてませんよ? かなちゃん:どうにもふに落ちないし、どちらにせよ私たちは惹き合ってるんだ、長野に帰ってきたら一回ぐらい風越に顔だせし キョータロ:風越? かなちゃん:ほんと、鈍感な奴だな、まぁ来ればわかるって 京太郎「ログアウトした……わけがわからん」 旅館・部屋- 京太郎「さて、寝ますか?」 咏「とりあえず横になろー」 京太郎「はい」パチン 咏「京ちゃん」ギュッ 京太郎(うおっ、温泉のことのせいで意識してしまう!) 京太郎(……咏さん)ギュッ 咏「ひゃっ!?」 京太郎「あ……す、すみません」 咏「べ、別にへーきっつーか……」ソッ 京太郎「ちょっ!どこ触ってっ!」 咏「だ、だってさっき温泉で出そうって言ってたから、が……我慢してるのかとっ、わかんねーけど……」ゴニョゴニョ 京太郎「あ……あ~、あれね、あれはですね……その、怪我が開いて血が出そうって意味で……」 咏「え……」サー 京太郎「その、勘違いさせるようなことを……」 咏「う、うぇっ……ひぐっ……」グスッ 京太郎「え、えぇぇっ!?ご、ごめんなさい!俺が勘違いさせるようなこと言ったばっかりに!」 咏「ち、違くて……わ、私がその、こんなことする女だって、思われるかとっ」グスグスッ 京太郎「……あのですね咏さん、俺の言葉が原因なんだしそんなこと思うわけ」 咏「で、でもぉっ……うぇぇっ」ポロポロ 京太郎「はぁ~」ガバッ パチンッ 咏「ちょっ、電気つけないでっ!」 京太郎「あのですね、俺……咏さんのこと好きです」 咏「ふぇ?」 京太郎「だから抱き返したんだし、嫌そうな声してなかったと思ってますし、大人なんですからそのぐらい察してくださいよ……」 咏「え、えっと……」 京太郎「だから咏さん、俺と……付き合ってください」ギュッ 咏「あ……う、うんっ!」ギュッ 数年後- 咏「と、いうのが私たちの馴れ初めなわけだ、わかった?」 健夜「……そう」 恒子「す、すこやん……」 はやりん「……☆」 咏「あれ、聞きたいって言ったのは四人じゃね?知らんけど」 健夜「そのね、からかうつもりで言ったわけで……本気で語られても……」ドヨーン 恒子「すこやん……」ソッ はやりん「……☆」ゲッソリ 咏「ふふん!羨ましいだろー」 ???「咏ー!」 咏「あ、京ちゃんだ!」フリフリ 京太郎「あ、小鍛冶さん方、こんにちは!」 健夜「あ、うん」 咏「今日から旅行だから、須賀咏、行ってくるってわけ!それじゃあねー!」 京太郎「それじゃ失礼します」 京太郎が運転する車で去る二人 ?「」ゴゴゴゴゴッ 健夜「……あ、咲ちゃんずっと喋らなかったね」 恒子「宮永プロ……これは、次のタイトルマッチは大荒れだね」 はやりん「☆」 京太郎の車・車内- 京太郎「あぁ、なるほど、だからあんなことに……」アハハッ… 咏「惚気ちゃったー」 京太郎「ほどほどにしてあげてくださいよ?」 咏「ふふん、だって京ちゃんのこと大好きだしー?知らんけど」 京太郎「あはは、俺も大好きですよ……わからんけど」 咏「京ちゃんはそれ使っちゃだめだろ!」 三尋木咏ED2
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朝 京太郎「っ…良く寝た。あれシロも起きてたのか?」 白望「うん…さっき起きた」 京太郎「そうか。とりあえず準備したら朝御飯だな」 白望「うん」 京太郎「……なんかあったのかシロ?」 白望「なんで?」 京太郎「幸せそうだから…」 白望「幸せだよ?」首を傾げて 京太郎「ああ、もうそうじゃなくて」 白望「京太郎は幸せじゃないの?」 京太郎「えっ?いや、その…幸せだけど」 白望「同じ」 京太郎「なんか違うんだけどな…」 白望「京太郎」 京太郎「なんだ?」 白望「…おんぶ」 京太郎「…いつものシロだな」 昼1. 京太郎「どうするんだ?」 白望「……」 白望「観光しよう…怠いけど」 京太郎「どこにいくんだ?」 白望「任せる」 京太郎「やっぱりか」 京太郎「ラベンダーでも見に行ってみるか」 白望「うん」 ラベンダー畑 京太郎「綺麗だな…」 白望「そうだね」おんぶ 京太郎「香りもいいし丁度良い時期にきたな」 白望「うん…」 京太郎「売店でお弁当を買って来るからちょっと待っててくれ」 白望「鮭弁当がいい」 京太郎「了解」 ーーーーーーーー 売店 京太郎「鮭弁当と…あれでもシロが鮭食べるって俺が食べさせるんじゃないか?」 爽「気分転換にこうしてくるのも悪くない」 京太郎「俺は幕の内弁当にしておこうかな…」手を伸ばして 爽「お弁当…これでいいか」手を伸ばして ピト… 京太郎「あっ、すいません」 爽「いや此方も…岩手の魔王須賀京太郎!」 京太郎「えっ?」 爽「試合観たよ。能力を抑えてあの実力…打ってみたいと思った」 京太郎「は、はぁ…」 爽「だか今日はリフレッシュの為に麻雀は打てないんだ。残念だ。それじゃあ全国でまた会おう」キリッ スタスタ… 京太郎「な、なんだったんだ?」 白望「どうかしたの?」 京太郎「いや、変な人に絡まれてな」 白望「女?」 京太郎「おお、そうだ。なんかこう天然だった」 白望「可愛かった?」 京太郎「特に。マシンガントークだったからそんな事を思わなかった」 白望「大変だったね」 京太郎「ああ。とりあえず飯にするか」 白望「うん」 京太郎「ところで鮭は俺がむくのか?」 白望「もちろん」 京太郎「だよなー」 夜 京太郎「札幌に帰ってくるのに大分と時間がかかったな」 白望「…昼寝したからしかたない」 京太郎「そうだな」 京太郎「お土産を買って明日の朝に岩手に戻るか」 白望「何を買うの?」 京太郎「白い恋人とかかな」 白望「センスない」 京太郎「うっ…なら生キャラメルとかはどうだ?」 白望「マシになった」 京太郎「手厳しいな」 白望「普通だよ」 ーーーーーーー お土産屋 京太郎「シロにも何か買うか…ついでに俺のも」 白望「何を買ったの?」 京太郎「生キャラメルです」 白望「……」ジト目 京太郎「ま、待てシロにはこれだ」ブレスレットをみせて 白望「…ありがとう」カァァ 京太郎「どういたしまして」 ホテル 白望「一緒に寝る」 京太郎「いや駄目だろ」 白望「……」 京太郎「…襲われたらどうする」 白望「信じてる」 京太郎「都合の良い言葉だ…はぁ、俺の負けだよ」 白望「ありがとう」ニコ 京太郎「本当に知らないからな!」 深夜 白望「京太郎…」小声 京太郎「……zzz」 白望「寝てる…ならいいよね?」 ギュ…抱きしめて 白望「暖かい…」 京太郎「…zzz」 白望「皆には悪いけど…私はもう決めた」 白望「京太郎と居る」 朝 京太郎「……シロが抱きついてて動けない」 白望「…zzz」 京太郎「シロー、起きろー」 白望「うん…おはよう」 京太郎「ああ、おはよう。離してくれると助かるんだが」 白望「…うん」 ギュウ…強くなり 白望「zzz」二度寝 京太郎「寝るな、起きろー」 白望「うるさい」 京太郎「……ごめん」 昼 空港 京太郎「なんだかすぐだったな」 白望「…うん」 京太郎「…また行こうな」 白望「うん」 京太郎「また二人でな」 白望「えっ?」 京太郎「いやだったか?」 白望「そんな事ない」 京太郎「よかった」 マホと衣 衣「見つけた」 マホ「ほぇ?」 衣「義兄様は衣の義兄様なんだぞ!」 マホ「義兄様?京お兄ちゃんの事ですか?」 衣「そうだ!」 マホ「京お兄ちゃんはマホのお兄ちゃんです!」 衣「衣のだ!」 マホ「マホのです!」 衣「…それなら麻雀を決着をつけよう」メラメラ マホ「いいですよ…負けませんから」メラメラ 衣「ちょこざいな…格の差を教えてやろう!」 マホ「マホが勝つんです!」 ーーーーー 衣「なかなかやるようだな」 マホ「そっちも流石、天江さんです」 衣「衣の事を知ってるのか?」 マホ「はい!去年の試合を観てました!尊敬してます!」 衣「そ、そうか…なら特別に衣お姉ちゃんと呼ぶ事を許してやろう!」 マホ「いいんですか?」 衣「ああ、それなら義兄様は皆の義兄様だ」 マホ「か、賢いですね!」 衣「衣はお姉ちゃんだからな!」えっへん マホと美穂子 美穂子「それで京太郎はなんて言ってたの?」 マホ「自分はゲスなんだって」 美穂子「…マホちゃんはどう思ったのかしら?」 マホ「…その時は嫌いでした。でも今は嘘だって思ってます」 美穂子「何故かしら?」 マホ「悲しそうな顔でした。マホが馬鹿だったからお兄ちゃんは困ったんです」 美穂子「…そこまでわかってるなら私は何も言わないわ」 マホ「ダメです…マホは貴女に聞きたい事があるんです」 美穂子「私に?」 マホ「お兄ちゃんは何故、二番目に貴女に話したんですか?」 美穂子「えっ?」 マホ「マホ知ってるんです。美穂子さんはお兄ちゃんの過去を知ってる事を」 美穂子「……」 マホ「教えてくれますか?」 夜 京太郎「帰ってきたぞ、我が家に……マホは明日か…帰ってきてくれるかな?」 カピー「パカパカ(夢屋にあったらしいな」 京太郎「夢屋?あのキグルミの事か?」 カピー「パカパカ(ああ。夢を差し出さなかったと聞いて驚いた。悪夢と引き換えに幸運を貰えたのだぞ?何故しなかった?」 京太郎「悪夢の定義がわからなかったのと悪夢でも夢だからな。ヒトにはやれないさ」 カピー「パカパカ(主らしいな」 京太郎「変な石を手に入れたから鑑定してもらっていいか?」石を見せて カピー「パカパカ(どうしてそう面倒な物を手に入れてくるんだ」 カピー「パカパカ(これは輝石だな」 京太郎「輝石?」 カピー「パカパカ(DFの力を感じるがまあ害はないだろう。一回ぐらいなら良い事を起こしてくれる代物だな」 京太郎「なんだそれ」 朝 京太郎「……なんか変な夢をみたきがする」 カピー「パカパカ(朝から変な顔をして何かみたのか?」 京太郎「いや、夢を視てた気がするんだけど内容を覚えてないんだ」 カピー「パカパカ(夢……ヒースクリフの夢か。全く輝石などを買ってくるからだ」 京太郎「ヒースクリフって誰だ?」 カピー「パカパカ(知らなくて良い事だ」 京太郎「この前も聞いたけど鍵ってどんな意味があるんだ?」 カピー「パカパカ(お願いしにきたのか質問をしにきたのかどっちだ。はっきりしろ」 京太郎「すまん、ならまた剣に力をいれてくれるか?」 カピー「パカパカ(……刺されるぞ?」 京太郎「大丈夫だろ」 カピー「パカパカ(まあいいがな。個人的には鏡の方が便利だとは思うんだがな」 昼1 京太郎「どうしたものかな」 京太郎「咲にメールしてみるか」 From 宮永咲 久しぶりだね京ちゃん。 元気にしてた? 京太郎「元気にしてるぞっと…そっちはどうだ」 From 宮永咲 さっきまで合宿だったんだよ…そういえばマホちゃんに告白されたんだってね。 京太郎「…何で知ってるんだ?」 From 宮永咲 マホちゃんが皆に相談してたよ。 京太郎「……まじか」 From 宮永咲 本当だよ。全部話してた。 私は京ちゃんのした事は正しいと思うよ。マホちゃんの事が大切なんだね。 京太郎「大切ってか…その一人ぼっちは寂しいと思うからな」 From 宮永咲 京ちゃんらしいね。また全国で会おう。 京太郎「おう。全国でなっと…」 昼2. 京太郎「……眠いな」 京太郎「昼寝でもするか…」 男「化物め…なんでこんな奴を預からないといけないんだ」 男の子「……」虐待されていて 女「そうよ…須賀か何かは知らないけどあの子の為になるとは思えないわ」 男「一ヶ月の我慢だ。それで金が貰えるからな。そうしたら断ってこのガキをさっさと追い出せばいい」 男の子「……てやる」 女「えっ?」 男「今なんて言った?」 男の子「呪ってやる」 女「な、何を言ってるの気味が悪い」 男の子「お前達なんて呪ってやる」 男「黙れ!」 ドン…突き飛ばし 男の子「っ!……!」痛みに耐えて 男「お前にそんな力があるわけないだろ!呪われた血が!だからお前の家族も皆殺しに…ヒッ!」 男の子「……なんて言った?」 女「な、なんなのよ!」後退り 男の子「…呪ってやる。のよりお姉ちゃん以外のこの家の人を全員呪ってやる」レイプ目で立ち上がり ガタガタ…物音がし始めて 男「な、なんなんだよ!お前はなんなんだよ!」 男の子「……お前達なんて死んでしまえばいいんだ」 ーーーーーーー バッ… 京太郎「ハァハァ…な、なんだ今の夢…」汗を大量にかき 夕方 京太郎「…胸糞悪い夢だったな」 ガチャ… マホ「ただいまです!」 京太郎「た、タイミングが悪いな…」 スタスタ…ガラ…ドアを開けて マホ「京お兄ちゃん、マホ決めました!」 京太郎「な、何を決めたんだ?」 マホ「お兄ちゃんをマホの魅力でメロメロにします!」 京太郎「はっ?」 マホ「そして二年後にお兄ちゃんと結婚するんです!」 京太郎「な、何を言ってるんだ?」 マホ「マホのショーライ設計です!」 京太郎「…なんでそうなった」 マホ「合宿でそうなったんです!」 京太郎「が、合宿で何があったんだ」 夜 京太郎「マホはどうしてああなった」 京太郎「アイテムはどうしようかな」 マホ「頑張ります!」 京太郎「ち、近いぞ?」 マホ「そうですか?」膝に座っており 京太郎「いや、別にいいぞ」 京太郎「今日はこれを使って教えよう」 マホ「なんですこの本?」 京太郎「健夜義姉さんの書いた最高の麻雀の参考書だ」 マホ「難しいそうです…」 京太郎「できるだけ優しく教えるから大丈夫だ…多分」 マホ「が、頑張ります!」 就寝前判定 京太郎「一緒に寝るのか?」 マホ「駄目ですか?」涙目 京太郎「…手は出さないからな」 マホ「合宿の人が教えてくれました。そう言ってくれたら意識してるんですよね!」ニコニコ 京太郎(合宿で何を学んできたんだ!) ーーーーーーー 朝 京太郎「…腕まくらにされてる」 京太郎「朝御飯を作るか…」 ノソノソ… カピー「パカパカ(タジタジだな」 京太郎「年をとった気分だ…冗談だけどな」 カピー「パカパカ(ふん…義姉に言ったら耐久麻雀だな」 京太郎「ね、義姉さんはいないから大丈夫だ」ブルブル カピー「パカパカ(震えるなら言うなよ」 昼1. 京太郎「…言葉には気をつけないとな」 京太郎「部活に行かないとな…マホは連れて行くのは…まあ、今回はやめておくか」 ーーーーーーー 部室 京太郎「こんにちわー」 エイスリン「ヒサシブリ!」 豊音「本当に久しぶりだよー」 白望「ダルい…」ぐだぁ 胡桃「生キャラメル持ってきたの?」 塞「じゃあ私はお茶いれるね」 京太郎「…なんでこんなピリピリしてるんだ?」 豊音「二人で黙って旅行に行くからだよ」 京太郎「えっ?」 塞「私達聞いてなかったんだけどな…」 京太郎「し、シロ言ってなかったのか?」 白望「忘れてた…」 京太郎「…」ダラダラ エイスリン「オハナシダヨ!」 京太郎「は、はい」 白望「疲れた…ダルい…」 京太郎「いやまあ、黙ってた俺達が悪いからな」 白望「そうだね…前みたいに槍の事を教えて」 京太郎「お、おう。任せろ」 京太郎(なんでやる気があるんだ…) 帰り道 塞「シロと旅行どうだったの?」 京太郎「楽しかったぞ。野球観たりしたしな…シロは寝てたけどな」 塞「…他には何もしなかったの?」 京太郎「とくになにも…あっ、ラベンダー畑で変な人に絡まれたな」 塞「そんなことじゃなくて…その…シロとキスとかしたの?」 京太郎「そんな事はしてない」 塞「そ、それだったらいいや…」 塞「…私とも行ってくれる?」 京太郎「…なあ塞…俺はそんなに良い奴じゃないんだぞ」 塞「迷ってるって事は皆知ってるよ」 京太郎「それなら普通…」 塞「それでも私達は京太郎と居るんだよ」 京太郎「……重いな」 塞「うん。そうしないと何処かに言っちゃうからね、京太郎は」 京太郎「なんだそれ」 塞「経験だよ、経験」ニコ 夜 京太郎「…ふぅ…」 京太郎「この薬は不味いよな…」 京太郎「まあ、カピーの薬だから大丈夫だろ」 ガチャ…バタン… カピー「パカパカ(使い方には気をつけろと言ったんだがな。あの薬は危険だと…」 「今日はこの薬を飲んでくれ」 お兄ちゃんがそう言って私に渡した薬を飲む。 身体が熱い…お腹が熱い…駄目って言われたのに欲しくなる 「お、お兄ちゃん…」 「ど、どうしたんだ?」 お兄ちゃんが私に駆け寄ってきてくれる。 お兄ちゃんのせいで…お兄ちゃんのせいだから許してくれるよね? ドン…バタ… お兄ちゃんを押し倒して床でマウントをとる。 「マホ、こんな事はしたら駄目ってあの時に言っただろ」 お兄ちゃんが何が言っているが気にしない。私はお兄ちゃんとSEXするんです。 「知らないです…お兄ちゃんが変な薬を盛るからいけないんです…マホ…もう我慢できないですよ」 お兄ちゃんの顔が歪む。そんな顔をしなくていいのに…マホが気持ち良くしてあげるから安心してね。 「マホ…俺が…っ!」 うるさいので口で塞ぐ。Hなおとがなるけどそれ以上にお兄ちゃんの口が美味しい。お兄ちゃんの舌とマホの舌を絡める。息がしにくいけど別にいい。マホはお兄ちゃんとこうなりたかったんだから 「ぷはぁ…マホ…難しい事は解らないけど…一つだけ解ります。お兄ちゃんはマホを抱きたいって事が」 そう言いながらお兄ちゃんのおちんちんをズボンの上から触る。 「そんな事はない…ハァハァ…」 お兄ちゃんはそんな事を言ってるけどそんな事はない。ズボンの上からでもわかるぐらいに大きくなっている。 「嘘は駄目って京お兄ちゃんが言ってたんですよ?」 私は腰を浮かしてズボンごとパンツをずらす。マホの大事な所はもうぐちょぐちょに濡れていた。 「ほら、マホの大事な所はこんなに濡れてるんですよ?」 右手でお兄ちゃんのズボンの中にいれておちんちんに触り、左手を床につきお兄ちゃんによく見えるようにする。 「マホを抱いてはくれないんですか?こんなにお兄ちゃんが欲しいのに…マホを孕ましてください」 「……知らないからな…皆敵になるんだぞ」 皆が敵?…それでもお兄ちゃんが居てくれるならマホはそれでいい…マホはお兄ちゃんが居たら何も怖くない 「マホはお兄ちゃんが居たらそれでいいです…だってマホはお兄ちゃんが大好きですから」 マホはそう言っもう一度キスをした。 後日談 アナウンサー「決まった!須賀マホ三年連続全国区優勝!歴史は繰り返される!夫の須賀京太郎が男子で築き上げた大記録を女子で築きました!大魔王の嫁は大魔王だったー!」 健夜「はやく須賀選手にはプロにきて欲しいんだけどね」 アナウンサー「やはり対局してみたいですか?」 健夜「はい。是非、戒能プロや私をはじめ色々な人が彼女との対戦を望んでいますから」ゴゴゴゴ… アナウンサー「そうですか…私もその試合を是非見てみたいものですね。おっと…須賀選手のインタビューが始まりそうです」 アナウンサー女「実況席、実況席、今から須賀マホ選手のインタビューを始めたいと思います。須賀選手、三年連続全国優勝おめでとうございます。この気持ちを誰に伝えたいですか?」 マホ「応援してくださった、学校の後援会の方々や部活の仲間に伝えたいです」 アナウンサー女「須賀プロにではないんですか?」 マホ「旦…須賀プロには勝ってくるといいましたから今日の晩にでもご褒美を貰う予定です」ニコ アナウンサー女「そ、それはもしかして赤ちゃん…という事ですか?」 マホ「さぁ?公式でのコメントは控えさしてもらいます。ただ、私も女だって事だけいわしてもらいます」 アナウンサー女「そうですか。十ヶ月後に朗報が聞ける事を楽しみにしています。最後にTVの前の人に一言お願いします」 マホ「では…プロの皆様方おまたせしてすいません。旦那に手を出した事を踏まえてきっちり勝ちに行くので楽しみにしててくださいね。マホは五年前から勝者ですけどね」ニコ ニュース番組 アナウンサー「全国各地で異常気象が多発しています。東京では竜巻が、長野では夏なのに雪が降ったそうです。鹿児島では謎の嵐が起きているらしく、情報が入り次第お伝えして行きます」 END 京太郎「マホ、なんでこんなに強くなったんだ?」 マホ「えっ?そうですか?」 京太郎「ああ、ミスをしないし牌効率が良くなってる」 マホ「京お兄ちゃんのおかげかな?」首を傾げて 京太郎「いや、多分なんかがあったんだと思うんだがな…」 七月26日 水曜日 朝 京太郎「……マホがエロくみえる」 カピー「パカパカ(ロリコン、どうした?」 京太郎「待て、カピー。手は出してない、しんじてくれ!」 カピー「パカパカ(ふん…隷属さしておいてそれはないだろう。主はロリコンだったとは予想外だがな」 京太郎「ロリコンじゃない…はずなんだ。ただマホが急にエロいんだ…どうしてこうなった」 京太郎「これからの起きる一番近いアクシデントの対策を教えてくれ」 カピー「パカパカ(賢い質問に見えるがそれは神託の部類…今は神託はしていないから仕方ないか。一度しか言わないから良く聞いておけ」 京太郎「はい」 カピー「パカパカ(金糸雀は一人で岩手に来るがその後を妲己が追って来るだろう。金糸雀はその時には岩手には居ないが妲己は気付く。金糸雀が何を思ったのかを。女とは怖いが全ては男の為だ。回避するなら鎖で繋げ。妲己もそれを望むだろう。壊した責任はとるべきだ。まあ、重荷にならなければいいがな」 京太郎「全く意味が解らないんだが…」 カピー「パカパカ(終わりはもう見え始めている。主にも決断しなければならない時がくる。思考を止めるな」 京太郎「わかったよ…考えればいいんだろ」 カピー「パカパカ(そうだ。それでいい」 昼1. 京太郎「金糸雀…妲己…さっぱり解らん」 部活 京太郎「今日も皆居るな…どうしようか」 胡桃「今日は槍を教えて欲しいかな」 京太郎「槍ですか…感覚を伝えるだけなんで分かりにくいですよ?」 胡桃「多分、大丈夫だよ」 ーーーーーー 昼2. 京太郎「まだ何かできるな」 白望「もうすぐできそうだから教えて」 京太郎「そうか。ならちょっと頑張るか」 白望「うん」 ーーーーーー 白望「……」 京太郎「イメージができないのか?」 白望「うん…」 京太郎「難しいよな、急に槍のイメージって言われても…」 白望「手を握ってて」 京太郎「えっ?」 白望「たぶんそれでできるから」 京太郎「わかった…」 ギュ… 白望「ありがとう」ニコ 京太郎「槍の為だから仕方ないさ」照れ隠し 白望(私と京太郎の槍…) ドクン… ??「開闢の力を贄に我を求めるか…良かろう。ただの雑種ではないのであろう。我が力を授けよう」 白望「えっ?」 京太郎「どうかしたのか?」 白望「…なんでもない」 白望(へんなのができた……まあいいか。ダルい) 帰り道 京太郎「そういえば女子だけで合宿に行くんだろ?」 塞「うん。京太郎が丁度、東京に家族旅行の時にね」 京太郎「コーチにプロを呼ぶって聞いたけど誰が来るんだ?」 塞「確か三尋木プロと野依プロだったはず」 京太郎「火力と防御か…両方とも知り合いだけど強いから羨ましいな」 塞「京太郎は戒能プロと小鍛冶プロと骨休めしないと駄目だよ。プロのお二人にはお世話になってるんだから」 京太郎「わかってるよ」 塞「それとあんまり単独行動はしたら駄目だよ」 京太郎「なんでだ?」 塞「京太郎はモテるから」 京太郎「…からかわれた?」 塞「本当だよ」 京太郎「そんな事ないと…言えないわな。まあ、知り合い会うくらいしかないから大丈夫だろ」 塞「それだといいんだけどね」 夜 京太郎「マホが料理を作ってくれてた…美味かったな」 京太郎「アイテムの確認でもするか」 京太郎「物騒な物しかないからやめとくか」 就寝前 ♪~ 京太郎「メール?」 From 雀明華 明日、岩手に行くので良かったら会いませんか? 京太郎「雀さんか…東京から来るんだしあってみるか」 From 雀明華 良かった。明日の昼過ぎに◯◯駅で会いましょう。 京太郎「了解っと」 朝 京太郎「今日は雀さんと昼過ぎに待ち合わせだよな」 京太郎「アイテムを使ってみるか」 京太郎「……この鎖って願えばいいんだったよな?まあ、そこまでひどくないだろうし使うか」 京太郎「ハオに使ってみるか…たぶんそうでもないしな」 ガチャ…鎖が動き 京太郎「えっ?」 ガチャガチャガチャガチャ…凄い勢いで周り消滅する 京太郎「…おい、やばいやつだったんじゃないのか!」 ??「縛りましょう。逃げられぬ様に。囚えましょう、運命を捻じ曲げて。貴方の願い叶えます」 京太郎「っ!ハオに連絡しないと!」 ♪~ 慧宇「こんな朝早くにどうかしたんですか?」 京太郎「よ、良かった…」 慧宇「良かった?何かあったんですか?」 京太郎「いや、ただ騙されたみたいだ…ハオに鎖が巻きついてるんじゃないかと心配したんだ」 慧宇「鎖?」 京太郎「いや、解らないなら知らなくていい。朝早くからごめんな。それじゃあ」 プツン… 慧宇「鎖ってこの首輪の事でしょうか?急に現れたから驚きましたが…そうか…ご主人様がつけてくれた首輪か…うっ…」下腹部を弄り始めて 慧宇「ご主人様…ハァ…慧宇は…嬉しいです…っ!」はてる 昼1. 京太郎「雀さんとは昼過ぎだから部活にも少しはいけるな」 京太郎「マホに何を教えようか」 京太郎「もうマホに麻雀の基礎で教える事はあまりないのかもしれないな」 マホ「そんなことはないです!」 京太郎「そうか?基礎は完璧だから別の事も教えようと思ったんだが…」 マホ「えっ?」 京太郎「マホがそこまで言うならまだまだ基礎だな」 マホ「あぅ…そんなのずるいですよ!」 京太郎「冗談だ冗談。次からは応用とかをしていくか」 マホ「はい!」 明華「お久しぶりです」 京太郎「はい、お久しぶりです。今回はなんで岩手にきたんですか?」 明華「京太郎に会いに来たんです」 京太郎「えっ?」 明華「冗談です。母と旅行の予定だったんですが、急な仕事で母が来れなくなったんです」 京太郎「それでか。一瞬本気にしかけましたよ。雀さんさ美人なんですから」 明華「相変わらずたらしは健在ですか…エスコートを頼んでもいいですか?」 京太郎「もちろん。晩御飯は俺が奢りますよ」 明華「えっ?」 京太郎「高級フレンチに行くんですよね」 明華「お、覚えてたんですか?」 京太郎「はい。美人との約束は忘れませんから」ワハハ 明華「…あ、ありがとうございます」カァァ 京太郎(あれ思ってた反応と違う) 明華「ここがあの中尊寺」キラキラ 京太郎「嬉しそうですね」 明華「はい!母から話は聞いてましたから」ニコニコ 京太郎「そんなに走ると危ないですよ」 明華「大丈…」 バタン… 京太郎「ほら言ったじゃないですか…」 明華「うぅ…大丈夫です。っ!」 右足を抑えて 京太郎「…大丈夫に見えませんよ」明華の前でかがむ 明華「あの…」 京太郎「普通なら座るんでしょうけど、時間もないですし回りましょう。それに今日は涼しいですから汗もあまりかいてません」 明華「ごめんなさい…」 京太郎「謝らなくていいですよ」 ギュ…おんぶされ 京太郎「羽のように軽いですね」 明華「……」京太郎の匂いをかいでおり 京太郎「雀さん?」 明華「あ、なんでもないです!」 京太郎「それだったらいいんですけど…」 明華(父親の背中とはこんな感じなのでしょうか?) 夕方 京太郎「そろそろご飯にしますか?」 明華「…今日はもういいです」 京太郎「えっ?」 明華「これ以上おんぶされてるのも恥ずかしいですし…何より考えたい事もありますから」 京太郎「わかりました…それならホテルに送っていきますね」 明華「…お願いします」ニコ 京太郎(俺、なんかしたんだろうか?) ーーーーーーー ホテル前 京太郎「明日も岩手に居るんですか?」 明華「はい。用事を済まさないといけないので」 京太郎「そうですか。また何かあったら呼んでくださいね」 明華「…頼りにしてます」 京太郎「任せてください」ワハハ 明華(私はこの人の事が…) 夜 京太郎「…義姉さん達がそろそろ帰ってくるとおもうんだけどな」 京太郎「あわあわさんにメールしてみるか」 京太郎「普段の事を聞いてみるか」 From あわあわ てるてるにボッコボッコにされたらしいね 京太郎「うっ…メールとは全く関係ない事をついてきた。てかあわあわさんとてるてるさんって知り合いだったのか。でもまあ、あわあわさんには勝ってますけどねっと」 From あわあわ な、生意気!照にまけたんだから私の勝ち! 京太郎「な、なんだこの超理論は…いやいや、てるてるさんとあわあわさんはべつでしょっと」 From あわあわ 一緒なの! 京太郎「……ならあれかあわあわさんに勝った俺はてるてるさんに勝ったんだな。よしつまり俺は負けてない」 From あわあわ 何それ、そんなわけ無いでしょ。負けを認められないとかダサいよ。 京太郎「…落ち着け、落ち着くんだ俺。ブーメランの画像を送って寝よう。トンチをきかしても解ってくれそうにないがな」 ーーーーーーー ??「ブーメラン??これってどう意味なの?」 朝 京太郎「……眠い」 カピー「パカパカ(やらかしたな主」 京太郎「やらかした?何をだ?」 カピー「パカパカ(玉藻前になった彼奴はもう主の事しか考えない。賢妻良母…本物もあの小娘を気にいたらしいしな。気をつけろ。起きたら腰を振ってるかもしれないからか」 京太郎「お、覚えておく」 京太郎「そういえばもうすぐ東京にいくんだけするべき事ってあるか?」 カピー「パカパカ(墓参り」 京太郎「っ!」 カピー「パカパカ(好い加減に一人で墓参りをしてこい」 京太郎「俺が聞きたいのは…」 カピー「パカパカ(何も違わない。主の事を思うなら須賀大社のあの墓に墓参りに行くべきだ」 京太郎「無理だ」 カピー「パカパカ(何故だ?」 京太郎「…まだ、怖いんだ」 カピー「パカパカ(ふん…知っていたよ。主がそう言うのを。小娘共も主の義姉も根本を解決せずに主と結ばれた。愛とは皮肉なものだ。一方通行でしかないのだからな」 京太郎「何を言ってるんだ?」 カピー「パカパカ(あったはずの未来についてだ。今回は私が悪かった。特別にもう一度だけ質問を許そう」 京太郎「…そういえば赤土さんの教え子に会いたいんだがどうすればいい」 カピー「パカパカ(無理だな」 京太郎「即答かよ。それは一生会えないって事なのか?」. カピー「パカパカ(そうでもないが全国前には会えない。方法がない」 京太郎「そうなのか」 カピー「パカパカ(即落ちでも使えば因果は歪むが放置でもいいだろう」 京太郎「そうだな。会えないなら会えないで仕方ないか」 カピー「パカパカ(そうだぞ。決して即落ちを使う時に輝石を使ってまで求めるなよ、絶対にだ」 京太郎「…それはふりか?」 カピー「パカパカ(さあな」 昼1. 京太郎「なんだか今日はいい事がある気がする」 京太郎「咲にメールしてみるか」 京太郎「他校の友達ができたのかきいてみるか」 From 宮永咲 京ちゃんは私をなんだと思ってるのかな?友達ぐらいできるよ。 京太郎「……目頭が熱いな。人見知りで麻雀でしか対話できなかった咲にも友達ができたのか…流石に酷いか」 From 宮永咲 京ちゃんの方こそ大丈夫なの?最近何かあったからこうやって連絡してきてるんじゃないのかな? 京太郎「……そんな事はないぞ」 From 宮永咲 それならいいんだけど…何か言ってね。京ちゃんと私は幼馴染なんだから。 京太郎「…成長するんだな」 ーーーーーーー 咲「クチュン…京ちゃんが何か言ってる気がする」 昼2. 京太郎「嫌な予感がする」 京太郎「皆いるんだな」 豊音「シロとなにかあった?」 京太郎「何かって?」 豊音「うーん…例えばキスとかしたのかなって」 京太郎「塞と同じ事を聞くんだな。そんな事はなかったぞ。俺はヘタレだからな」 豊音「そうだったらいいんだけど…シロだけずるいよ」 京太郎「旅行の事か?」 豊音「うん」 京太郎「なあ豊音」 豊音「なに?」 京太郎「もし俺が皆好きって言ったらどうするんだ?」 豊音「…どうしてそんな事を聞くの?」 京太郎「何となくだ」 豊音「別にいいよ、私は。側に居れたら嬉しいから」 京太郎「世間体とかは考えないのか?」 豊音「そんなのどうでもいいよ。皆が幸せなら世間なんて後で良いんだよ」 京太郎「強いんだな」 豊音「京太郎が難しく考えてるだけだよ。私は何時だって変わらないよ」ニコ 京太郎「…」 ーーーーーーーー 帰り道 胡桃「京太郎はずるいよ」 京太郎「何がだ」 胡桃「麻雀部の皆にモテて、お姉さん達にも愛されてるのに京太郎は何も決めない。それってずるじゃないの?」 京太郎「……何が言いたいんだ?」 胡桃「悲劇のヒロインを気取るのはやめるべきだよ」 京太郎「…」 胡桃「過去を引き摺ってる事を理由にして逃げないで欲しい」 京太郎「…逃げてなんかない」 胡桃「逃げてるよ。シロと旅行に行ったのに手を出さない?ありえない事だよ」 京太郎「シロとはそんな仲じゃないから当たり前だろ」 胡桃「そこが間違ってる。私達は京太郎が好き。京太郎はそれを知ってるのに応えない…いや応えたくないだけだよね」 京太郎「な、何を言ってるんだ?」 胡桃「皆と話し合って待つつもりだったけど待てない。私は京太郎が好き。likeじゃなくてLOVEの意味で。愛してる。答えて京太郎。京太郎はどう思ってるの?」 京太郎「お、俺はそんな事を考えた事が…」 胡桃「逃げるな!!」 京太郎「っ!」 胡桃「逃げないで答えてよ。私だって怖い。京太郎が逃げる理由も知ってる。でもね…いつまでも逃げてると私達は歪んでしまう。好きな人が知らない女と仲良くなって、その人と付き合うならまだ解るよ。でもね京太郎は選ばない。私達に期待させて、宙ぶらりんにしたまま放置する。踏み込まれないと答えてくれない」 胡桃「だから私が踏み込む」 胡桃「私は須賀京太郎が好きです」 胡桃「答えて京太郎。上っ面の解答なんて認めない」 京太郎「……」 京太郎「……」目をつぶっていて 胡桃「……」 京太郎「勝手なのはどっちだ」 胡桃「……」 京太郎「確かに俺は選ばない。シロ達から向けられた好意も胡桃が今言った好意も全て無視して一定の距離にいる。久も桃子も洋榎もそうだ。皆、好きだと言ってくれる。損得勘定を抜きにして俺と居たいと言ってくれる」 京太郎「だけど俺にはその理由が解らない」 京太郎「誰かと居たいって気持ちは解る。俺も誰かに側に居て欲しい。だが俺にはその価値がない。わかってるだろ?俺は歪んだ人間だ。愛や情なんてどうでもいいんだ。感情が俺に向いていたら俺はそれを元に行動する」 京太郎「何かをして欲しいのならそれをこなそう。 近づいて欲しいのなら近づこう。 叱って欲しいのなら叱ろう。 兄になれと言うなら兄を演じよう。 俺は人の感情を返す事しかできないんだ。 なのに皆は俺に好意を向ける。 純粋な好意をだ。 俺にはその好意の理由が…」 胡桃「長い」股間に向かってグーで正拳突き 京太郎「っ!!」倒れこむ 胡桃「私はそんな長ったらしい事を聞いてないの。好きか嫌いかを聞いてるの」 京太郎「??!」地面でジタバタしており 胡桃「鏡とか厨二病くさい事を言わないで。さあ答えて、私の事が好きなのか嫌いなのか。変な事を言ったら次は蹴りをいれるからね?」 胡桃「さあ、答えて」 京太郎「……です」地面に寝転がったまま胡桃を見上げて 胡桃「大きな声ではっきりと」 京太郎「好きです!」 胡桃「それは私だけ?」 京太郎「…皆です」 胡桃「誰が含まれてるの?」 京太郎「宮守の皆、マホ、義姉さん達、鹿児島の知り合いや長野の知り合い…他にも大勢の人達です」 胡桃「男として最低だね」 京太郎「知ってますよ。だから逃げてるんです」 胡桃「誰か一人じゃ駄目なの?」 京太郎「…わかりません」 胡桃「…そこに正座して京太郎」 京太郎「は。はい」河川敷の草の上で正座 胡桃「正直に答えて。過去の事が怖いの?それとも皆好きだから逃げてるの?どっち」 京太郎「両方。ひとりぼっちは嫌だし、今だって反射的に体がうごく。それに世間的に重婚とかは駄目な風潮があるから…」 胡桃「…本音はどうなの?京太郎が一番望んでる事は何?」 京太郎「全員娶って家族にしたいです」 胡桃「軽く20人超えるよ?」 京太郎「……それでもです」 胡桃「タラしとかじゃすまないよ?」 京太郎「知ってます」 胡桃「知ってると思うけど億以上のお金を稼がないといけないんだよ?」 京太郎「どうにかします」 胡桃「はぁ…なんで私、こんな男に惚れたのかな」 京太郎「すいません」頭を下げて 胡桃「こっち向いてよ、京太郎」 京太郎「はい?」 チュ… 胡桃「手伝ってあげる。京太郎のその野望を」 京太郎「えっ?」 胡桃「まだ隠してることがあるのは知ってるけど私は京太郎の味方で居てあげる」 京太郎「……」呆然として 胡桃「だからね、私を一番最初に京太郎のお嫁さんにしてよ」 京太郎「な、何を言ってるんですか!」 胡桃「私は真面目だよ。駄目かな、京太郎?」 「…胡桃はそれでいいのか?」 彼が正座しながら私にそう聞いてきた。それでいいのかとはどう言う事なんだろう。皆が家族になる事に私は反対ではない。 「何が言いたいの?」 「俺は胡桃の目の前で胡桃以外の人も好きだって言ってるんだぞ?それでいいのか?」 真剣な目で彼はそう聞いてくる。 いいか悪いかで決まるのなら、答えは一つだ。 「そんなの良いわけないよ」 別に良い…あれ、思ってる事と言っている事が違う言葉がでる。 「私は私だけを京太郎に見て欲しい」 何を言ってるんだ。そんな事はとうの昔に捨てたはずなのに… 「豊音みたいに身長があるわけでも、シロみたいに胸もない。塞みたいにプロポーションが良いわけでも、エイスリンみたいに愛嬌もないけど…私は誰よりも京太郎が好き」 感情が止まらない。心の奥底に閉じ込めていた物が溢れかえる。皆は一人で結婚した記憶があるのに私にはそれがない。私が行動しなかったからそうなったのか京太郎にとって私はその程度の人間なのか…私はそれを確かめるのが怖かった。 でも言葉にしてしまった。 「京太郎の事を独占したいし、私以外の女とイチャイチャして欲しくない。でもね、それは私のエゴ。押し付けたらいけない」 嘘だ。押し付けたくて仕方がない。京太郎が宮守の皆と仲良くしてる事も認めたくない。 私はそうやってきて幸せだった記憶がある。 だから私は… 「嘘だな」 「えっ?」 「そんな泣き顔で言っても誰も信じてくれませんよ」 泣き顔?頬を触ると涙で濡れていた。 「俺は金的をくらって喋ったのに泣いて誤魔化すなんてなしだ」 駄目だよ京太郎、そんな事言ったら。私は我慢してるんだから。 「嘘をつくのはフェアじゃない」 我慢できなくなるよ?私は○十年間ずっと我慢してたのに… 「京太郎がタラしだからいけない…結婚記念日の時もそうだった」 今の京太郎に言っても仕方がないのかもしれない… 「結婚記念日?何を…」 「大切な記念日なのにいつもいつも家族パーティーとか言ってさ…雰囲気もロマンチックな事なんて何もなかった」 でも一度言い始めたからには止まらないし止めようとも思わない。 「だいたい、抱く人を麻雀なんかで決めたら火力の無い私やエイスリンが記念日に抱かれるわけ無いでしょ!!」 「あ、あの胡桃さん?」 「黙ってて!豊音や塞、智葉は仕方ないよ?まだ結託できるから…本気のお姉さん達なんて私達が三人ぐるにならないと一人も勝てないのに…私だって京太郎との赤ちゃんをもっと欲しかったんだから!」 「………」 呆然としてる彼の顔を見ると余計に腹がたってきた…なんでいつも怒ったらこんな顔になるんだろう。 「私だって女!京太郎を独占して、京太郎の赤ちゃんを産むのは私だけでいいと思ってる。でもね京太郎がヘタレで下半身がだらしなくて、情に弱いからそれができないんでしょ!」 彼が私の言葉一つ一つに反応して胃の辺りを抑えている。 「だいたいハオとの変態プレイは無い!ご主人様とメストラプレイとか何処の変態!私にランドセルを持たせたり、お姉さん達にセーラー服着せたり…京太郎は変態なんだよ!」 地面に倒れこんだ彼を無視してずっと思ってた事を言う。そうだ記憶があると知ってからずっと思ってた。京太郎はなんでこんなに変態なの? 一時間後 「聞いてるの京太郎?」 辺りが暗くなってきたから彼の表情が解らない。 「き、聞いてます」 弱弱しい声…覇気がない、覇気が。 溜まりに溜まった鬱憤を吐いて心の整理ができた…私が本当に思ってた事を言おう。 「京太郎」 彼の方をまっすぐと見る。 「はい」 彼が背筋を正して此方を向く。 「一回しか言わないから聞いて」 胸がドキドキする。こんな事を言う事は初めてだ…そうだ、私は京太郎に告白したことがなかったんだ。 「私だけをみてください。重い女と思われてもいい。私は京太郎を独占したい。私は京太郎が好きです。大好きです」 言えた…これで吹っ切れる。断れる事は解ってる。だから悔しくなんか…悔しくない。 「俺は変態ですよ?」 「知ってる」 「小学生プレイとかする男ですよ?」 「それでも好き」 暗くなったからか辺りがゆがんでみえる。 「…俺が他の人も好きだと言ってるのに?」 「うん」 「それじゃあ俺と結婚しますか」 「えっ?」 何を言ってるの?そんな事を軽々しく言ったら駄目なんだよ? 「俺の性癖や結婚記念日とかよくわからないけど…俺をこんなに好きで居てくれる人が居るのに誰かも好きとか言ってたら俺、殺されちゃいますよ」 彼はそう言って笑っている。 でもそれって… 「俺は生涯、貴方しか愛しません。だから俺と結婚してくれますか?」 彼はそう言って立ち上がる…だけど長時間正座してたからか足が子鹿みたいに震えていた。 「約束できるの?」 「嘘つきにはなりません」 「私は重い女だよ?」 「重い方が背負いがいがありますよ」 京太郎がゆっくりと歩いて来る。 「…幸せにしてね?」 「もちろんです」 私はその日、記憶と決別し本当に欲しかった人を手に入れた。 後日談 孫「でも結局、お爺ちゃんは重婚したんじゃないの?」 胡桃「そうだけど…まあ、それでも良いんだよ」 孫「なんで?お婆ちゃんとの約束を破った事になるんじゃないの?」 胡桃「私一人でお爺ちゃんは持て余したんだよ。それにね…皆で居た方が幸せだと気がついたの」 孫「…その結果が五十年前の結婚式?」 胡桃「おや、嫌だったかい?」 孫「うんうん…嫌じゃないよ。お爺ちゃん達能おかげで私が居るって知ってるし、お母さん達も納得してたから…ただ私はお爺ちゃんがどんな人か知らないから…」 胡桃「……変態だった」 孫「えっ?」 胡桃「全盛期の裏の二つ名は性欲大魔神だったからね」 孫「そ、そうなんだ…」 胡桃「献身的でもあったかな…家事を一手に引き受けてくれてね。20過ぎた頃には分身してるんじゃないかって言われてたりもしたね」 孫「す、凄かったんだねお爺ちゃん」 胡桃「当たり前だよ。私の夫であんたのお爺ちゃんなんだ。日本最強…いや、世界最強の雀士はあの人なんだから」 孫「…そう言えばお爺ちゃんが飼ってたカピバラって凄い長生きだったって本当?」 胡桃「カピーの事かい?あれはカピバラじゃなくて神様だよ」 孫「えっ?」 胡桃「60年もカピバラが生きてたらおかしいだろ。それにカピーは夫が死んだと同時に姿を消したからね」 孫「…冗談だよね?」 胡桃「毎年、盆になると必ず 夫の墓には季節外れの桜とお餅がおかれてる。誰が置いたかはわからないんだけどね」 孫「……あれってお婆ちゃん達じゃなかったの?」 胡桃「そんな事できるわけない。それに…カピーだけが本当の意味で夫を支えてたからね。仕方ないよ」 孫「なにそれ?」 胡桃「わからなくてもいい事。そろそろ面会時間も終わりだ。早く帰りなさい」 孫「…また会いにきていい?」 胡桃「…生きてたらね」 孫「お婆ちゃんのバカ…」 スタスタ…ガチャ…バタン… 胡桃「…ねえカピー。私は京太郎の事を支えてたのかな?」 カピー「ふん…私に聞くな。お前が最期だ。主に最後の願いを私は叶えにきただけだ」 胡桃「そう…皆が私を置いて行ったからね…そろそろ、逝ってもいいのかな?」 カピー「…主が最後に残した言葉がある」 胡桃「なに?」 カピー「…約束を護れなくてごめん」 胡桃「っ!……馬鹿…本当に馬鹿なんだから」涙を流し カピー「明日、迎えにくるからな」 胡桃「解った。ありがとうね、カピー」 カピー「ふん…本当にお前達ぐらいだ。私に遺言を頼む馬鹿共は」 END
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http //hayabusa5.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1394986844/ 姉帯豊音は孤独だった 県の中でも特に深い山奥にある豊音の村には子どもが少なく、 家の外へ遊びへ行こうとも幼少期の豊音には既に面白みというものは無かった ある日、豊音は自分と同年代の少年と出会った 都会から親の里帰りで連れてこられたというその少年と豊音が仲良くなるのにそう時間はかからなかった 豊音は自分が知り尽くした山へ少年を連れて遊び回った 少年と過ごした時間は、孤独感に苛まれていた豊音にとってとても貴重な宝物のように感じ、 夏休みの終わりが近づくほど、少年との別れを期した豊音は悲しんだ 少年と過ごす最後の日、豊音は涙で腫れた目を隠すために帽子を被った、彼に目を見られないように深く、深く それでは前を見れないだろう、と普段とは逆のように少年が豊音をエスコートすることになった、 雨雲が去った晴れ空の下を、自分が見つけた景色を見せようと胸を張る少年の歩いた後を、豊音がついて歩く 土の色が濃くなり、緑が増えていく。風の鳴る音が鳥のさえずりへと塗り替えられていく、これが最後になるのだと豊音は帽子を下げた 目的地が近づき少年は走り出した、豊音も彼の後ろを追って走った 少年の背を追って、夏の日差しに目を狭めた――瞬間 少年の悲鳴が聞こえ、反射的に手を伸ばす。しかし、指先は届かず、足を滑らせた少年の背は山の底へと消えて行った。 冷たい空気が背中から抜けていく、肌が粟立っていく、首の後ろが熱くなっていく 豊音はまた、孤独になった 少年は事故死した。貴女の責任ではないんだと少年の親は言って、村を去った 「姉帯の娘が都会の子を突き落とした」 少年の悲鳴を聞き付け、駆け付けた老婆が流した噂はねじ曲がって広まった 「姉帯の娘が背後から絞いた」 奇妙なまでに鬼気を帯びた赤眼のせいもあってか、豊音は故郷で「背向のトヨネ」と呼ばれるようになった 村の中を歩けば陰口を耳にする、目を向ければ怯えられる 豊音は外へ出ることを止めた 一人娘の気持ちを受け取った両親は、豊音へ新しいテレビを買い与えた 何も欲しがろうとしない豊音が麻雀に目を輝かせる様子を見て、両親は牌を買い与えた 豊音は孤独だった 昼間はテレビを見て、遠くから送られてくる宿題を片づけて、両親が帰ってくるとマットを広げ、牌の準備をして三麻を打つ ただそれだけをして過ごす外部から隔離された生活だったが―― 姉帯豊音は笑顔だった 和「……一応、書き終えました」 久「須賀君、これ届けてきてくれるかしら」 京太郎「和のサインなんて、そんなん和が届けた方がいいじゃないっすか?」 和「そうしたいのは山々なのですが、この後に取材が入っていまして……」 京太郎「なら仕方ねえ……か」 京太郎(つーわけで届けに行こうとしたけど……) 豊音「ふぇぇ……ここどこぉ……」ガクガク 京太郎「姉妹かっ!?」 豊音「えっ」ビクッ 豊音「…………」ガクガク 京太郎「…………」ジリッ 豊音「背が高い人!?ちょー怖いよー!」 京太郎「その言葉はそのままお返しします!」 豊音「金髪!?ちょー怖いよー!」 京太郎「宮守にも金髪の人がいましたよね!」 豊音「学ラン!ちょー怖いよー!」 京太郎「もうツッコまなくていいや……」 豊音「……ぐすっ」 京太郎(とりあえず泣き止ませたいけど……あ) 京太郎「あの、これ……」ススッ 豊音「姉帯豊音さんへ……!」 豊音「これ、原村さんのサイン!」 豊音「わぁ!わぁ!君のおかげでウルトラハッピーだよー!」パァァ 京太郎(気変わり早いなこの人) 豊音「けど、どうして君が原村さんのサインを?」 京太郎「あ、俺清澄高校の須賀京太郎って言います」 豊音「そっかー、ありがとねっ!」ニコッ 京太郎(姉帯さんかわいい) 京太郎「姉帯さんは迷子なんですか?」 豊音「……うん」 豊音「恥ずかしい話だけど、おトイレに行きたいんだけどどこに行けばいいかわからなくて……」 京太郎(咲と同レベルじゃねえか……) 京太郎「トイレならこっちですけど、付いていきましょうか?」 豊音「わわっ、そんなこと悪いよー」アワアワ 豊音「方向も教えてもらったし、私一人で大丈夫だよっ!」ギュッ 京太郎「それダメなパターンのやつですよ!」 豊音「それじゃあねー!」フリフリ タッタッ 京太郎(大丈夫かなぁ……) 豊音「うわぁ!」ドテッ 京太郎(大丈夫じゃないよなぁ……) 豊音「……ぐすっ」 京太郎(姉妹だなぁ……) 豊音「おトイレ待たせちゃってごめんねー」 京太郎「いえ、慣れてますから」 豊音「えっと、宮守の控室は……」 豊音「…………」 京太郎「姉帯さん?」 豊音「…………」ウルッ 京太郎(もう何も言うまい) 豊音「――――そこで暗炎龍がね!」キャッキャッ 京太郎「姉帯さん、着きましたよ」 豊音「本当だ!あっという間だったねー」 豊音「須賀くんには感謝してもしきれないくらいだよー!」 京太郎「そんな大したことしてないっすよ」 京太郎(泣き止ませて案内するとか咲にやってきたのとまるまる同じだもん) 京太郎「それじゃ、俺は帰りますね!」 豊音「ちょー感謝だよー!」フリフリ ピピピッ 京太郎(あとは宮守の人たちに任せよう) 京太郎(須賀ードワゴンはクールに去るぜ)ヴヴヴッ 京太郎「ん、メール?」ピッ 久『試合が終わって宮守と清澄のみんなでお茶してまーす!』 京太郎「…………」 京太郎「なんでやねん」 豊音「あれ?塞から電話?」ピッ 京太郎「ん?」 豊音「……うん……うん」 豊音「え、宮守と清澄のみんなでお茶してるの?私も行きたかったよー」 京太郎「なんでやねん」 久『P.S.そういうわけだから姉帯さんを見つけてたら連れてきて頂戴』 京太郎「なんでナチュラルに省かれてんだろ俺」 京太郎「……」チラッ 豊音(´;ω;`)ブワッ 豊音「ごめんね、私がここに来る前にメールに気づいていれば良かったのに……」 京太郎「いや、まさか会場の入り口で偶然会ってお茶することになってたなんて」 京太郎「姉帯さんのメールで事情が知れて良かったっすよ」 京太郎(精神的に死んじゃうところだったぜ) 京太郎「んで、喫茶店は……地図わかりにくいな」 豊音「東京はおっきいからね」 京太郎「経験者は語るってやつですね」 豊音「そうだねー……って違うよ!まだ迷ってないもん!」 京太郎(段々この人が咲っぽく見えてきた) 豊音「むぅー」プクー 豊音「須賀くん須賀くん」 京太郎「何ですか姉帯さん」 豊音「そこは『なんだい姉帯くん』でいいんだよー」 京太郎「何でしたっけそれ」 豊音「パペットマペットだよ、一回やってみたかったんだ!」 京太郎(懐かしいなオイ) 豊音「あとどのくらいかかりそうかな?」 京太郎「まだ歩きそうですね、あの人たちは疲れてないんだろうか」 豊音「そっかー……」グゥゥ 豊音「あっ」カァァ 京太郎「ちょっとコンビニに寄りましょうか」 豊音「うん!」 豊音「コンビニ!コンビニ!」 京太郎「あんまお腹埋めるとまずいんでパンひとつくらいですよ」 豊音「どれもおいしそうで迷っちゃうなー」 京太郎「コッペパンとか安定ですよ」 豊音「それもおいしそうだけどー……うーん……」 豊音「お好み焼きパンちょーおいしいよー!」 京太郎(選ぶのに10分もかかってた……) 京太郎「鰹節、口元についてますよ」 豊音「うわわっ、こっち?」フキフキ 京太郎「右です」 豊音「こっち?」フキフキ 京太郎「もうちょい下」 豊音「うーん……」フキフキ 京太郎「ここですよ」ヒョイ パクッ 豊音「……」カァァ 京太郎「どうかしました?」 豊音「す、少し恥ずかしかったかな……って」 京太郎「あっ……すんません」 豊音「こっちこそ、ごめんだよー……」カァァ 豊音(これ、これってよく考えたらテレビとかでよく見る間接キス、なのかな) 豊音(恥ずかしい……よー)カァァ 豊音(でもでも、口元なわけだからノーカンじゃないっかなー……) 豊音(やっぱり恥ずかしいかも!)カァァ 京太郎「……っと、ここかな?」 豊音「あっ!塞たちがいる!」 京太郎「咲……ぅゎ」 豊音「須賀くんも早く行こうよ!」 京太郎「いや、俺は……いいですよ」 豊音「なんで?」 京太郎「……どうせ、省かれてんですから」 53 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/17(月) 03 29 44.86 ID DckyGLxh0 豊音「えっ!?そんなことないよー」 京太郎「ほら見てくださいよ、あそこの席、姉帯さんが座ったらもう空きが無いんですよ」 豊音「あ……本当だ」 豊音「でもでも!部長さんが頼んで一個椅子が運ばれてきたよ?」 京太郎「……子供用じゃないっすか」 豊音「……酷い!」 豊音「須賀くんは良い人なのに酷いよこんなこと!」 京太郎「姉帯さん……」 豊音「須賀くんも一緒に来て!私が部長さんを説得するよー!」ズンズン 京太郎「姉帯さん……」 豊音「うわっ」コケッ 京太郎「姉帯さん……」 京太郎「すみません、俺のために姉帯さんの席まで移動してもらって」 豊音「ぼっちは寂しいのはちょーわかるからね」 豊音「それに、須賀くんが目の前にいるから私は楽しいよ」ニコッ 京太郎「そうっすね、俺も同じっす」 豊音「えへへー」 豊音「おいしそうなケーキがいっぱいだよー」 京太郎「どれにするか迷いますね……」 豊音「こっちの苺のケーキとこっちのチーズケーキの耐え難い誘惑がー!」 京太郎「んじゃ、分け合いっこしません?」 豊音「分け合いっこ?」 京太郎「俺と姉帯さんでこれ頼んで半分こにするんすよ」 京太郎「それならどっちも楽しめますよ」 豊音「須賀くんちょー頭良いよー!」 豊音「なでなでしてあげるねー」ナデナデ 京太郎「そんな、犬じゃないんすから」 京太郎「どっちから食べましょうか?」 豊音「んー……こっち!」ズビシッ 京太郎「苺の方からでいいんですか?」 豊音「あぅ……やっぱりチーズの方!」ズビシッ 京太郎「本当に良いんですか?」 豊音「うぅ、どっちか迷うよー」ウルウル 豊音「はい、須賀くんあーん」 京太郎「あーん」パクッ 京太郎「これもおいしいっすね」ムシャムシャ 豊音「私の目に狂いは無かったんだよ、えっへん!」 豊音「須賀くんも、私にあーんして!」 京太郎「はい」 豊音「あーん」パクッ 豊音「やっぱりおいしいねー」 京太郎「ですねー」 豊音「こーゆーの憧れだったんだー」 京太郎「憧れ?」 豊音「うん、こうやってあーんして食べさせ合うのがね」 豊音「テレビで何回も見て、私もいつかはーって」 京太郎「その憧れの相手が俺で良かったんですか?」 豊音「勿論だよー」 豊音「って!須賀くんのことが好きってわけじゃないよ!」 豊音「あ、いや、好きだけど、それは違うって言うかな、え、えーっとぉ……」 豊音「そのぉ……ぐすっ」 京太郎「なんで泣きだすんすか……」 塞「トヨネーそろそろ帰るよー」 豊音「うんー!」 豊音「須賀くん、今日は本当にありがとうね」 京太郎「こちらこそ、ありがとうございました」 豊音「……なんだか、寂しいね」 京太郎「俺で良かったら、またいつでも付き合いますよ」 豊音「ええっ!そんなの須賀くんに悪いよー」 京太郎「俺もまた、姉帯さんとどこかに遊びに行きたいので、気にしないでください」 豊音「あっ、じゃあふるふるしようよ!」 京太郎「ふるふる?」 豊音「ラインの機能だよ!」 豊音「須賀くんもスマホ持ってるでしょ?」 豊音「ラインやってないの?」 京太郎「いや……俺ガラケーなんで」 豊音「ご、ごめんねー」 京太郎「謝る必要ナッシングっすから!むしろ傷つきますから!」 塞「それじゃあ今日はお疲れ様でしたー」 胡桃「ほらシロ立って歩く!」 白望「匍匐前進で十分……」 エイスリン「シロ、ゾウキン!」 白望「それ傷つくなぁ……」 久「私たちもさっさと帰りましょう」 まこ「今日は疲れたわい」 優希「早くタコスが食べたいじぇ!」 咲「楽しかったねー」 和「そうですね」 京太郎「俺も何だかんだで疲れましたよ」 久「……誰?」 京太郎「そんなんだから疲れるつってんですよ!」 豊音『須賀くん須賀くん!』 京太郎「なんだい姉帯くん」 豊音『おぉ!今回は正解だよー』 豊音『えへへ、嬉しいなぁ』 京太郎「それで、今日はどうしました?」 豊音『団体戦優勝おめでとうって言いたかったんだ!』 京太郎「ありがとうございます、って俺は何もしてませんけどね」 豊音『ううん、須賀くんのサポートあってこその結果だよ!』 豊音『須賀くんも自信持っていいんだよー?』 京太郎「……姉帯さん」 豊音『私たちは今日海水浴行って来たんだー』 京太郎「海水浴っスか」 豊音『永水の人たちとで、ちょー楽しかったなぁ』 豊音『そうそう、石戸さんのおっぱいなんて海に浮かんでて凄かったよ!』 京太郎(何その光景ちょー見たいよー) 豊音『――――それで、振り返……ったら狩宿さんが犬神家になってて……ね……』 京太郎「姉帯さん?」 豊音『んぅ……はっ!』 豊音『ご、ごめん!ちょっと寝てた!』 京太郎「疲れてそうですし、もう終わりにしましょうか?」 豊音『全然そんなことないよ!』 豊音『私、まだ須賀くんとお話ししていたい!』 豊音『須賀くんとお話しするの、なんだかすっごく楽しいから……』 京太郎「……明日から個人戦が始まるのに疲れ溜めたら駄目ですよ」 豊音『わかってるけど、でも……でも……っ』 京太郎「……はぁ」 京太郎「あと五分だけですよ」 豊音『あ、ぅ、うん!』 豊音『……うぅ、五分経っちゃたよぉ』 京太郎「それじゃ、明日頑張ってくださいね」 豊音『須賀くんも男子の個人戦頑張ってね!』 京太郎「えっ」 豊音『ちょー応援してるよー』 京太郎「…………」 豊音『須賀くん?』 京太郎「もっもちろん!優勝してきてやりますよ!わははは!」 豊音『二人で優勝できたらいいねー!』 京太郎「でっすねー!」 京太郎(現在進行形で心が抉られる!) 豊音『おやすみ、須賀くん』 京太郎「おやすみなさい」 豊音『…………』 京太郎「…………」 豊音『須賀くんが切っていいよー』 京太郎「いや、姉帯さんのタイミングでいいですよ」 豊音『ううん、須賀くんが切ってよ』 京太郎「いやいや、姉帯さんが切っていいっすよ」 豊音「ううん、須賀くんが」 京太郎「姉帯さんが」 豊音「須賀くんが!」 京太郎「姉帯さんが!」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 京太郎(そんなこんなでさらに五分が経った) 豊音『すふー…………』 京太郎(すぐに寝ちまって、ほんと、見た目と中身が釣り合ってない人だよな) 京太郎(……よし、俺も寝よう) 京太郎「ほい、タコス」 優希「御苦労だったな犬、私の隣の席に座る権利をくれてやろう」 京太郎「取っといてくれたんだな、ありがとよ」 まこ「和も咲も頑張ってほしいのぅ」 久「あ、須賀君の愛しの彼女が映ってるわよ」 京太郎「姉帯さんはそんなんじゃないですってば」 塞「ほれ見たことか」 エイスリン「サビレタカンケイ!」 胡桃「あの一日でそんな関係に!?」 京太郎「違うって言ってますよね!?」 トシ「あの子、毎晩電話やらメールやらしていたわね」 塞「君、本当に豊音に何したのさ」 京太郎「何もしてませんよ」 塞「本当に?」 京太郎「本当に真剣にガチでマジっすよ」 エイスリン「ワルイヤツ、タイテイソウイウ!」 京太郎(誰だよこんな言葉覚えさせた人) 胡桃「よく言ったエイちゃん!」 京太郎(アンタかよ) 京太郎「俺はただ、道に迷ってた姉帯さんを喫茶店まで連れて行っただけっすよ」 京太郎「特に変なことは何もしてません」 塞「まーあの子人懐っこいもんね」 久「そういえば、咲ともすぐに仲良くなってたわね」 胡桃「トヨネの村、若い子がいなかったらしいから友達がいっぱい欲しいんだろうね」 塞「いやーでもウチの高校が仲の良い女子校で良かったよ」 塞「もし共学にでも行って恋愛のゴタゴタで豊音から友達が離れて行ったらすっごく悲しむと思う」 胡桃「ようやく作った友達に裏切られたら辛いだろうね」 京太郎「」ピクッ まこ「そうじゃのう」 エイスリン「トヨネ、ヒキコモリ?」 優希「有り得るじぇ」 京太郎「」ピクッ 京太郎(どどどどどうしよう!) 京太郎(適当に笑って冗談でしたーとか言おうと思ってたけどこれじゃ無理があるじゃあねぇか!) 豊音『ウソ……須賀くん、そんな人だったんだ』 豊音『……泣いてないよー』 豊音『私は大丈夫だよ……っ、須賀くんは原村さんの応援に行ってきて』 豊音『ぐすっ……』 京太郎(アカン) 京太郎「俺!雉打ち行って来ます!」ドヒューン エイスリン「キジウチ?」 久「男子のトイレよ」 エイスリン「Oh!」 エイスリン「キジウチ!キジウチ!キジウチ!」 胡桃「恥ずかしいからやめて!」 京太郎(とりあえず逃げ出してきたけどどうすりゃいいんだよ!) 京太郎(……夏みかんゼリー飲んで落ち着くか)チャリン 豊音「須賀くんだぁー!」ギュゥッ 京太郎「むぎゅぅっ!」 京太郎(背中に柔らかい弾力があるぜェ!) 豊音「須賀くん、忙しいのに応援に来てくれたんだね!」 京太郎「え、いやぁ、そのぉ……まぁ」 豊音「須賀くんが来てくれたんだから私も頑張らないと!」 豊音「ちょー嬉しいよ!」 京太郎「アハハ……アリガトウゴザイマス」 京太郎(言い出せねー!) 豊音「須賀くんは何飲んでるの?」 京太郎「夏みかんゼリーです、これは確か姉帯さんたちと同い年だったと思いますよ」 豊音「へぇー、おいしそうだね!」 京太郎「おいしいっすよ、一口要ります?」スッ 豊音「じゃあ一口だけ……」 豊音(これ飲んだら流石に間接キス……だよね) 豊音(…………)ジーッ 京太郎「さあ、グイッと」 豊音「や……やっぱりやめておくよー」 京太郎「えっ、これ美味しいですよ?」 豊音「そういうことじゃないんだけどー……」カァァ 豊音(これも憧れてたはずなのに……) 豊音(意識すると、ドキドキしちゃうよー) 京太郎「?」 ピンポーン 豊音「じゃあ、頑張ってね須賀くん!」 京太郎「あ……はい」 タッタッ… 京太郎(結局言えなかった……)ズーン 京太郎「やばいよ言いづらいよどうしよう」 京太郎「……部長の所に戻ろう」 京太郎「ただいま戻りました」 まこ「随分と長かったのぅ」 京太郎「姉帯さんと会っちゃいまして……」 まこ「結局誤解されたまんまだったんか」 京太郎「誤解……ってなぜそのことを」 優希「さっきお団子の人が京太郎も頑張ってーってな」 京太郎「あぁ……」 豊音「……」タン 憩「ロン、3900ですーぅ」 豊音「……はい」 豊音(うぅ、集中できない……) 京太郎『一口要ります?』 豊音(間接キスが頭から離れないよー!) 憩(姉帯さん、大丈夫かなぁ?) 豊音(どうして私、あんなに意識しちゃったんだろう) 豊音(須賀くんとすることに……胸がドキドキしちゃって) 豊音(なんでなんだろう……) 憩「ツモ、16000オールですーぅ」 豊音「えっ」 豊音(須賀くんのこと考えすぎて、荒川さんにしてやられちゃった) 豊音(……決勝戦、行けそうにないなー) 豊音(須賀くんに約束したのに……) 豊音「……ぐすっ」 京太郎(まさか宮守の人たち全員に誤解されてるとは……) 京太郎(姉帯さんがトんだのも、俺が変なプレッシャー与えちゃったからかもしんないし) 京太郎(マジどうしよ) 京太郎「はぁ……」 京太郎「はぁ……っ!?」 豊音「ぐすっ……」 京太郎(偶然てすげーなオイ) 豊音「須賀くん……」 京太郎(なんか呼ばれてるし) 京太郎「呼びました……?」 豊音「えっ」ビクッ 京太郎(デジャブを感じる……って、泣いてるじゃねえか) 豊音「須賀くん、どうして――ぐすっ」 京太郎(名前呼んでたってことは、やっぱ俺が関係してるってことなんだよな) 京太郎(……今度こそ、ちゃんと言うんだ) 京太郎「俺、ただの雑用なんすよ」 京太郎「個人戦なんて県予選で初戦敗退でした」 京太郎「ここに来たのはみんなの付き添いで……でも俺には、何もできないから」 京太郎「何もすることが無いから、雑用をしてただけなんですよ」 京太郎「それで姉帯さんに出会って、変な誤解をさせてしまって……」 豊音「全くもってそんなことないよ!」 豊音「勝手に誤解しちゃったのは私の方で、約束したのも、気にしてたのも私だもん!」 京太郎「元はと言えば、俺が姉帯さんの誤解を正さなかったから……」 豊音「もう、それ以上言ったらちょー怒るよ?」 京太郎「うぐっ……それはご勘弁で」 豊音「私は大丈夫なので、須賀くんも気にしなくていいよー」 豊音「須賀くんって、少しネガティブだよね」 京太郎「ネガティブ……」 豊音「でもでも、話してると楽しくて、頼もしくて、ちょーかっこいい」 豊音「私、頑張って来るから須賀くんは応援してくれると嬉しいな」 京太郎「……わかりました」 豊音「うんっ!」 ピンポーン 京太郎「もう行かなくちゃ……遠くからですけど、応援してます」 豊音「……ね、須賀くん」 京太郎「はい?」 豊音「おまじない、手伝ってくれるかな?」 京太郎「え―――――」 京太郎「もう行かなくちゃ……遠くからですけど、応援してます」 豊音(また、胸がドキドキしてるよー) 豊音(……さっきとほとんど同じ) 豊音(……私、須賀くんと離れたくないんだね) 豊音「……ね、須賀くん」 京太郎「はい?」 豊音「おまじない、手伝ってくれるかな?」 豊音(頑張るための、おまじない) 京太郎「え―――――」 豊音(これが、きっと――――) 豊音(恋をするって気持ちなんだねー) 京太郎「―――――っ!?」 豊音「じゃっ、じゃぁ、そういうことだから!」アセアセ 京太郎「え…………」 京太郎(……つまり、そういうことなのか?) 京太郎(そういうこと、なんだよな) 京太郎(……ファーストキス、奪われた) 京太郎(それからの姉帯さんの活躍は凄まじかった) 京太郎(並みいる全国の強豪をちぎっては投げ、またちぎっては投げる) 京太郎(その様相は、人喰いこそはしないもののまさに巨人だった) 京太郎(振り向けば遠ざかっているその背中を喩えて「背向の豊音」と呼ばれるようになった) 差出人:須賀くん 宛先:姉帯豊音 ―――――――――――――――――――――――――― 試合が終わった後で 20XX年8月1X日 ―――――――――――――――――――――――――― 伝えたいことがあるので、読んだら返事ください To 姉帯豊音 From 須賀京太郎 ―――――――――――――――――――――――――― Sub Re 試合が終わった後で ―――――――――――――――――――――――――― いいよー(^O^) どこに行けばいいのかな? 京太郎(そんなわけで二人っきりになったけど) 豊音「……」モジモジ 京太郎「……」 豊音「……」モジモジ 豊音(昼間は誤魔化しちゃったけど、ちゃんと言わないと……) 京太郎「……」 京太郎(こういうのって男の役目だもんな……) 京豊「「あのっ!」」 京太郎「……」 豊音「……」 ざわ…… ざわ…… ざわ…… ざわ…… 京太郎(くッ!) 京太郎(空気が、重い……ッ!) 豊音(須賀くんの表情……私、ダメだったのかな) 豊音(……そうだよね、私みたいなぽっと出のノッポ、略してのっぽ出な娘なんてイヤだよね) 京太郎(ここで怖気づいてどうする須賀京太郎!) 京太郎(姉帯さんの気持ちに応えるんだ!) 京太郎(いやぁ……でもいざ言うとなるとなぁ……) 京太郎(あっ、ソーダ) 京太郎「姉帯さん」 豊音「なっ、なにかな?」 京太郎「目、瞑ってくれませんか?」 豊音「うん……」 京太郎(何も、想いを伝える方法は言葉だけじゃないんだ) 京太郎(……多分、感づかれてるだろうけど) 京太郎(はぁ……つくづく、俺のチキン加減を思い知らされるぜ) 京太郎(麻雀も、恋愛も) 京太郎(焼き鳥だけに) 豊音(これって、よくテレビで見るチューの場面……だよね) 豊音(ということは、ダイジョーブなのかな) 豊音(……でも、何もしてこないよー?) 豊音(ということは、エスケープされたのかなー……)ジワッ 京太郎(なんでまたまた泣き出してんだよ……) 京太郎(まぁ……そういうところも、可愛くて) 京太郎(それで、俺はこの人を好きになったんだ) チュッ 京太郎「えっと、では、改めまして」 京太郎「俺は、貴女のことが……好きです」 豊音「―――うんっ!」 豊音「私も、須賀くんのこと大好きだよー」 某年3月16日 今年のこの日も、俺と姉帯さんは一緒に居た 「須賀くん須賀くん」 「なんだい姉帯くん」 「今年の誕生日プレゼントは何かなー?」 「帰って来てからのお楽しみですよ」 「そっか、ちょー楽しみだよー」 「楽しみにしすぎてプロ初のオープン戦でやらかさないようにしてくださいよ」 「わ、わかってるよー」 「というか、私が大会でいなくて成績がガタ落ちしてた須賀くんには言われたくないかなー」 「それはしょうがないというか……姉帯さんのことが好きなんですもん」 「あー言えばこー言うね、須賀くんは」 「須賀くん、今日もおまじない!」 「よく飽きませんね、ホント」 「心の中が幸せでいっぱいいっぱいになって気持ちいいんだよー」 「いっぱいいっぱいになったらダメでしょうが」 「ありゃ、そうだったねー」 つま先で身長差を埋めて、短く唇を繋げる 大事な試合の前の恒例行事になっているこの行為を終えると、姉帯さんはきまって――― _____ ... ´ ` .、 / \ / \ / l |∨ . ′ / /l | ‘, . | / / / l | ̄∨ | / / /´ / /x=ミ! |. ‘ | / / ≠ミ / /´ , , ,| | ‘ | / l / , ,,,/ / 〉 | | ‘ l / / / / | | | |/ /、_, // v ¬ 八 リ / / / }\/ `ニ゚ / ∨ 「それじゃ、頑張って来るよー」 / / / |/_≧=┬ ...イ l| |. / / / / /_〕 ̄] /l| |. / / / / /---=ニ二\/ / | | / / / / /ニ/ニニニニニニ∨\」 リ / / / / /ニ/二二二二二{ \/ / / / / / /ニニ/二二二二二/\/ /. / l / / /ニニニ{二二二二二/ニニ∨.. / | l /}二二二|二二ニニニニ/ニニニ、 / /| | /ニi二二二|二二二二/二二二} ――――と、笑顔になる その幸せそうな笑顔を見るたびに、俺が生きる意味を実感させられる ああ、俺は姉帯さんの笑顔を見るために生きているのだ、と思ってしまう そして、これからも俺はそのために生きていくんだろうな、とも思ってしまう ――――でも、今日からは少し違う 誕生日プレゼントの内容をまだ知らない姉帯さんを見送った後、 豊音さんとの新しい生活と豊音さんの笑顔を夢見て、俺は今夜の予行演習を始めた カン
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夕方 京太郎「……疲れた」 ホテルB 和「須賀君」 京太郎「お、和久しぶりだな」 和「はいお久しぶりです」クマができていて 京太郎「どうかしたのか?」 和「えっ?」 京太郎「目元にクマができてるぞ」 和「そ、それは…」涙目になり 京太郎「…俺には話せないか?」 和「…転校するんです」 京太郎「えっ?」 和「全国一位になれませんでしたから…もう私は清澄を転校するしかないんです」 京太郎「……」 和「父との約束で…全国で一位にならなければ長野を離れると」 京太郎「咲達には話したのか?」 和「…いえませんでした」 京太郎「…時期は決まってるのか?」 和「二年に上がる前に転校だそうです」 京太郎「そうか…」 和「すいません、こんな話をして。最初に須賀君の男子優勝を祝うべきのに」 京太郎「……無理をしなくていい」 和「む、無理なんかしてませんよ」 京太郎「…そうか」 和「はい」 京太郎「……嫌だったらすまん」 ギュ…抱きしめて 和「す、須賀君!」 京太郎「……こうしないといけない気がした」 和「……汗臭いです」胸元に顔を埋めて 京太郎「すまん」 和「他の女の匂いがします」 京太郎「なんだそれ」 和「……もう少しだけこうしといてください」 京太郎「ああ」 和「…なんで転校してしまったんですか」 京太郎「…すまん」 和「転校してから部室が少し広く感じるんですよ?」 京太郎「…すまん」 和「みんなさびしかったんですからね」 京太郎「…すまん」 和「謝るしかできないんですか?」 京太郎「すまん」 和「…長野に帰ってきてください」 京太郎「……」 和「なんで返事してくれないんですか…」 京太郎「……」 和「謝ってくださいよ」 京太郎「……」 和「ずるいですよ…」泣き始めて 京太郎「すまん」 和「なんでそこで謝るんですか…」 京太郎「…すまん」 和「…須賀君なんて大っ嫌いです」ボロ泣きして 夜1 京太郎「……動きたくない」 京太郎「……過程が飛んで結果が残るんだったよな」石を眺めながら 京太郎「和が転校しないようにしてやってくれ…とかできないかな」 ??「キングクリムゾン!」 鬼巫女「キングクリムゾン!!」 京太郎「えっ?」 夜2 京太郎「なんだったんだ今の…」 京太郎「ポカリが切れてる…」 ダヴァン「英(はい、京太郎」 京太郎「えっ?あっ…英(こんばんわ、ダヴァンさん」 ダヴァン「英(智葉が言っていた事は本当だったんですね。英語がペラペラだと」 京太郎「英(智葉さんから?なんで知ってるんだろ…それよりこんな夜にどうしたんですか?」 ダヴァン「英(さっきまでラーメンを食べてました。日本のラーメンは美味しいですから」 京太郎「英(ラーメンが好きですね…そう言えば知り合い(カピー)が言ってましたがAラーメンとか美味しいらしいですね」 ダヴァン「英(よく知ってますね。Cラーメンとかも美味しいんですよ」 京太郎「英(そうなんですか…ならDラーメンとか知ってましたか?」 ダヴァン「英(知ってますよ。それ位。それよりも…」 30分後 京太郎「英(そろそろ夜も遅いので俺はこれで」 ダヴァン「英(そうですね…また良かったらラーメンにでも行きましょう」 京太郎「英(はい、俺でよければ」 就寝前 京太郎「……爽さんからメールがこない…流石に凹んでるのかな?メールしてみるか」 From 獅子原爽 優しいですね。私は大丈夫ですよ。宮守には頑張って欲しいです。 京太郎「………してます、爽さん」 京太郎「寝よう…携帯の電源を切って」 ーーーーーーーーーーー 爽「……」メールを見て固まっている 成香「どうかしたんですか?」メールを覗き込み 爽「……」かたまっている 成香「……ふわぁぁぁ…、すいません!」真っ赤になりあたふたして 爽「…幸せ」 早朝 京太郎「どうしたものか」 ゆみ「久しぶりだな」 京太郎「そうですね…モモ達の応援ですか?」 ゆみ「ああ。二校を応援の為にきたんだがな」 京太郎「…そうですか」 ゆみ「…すまない、不謹慎だった」 京太郎「事実ですから仕方ないです」 ゆみ「……」 京太郎「それじゃあ俺はこれで」 ーーーーーーーー 朝 京太郎「…暇だな」 京太郎「皆と合流しておくか」 ーーーーーーーー 京太郎「……シロ、なんで起きてるんだ?」 白望「…気分」 京太郎「…皆は?」 白望「まだ寝てる」 京太郎「……」 京太郎「ならせっかくだし、何処かに出かけるか」 白望「どこにいくの?」 京太郎「……どうしよう」 白望「……」 白望「…散歩しよう」 京太郎「外は真夏だぞ?」 白望「大丈夫…多分」 京太郎「シロがそう言うなら別にいいけど」 白望「うん…」手を差し出して 京太郎「…はいはい」 ギュ…手を握り 白望「行こう」 ーーーーーー 散歩中 京太郎「……」 白望「……」歩いていて 京太郎「案外、悪くないな」 白望「うん…ダルくない」 京太郎「…こうやって歩くのは北海道以来だな」 白望「うん」 京太郎「なあ、シロ」 白望「何?」 京太郎「臨海に勝てるか?」 白望「…勝てる」 京太郎「そうか」 白望「…清澄の為?」 京太郎「…それもある。臨海の選手に恨みはない。ただ臨海に俺の大切な幼馴染が泣かされた…ごめんな、こんな器の小さな話をして」 白望「構わない…私も決着をつけないといけないから」 京太郎「決着?」 白望「うん」 京太郎「…なら任せた」 白望「任された」 昼1. 京太郎「あの後、塞達に説教された…起きてない方が悪いと思うんだがな」 コンコン… 京太郎「はーい」 健夜「京君、私だけど」 ガチャ 京太郎「どうしたんだ?」 健夜「……」真剣な顔でガチメイク 京太郎「…?」 健夜「京君…いや京太郎」 京太郎「はい」 健夜「好きです」 京太郎「はっ?」 健夜「私は須賀京太郎が大好きです」 京太郎「………」思考停止 健夜「likeじゃなくてLOVEで…だからわたしと結婚してください」指輪をだしてきて 京太郎「え、えっ…?」 健夜「だ、駄目かな?」 京太郎「あっ、その…」思考がこんがらがり 健夜「……」涙目になり 京太郎「ほ、本気なのか?」 健夜「…冗談でこんな事は言わないよ」 京太郎「……」 京太郎「とりあえず中に入ってもらっていいかな?」 健夜「う、うん」 スッ…ガチャ…健夜が入ると鍵を閉めて 健夜「そ、それで応えを…」 京太郎「正座」 健夜「えっ?」 京太郎「そこに正座」怒っていて 健夜「な、なんで怒ってるのかな?」 京太郎「なんで怒らないと思うんだ?」 健夜「わ、わからないよ…」 京太郎「第一になんで朝にプロポーズなんだ?」 健夜「そ、それは…京太郎がいつ居るかが解らなくて…」 京太郎「第二に俺と義姉さんの関係はなんだ?」 健夜「義理の兄弟です」 京太郎「第三に…俺が悩んでるのになんでそう一直線にくるんだよ」右手で自身の頭を抑えて 健夜「えっ?」 京太郎「俺と義姉さん…健夜は一回り年が違う。しかも健夜は日本…いや世界最強の称号を持つプロ雀士だ」 健夜「そんな事関係…」 京太郎「あるんだ。俺達が関係ないと思っても周りはそうは思わない」 健夜「……」 京太郎「それに俺はどうしようもないクズだ」 健夜「えっ?」 京太郎「全国が終わったら墓参りに行って覚悟を決めたら、三十人近い人間と関係をもとうとしてる」 健夜「さ、三十人…?」ゴッ… 京太郎「そうだ…誰かが一番なんじゃなく皆が好きなんだ」 健夜「……それは流石にやりすぎだと思うけど」 京太郎「俺もそう思う。きっと三十人全員が俺の事をクズ認定して見限ってくれるはずだ。重婚の人数制限がないとはいえこの国で重婚したらそれだけでニュースになりかねないんだからな」 健夜「…待って、京太郎。その三十人の中に私も入ってるの?」 京太郎「当たり前。筆頭は健夜と良子義姉さん」 健夜「……」立ち上がって 京太郎(あっ…これは殴られる) ギュ… 健夜「なら私のプロポーズを受けてくれるんだよね?」 京太郎「えっ?」 京太郎「いや、俺の話を聞いてた?」 健夜「聞いてたよ?三十人と結婚して29人に振られて私と結婚するんだよね?」 京太郎「……健夜…義姉さん…怒らないの?」 健夜「なんで怒るの?」 京太郎「いや普通怒るだろ。真面目にプロポーズしたのにその相手が自分を含めて三十人と結婚しようとしてるんだぞ?」 健夜「でも29人に振られる予定なんだよね?」 京太郎「……もしかしたらその29人が認めるかもしれないんだぞ」 健夜「別にいいよ。京太郎が私との約束を守ってくれたんだから」 京太郎「約束…まだ守れてないぞ」 健夜「うんうん…そっちじゃない。もう一つの約束。京太郎はちゃんと魔物になってくれた」 京太郎「魔物?」 健夜「そうだよ。魔物。私と同じステージにきてくれた。十年前に約束した事を覚えてる?」 京太郎「……健夜義姉さんに麻雀で勝つ事だろ」 健夜「うーん…やっぱり忘れてるんだね。京太郎の三つの約束をした」 健夜「一つは私を麻雀で倒す事」 健夜「二つ目は魔物になる事」 健夜「最後は私を独りにしない事」 京太郎「あっ……」 回想 健夜「…なら貴方は私と居てくれるの?」 京太郎「…いっしょににいてくれるなら」 健夜「なら私も約束する。京太郎が三つの約束を守ってくれたら私も京太郎と……」 ーーーーーーーーーー 健夜「思い出したみたいだね」 京太郎「あっ…ああ」 健夜「なら話ははやいよ」 京太郎「……」 健夜「私は君が…京太郎が欲しい。側に居て欲しい。側で君をみてきた。誰よりも長くね…君の成長が私の喜びで、君の悲しみが私の悲しみだった。必死に私と良子ちゃんの背中を追っていたはずの君はいつの間に私の隣に立ってくれた」 健夜「だから私も約束を護るよ…違う、そんな事はどうでもいい。私は京太郎が好きで好きで仕方がないんだよ」 健夜「京太郎…私と結婚してはくれないのかな?」 京太郎「……断る」 健夜「えっ?」 京太郎「俺はまだ義姉さんに勝ってない」 健夜「……」 京太郎「約束は全部護る。俺は義姉さんに勝つ。勝って俺から伝える。だから…」 健夜「待っとけばいいの?」 京太郎「ああ」 健夜「私は全力で打つよ?」 京太郎「当たり前だ」 健夜「…負けるつもりはないよ?」 京太郎「勝つのは俺だ」 健夜「わかった…全力で勝負だよ」 京太郎「ああ、絶対に勝つ」 昼2 京太郎「…zzz」 カピー「パカパカ(爆睡してるのに私を呼んだのか…何をするんだ主」 京太郎「…zzz」 カピー「パカパカ(煩悩の塊が。相変わらず女の事を考えない」 京太郎「…zzz」 カピー「パカパカ(ふん…まあ、惚れた私が言える事ではないがな。なあ主、 今の主ならあの時の私の問いに答えてはくれるのか?」 夕方 京太郎「はっ…凄く寝てた」 京太郎「…体を動かすか」 衣「義兄様、どこに行くんだ?」 京太郎「おう衣か。身体を動かすかついでに晩御飯でも食べに行こうかなって」 衣「衣も行っていいか!」 京太郎「別にいいぞ」 衣「やったー!」 ーーーーー 衣「♪ー」手を繋いで歩いている 京太郎(機嫌が良いな) 衣「…幸せは刹那の中にある」 京太郎「急にどうしたんだ?」 衣「…義兄様は衣と居て幸せか?」立ち止まる 京太郎「当たり前だろ」 衣「……衣も義兄様といられたら幸せだ」 京太郎「ならよかった」 衣「でもな義兄様…衣は本当の意味で家族になりたいとも思ってる」 京太郎「はっ?」 衣「男女七つにして同衾せず……あの時は深くは考えなかったが離れて想った。衣は義兄様と居たい」 京太郎「……」 衣「駄目か?」涙目 京太郎「……衣」屈んて衣と向き合い 衣「…なんだ」 京太郎「俺は衣が思ってる人間じゃない。30人と結婚しようとしているただのクズだ」 衣「ふぇ…さ、三十人?大奥でもつくるのか?」 京太郎「大奥じゃない。全員幸せにする」 衣「…衣はその中に入っているのか?」 京太郎「…ああ」 衣「そうか…それならいい」 京太郎「……衣も怒らないのか?」 衣「幸せにしてくれるんだろ?」 京太郎「それはそのつもりだけど…」 衣「それなら衣は文句は無い…ただ証だけは貰っておこう」 チュ… 衣「その時を待っているぞ義兄様…いや旦那様」ニコ 夜1. 京太郎(…結婚しよ) 寝る 京太郎「……zzzz」 カピー「パカパカ(疲れてるのか…それとも…まあいい。終わりと始まりはもう見えてきているのだからな」 カピー「パカパカ(夢の終わりは突然やってくる。迷い路を抜けた時、主は私になんと答えてくれるんだ?」 ーーーーーーーー 夜2 京太郎「……はっ…また寝てたのか」 京太郎「…熱帯夜の中を歩いて来るか」 京太郎「あれ…霞さん?」 霞「こんばんわ、京君」 京太郎「もう夜遅くにどうかしたんですか?」 霞「少し息抜きをしてたの…宮守に小蒔ちゃんがこてんぱんにやられたから落ち込んじゃって…」 京太郎「そうですか……」 霞「気にしなくていいわよ。小蒔ちゃんも神様を使ってたんだから」 京太郎「…そう言ってもらえると助かります」 霞「……ねえ京君」 京太郎「なんですか?」 霞「今でも鹿児島に行きたくない?」 京太郎「……」 霞「この前、当主と須賀分家当主がその地位を放棄した」 京太郎「はっ?それは嘘でしょ」 霞「本当よ。信じてもいない神の神罰を恐れて隠居したの」 京太郎「神の神罰?…滑稽ですね、金しか信じてないあの人達の隠居理由が神の神罰だなんて」 霞「…そうね。だから今の当主代行の権限を六女仙が分割して担当している」 京太郎「………つまり姫様の手助けの為に鹿児島に来て欲しいと?」 霞「それも無いとは言えないわ。でもね私はまた貴方と暮らしたいと思ってる」 京太郎「……」 霞「前にも言ったわ。私達は京太郎に抱かれたいのよ」 京太郎「…もし俺が他の女も一緒なら良いと言ったらどうしますか?」 霞「構わないわ」 京太郎「即答ですか…霞さんが想像してるより遥かに多いですよ?」 霞「構わない。小蒔ちゃん達はどうかはわからないけど私は貴方が愛してくれるならそれでいいわ」 京太郎「っ…」 霞「それに京太郎の性欲は私達だけじゃ処理できない」小声 霞「ただし証は貰って行くわ」 京太郎「証?」 チュ…クチュ…ぷはぁ…クチュ…凡そ二分 霞「ぷはぁ…これで良いわ。待ってるから。迎えにきてね」 京太郎「は、はい」真っ赤 霞「本当に初心なんだから」 就職前 京太郎「…宥さんからメールが着てるな」 From 松実宥 今日は皆と東京観光に行ってきました。そっちはどうでしたか? 京太郎「…今日一日の事か。寝てすこじてました」 From 松実宥 疲れが溜まってるのかな…ゆっくりして身体を休めてください。今日はこれくらいにしておきます。おやすみなさい。 京太郎君、愛してます 京太郎「………ありがとうございますと………もっと」 ーーーーーー 宥「あったかい…やっぱり私は間違ってなかったよ」ベッドの中で携帯を大事そうに持っていて 早朝 京太郎「今日は準決勝だな」 京太郎「少しだけ歩くか」 明華「あら…」 京太郎「お久しぶりです」 明華「また追い出されたんですか?」 京太郎「ち、違いますよ。ただ少しだけ身体を動かしておこうかなって」 明華「…合宿の時もそんな事を言ってましたね」 京太郎「ええまあ習慣ですから。そういえば足は大丈夫ですか?」 明華「大丈夫です。誰かさんにおんぶされて大事にされましたから」 京太郎「うっ…まだ怒ってるんです?」 明華「別に冗談ですよ」 京太郎「冗談に聞こえませんでしたよ。そういえば今日の夜は空いてますか?」 明華「大丈夫ですけど…どうかしたんですか?」 京太郎「約束を守ろうかなって」 明華「約束?…あっ、覚えててくれたんですか」 京太郎「美人との約束は忘れませんよ」 明華「相変わらず口は上手ですね、ロリコンさん」 京太郎「うっ…そ、それもできたらやめてくれませんか?」 明華「考えときます」ニコ 京太郎「いつもそれですよね…それで俺とデートしてくれますか?」 明華「はい、喜んで」 昼1. 試合観戦中 京太郎「…シロが抑えられてるのか…すごいな」 次鋒 京太郎「…エイスリンの後ろに阿修羅がみえる。やっと公式戦での戦いだからな」 試合終了 京太郎「……エイスリンを迎えに行くか」 ーーーーーーーーー 廊下 エイスリン「京太郎ー勝ったよ」 京太郎「いや、嬲っただろ」 エイスリン「嬲ってないよ。ただ本気で打ったらああなったんだよ」 京太郎「本音は?」 エイスリン「シロばっかり褒める京太郎が悪い」 京太郎「ああ…ごめん」 エイスリン「許してあげる…でも次は無しだよ」 京太郎「わかった」 ギュ…手を握られ エイスリン「おんぶ」 京太郎「はいはい」 昼2 京太郎「エイスリンをおんぶして行ったら、豊音達もおんぶする事になった…どうしてこうなった」 ホテルB レストラン 久「……」隅で一人で飯を食べて居て 京太郎「ランチだランチ…あれ、久がいる」ちかづいていき 京太郎「相席大丈夫か?」 久「えっ、あっ、京太郎」わたふたして 京太郎「……寝てないのか?」 久「寝てるわよ、ちゃんと」 京太郎「嘘だな」 久「嘘じゃないわよ!」声を荒げて 京太郎「…ほら寝不足だから怒る」 久「だから…」 京太郎「俺は怒ってないぞ」 久「何を言ってるのかしら?」 京太郎「俺との約束を破ったからどうすればいいとか考えてたんじゃないのか?」 久「うっ…そんな事を思ってないわよ」 京太郎「そうか…てっきり咲達の前だと泣けないから内側に溜めたままだと思ったんだがな」 久「…どうしてそう思うの」 京太郎「久は良い女だから。強くなろうとする。一人で全部背負って。言っただろ、俺といる時ぐらいは素でいいんだって」 久「でも京太郎は私との約束を守らなかったわ」 京太郎「…そうだな。ずっと居るって言ったのに転校したからな」 久「そうよ。麻雀で私達を倒してね。咲達には連絡をするのに私にはしてくれなかったし」 京太郎「ごめん」 久「謝らないでよ…責めてるわけじゃないわ。私も貴方に連絡をとろうとしなかったし」 京太郎「……」 久「……私ね、本当は少しだけ怖かったの。京太郎が長野県大会で優勝して、私は個人に出られなかった。それでも団体で優勝したら大丈夫と思ったのに…二回戦で臨海に負けて…ごめんね、約束を守れなくて」泣いていて 京太郎「…泣く事じゃないだろ」 久「でも…悔しくて…」 京太郎「全く…久は泣き虫だな」 久「京太郎の前だけよ」 京太郎「…」 久「相変わらず純情なのね」 京太郎「久が可愛いからだ」 久「っ…」真っ赤になり 京太郎「久も相変わらず純情だな」ワハハ 久「……バカ」 久「…改めてだけど男子個人優勝おめでとう」 京太郎「ありがとう」 久「……」 京太郎「……」パク…もぐもぐ 久「ねえ京太郎」 京太郎「はい?」 久「長野にはもう戻ってこないの?」 京太郎「……」 久「考えてるみたいね」 京太郎「俺は岩手からでるつもりはない」 久「…嘘ね」 京太郎「どうしてそう思う」 久「勘よ」 京太郎「…はぁ、女の勘は卑怯だと思うな。大阪と鹿児島に誘われてる。多分、臨海にも誘われる気がする」 久「なら長野に戻ってくる選択肢もあるのよね?」 京太郎「二年になってから清澄に戻っても久は卒業してるだろ」 久「別に構わないわ。近場に京太郎が居るだけで嬉しいし」 京太郎「全く…だいたい俺は岩手を離れるつもりはまだない」 久「理由は?」 京太郎「宮守にだって友人達が居る。それに麻雀部がないから転校とかは無しだろ」 久「それもそうね…でも麻雀が無い環境に耐えれるのかしら?」 京太郎「……どうにかなるだろ」 久「目が泳いでるわよ。ああもう…なんで私がいつも後手なのよ。京太郎、私と転校する前に話した事は覚えてる?」 京太郎「…ああ」 久「ならいいわ。改めて言わしてもらうけど私は貴方の隣に立ちたいのよ」 京太郎「それは断ったはずだら」 久「生憎と諦めは悪い方よ。進学も貴方が岩手に居るなら東北大でも受けようかと考えてる」 京太郎「……」 久「だからはっきりとまた言っておく。私は須賀京太郎が好き。貴方の隣に立ちたい」 京太郎「俺は…」 久「言わなくていい…答えはわかってるから。流石に二回振られると今度は泣いちゃう」 京太郎「いや、久聞いてくれ。俺は久が好きだ」 久「えっ?」 京太郎「でもな…それと同じように宮守の皆や義姉さん達、他の人が好きなんだ」 久「つまり好きな人がたくさん居るの?」 京太郎「ああ…屑だと罵ってくれてかまわない。俺はケジメをつけたら全員に告白しにいくつもりだ」 久「因みに何人?」 京太郎「30人ぐらいだ」 久「……ふふふ…あははは」腹を抱えて笑って 京太郎「なっ、わ、笑いすぎだろ!」 久「だ、だって…30人と結婚なんて…普通考えないわよ?」笑いすぎて涙目になり 京太郎「そうだが…」 久「それにどうしてそれを覚悟したのか気になる」 京太郎「……カピーと約束したからだ」 久「カピー?あの言えで飼ってるカピバラの事」 京太郎「そうだ」 久「ふふふ…」 京太郎「なんでまた笑うんだよ」 久「いやだって…まあいいわ。なら覚悟が決まったら私の所にくるのね?」 京太郎「ああ」 久「ならその時に私をだきなさい」 京太郎「はっ?」 久「孕ましてくれてもかまわないわよ」 京太郎「何を言ってるのかわかってるのか?」 久「当たり前じゃない。好きな男が重婚する。なら一番最初に子供くらい生みたいじゃない」 京太郎「……」頭をかかえて 久「それにね京太郎…私はあの時からこの覚悟をしてたの」京太郎の頬を右手で触り 久「京太郎が私に女を意識させたの…責任はとってもらうから。覚悟してなさいよ」 夕方 京太郎「……預金大丈夫かな」ATMの前でカードの残高をみていて 憩「あれ須賀君?」 京太郎「えっ、あっ、荒川さん」 憩「こんな所でなにしとるん?」 京太郎「今からデートだから金を降ろしにきたんですよ」 憩「デート?」 京太郎「ああ…まあ、俺がそう思ってるだけですけどね」ワハハ 憩「……彼女と違うん?」 京太郎「違いますよ。ただ約束をしたからご飯に行くんですよ」 憩「そうなんや…なぁ、それやったらうちとも約束したらご飯に行ってくれるん?」 京太郎「ええまあ、荒川さんみたいな美人となら喜んで行きますよ」 憩「美人なんて…須賀君は口うまいんやから」 バチ…つっこみ 京太郎「はは、事実ですから…荒川さんどうかしました?」 憩「……」叩いた手を見ていて 京太郎「荒川さん?」 憩「……ん、ごめんな須賀君」 京太郎「えっ?」 憩「痛くなかった?大丈夫?」レイプ目 京太郎「大丈夫ですから落ち着いてください」 憩「本当?嘘とかついたらあかんで?」 京太郎「本当ですよ」 憩「なら私を一発殴って…それでおあいこや?」 京太郎「はっ?」 憩「一発は一発やから」 京太郎「いや、冗談ってわかってるからそんな事をしなくても…」 憩「ケジメは必要やで?」 京太郎「いや、男が女を殴るのはケジメ以前に屑がすることです」 憩「…それってうちの事を女の子と思ってるん?」 京太郎「いやまあ、荒川さんは女の子ですから」 憩「…女の子やから殴られへんの?」 京太郎「はい」 京太郎(爽さんと初めて会った時の感覚に似てる…でも麻雀を打った時は大丈夫だったし…) 憩「でもそれやったらうちの気がすまへん」 京太郎「そう言われても…」 憩「それにうちは京太郎に殴られてもぜんぜん平気やで」 ピキピキ… 京太郎「そんな事を言ったらダメです。暴力はいけません」 憩「暴力は確かにあかん。でも京太郎は別やから」 京太郎「はっ?」 憩「だから京太郎は別…」 京太郎「……」 京太郎(爽さんと同じパターンだ!!!)冷や汗だらだら 憩「なんでそんな汗かいてるん?」 京太郎「な、なんでもないです…すいません、俺もうそろそろいかないと」 憩「でもうちも…もしかして焦らしプレイ?」 京太郎(に、逃げないと) スタスタ… 憩「あっ、言ってもうた…まあ、次はすごい事されるんやろうな」カァァ ホテルB 京太郎「服は持ってきてたよな…たぶん明華さんもわかってくれてると思うし真面目に着飾っていこう」 京太郎「大丈夫だな」 カピー「パカパカ(今日は何時もじゃ考えられないほどにおしゃれだな」 京太郎「まあな…義姉さんのツテの店だから恥をかかしたら駄目だろ」 カピー「パカパカ(普段の三倍かっこよく見えるからな…相手は金糸雀か…交じりっけ無しの愛情か。珍しいな。願いの補正はあまり意味が無かったようだしな。影も鎖さえいまごろは…」 京太郎「何をいってるんだ?まあ、いって来るわ」 カピー「パカパカ(気をつけてな」 明華「おまたせしました」着飾っていて 京太郎「いえ、そんなに待っていませんから大丈夫ですよ」 明華「……」見惚れていて 京太郎「雀さん?」 明華「な、なんでもないです、はやく行きましょう」 明華(な、なんでいつもよりかっこいいんですか)思考回路がパンクして ーーーーーーー ウェイター「お久しぶりです、須賀様」 京太郎「あの急にすいませんでした」 ウェイター「かまいません。シェフも喜んでいました。須賀様の男子優勝とデートの場に使って貰えるんですから」 京太郎「あぅ…あまりからかわないでくださいよ」 ウェイター「そうですね。こちらです」 スタスタ… 明華「……」真っ赤 ーーーーーーー 明華「美味しい…」 京太郎「ならよかった」 明華「……高いんじゃないですか?」 京太郎「…ノーコメントで」 明華「まさかこのレベルだと思ってなくて…私その…」 京太郎「お金なら大丈夫ですよ。そんなにかかりませんから」 明華(…メニューが値段が書いてないから判断ができない。でも間違いなく私が行った店で一番高い) 京太郎「ほら次の料理がきましたよ」 明華(ごまかされた…) 明華「今日はありがとうございました」 京太郎「いえ、俺の方こそこんなに長くなってすいません」 明華「そんなことないですよ。私の方こそこんな所に連れてきてもらってなんて言えば…」 京太郎「約束でしたから。それに雀さんみたいな美人と食べれたら幸せですから」ワハハ 明華「明華です」 京太郎「えっ?」 明華「私も京太郎と呼びますから」 京太郎「は、はい」 明華「呼んでくれないんですか?」 京太郎「…明華…さん」カァァ 明華「はい…京太郎さん」カァァ 京太郎「また一緒にご飯を食べてくれますか?」 明華「はい。また誘ってくださいね、京太郎さん」 京太郎「是非」 夜2. 京太郎「……」本を読んでいて 売店 京太郎「……」物色していて 美穂子「何してるの?」 京太郎「えっ?あっ、読書してたからそれのつまみと飲み物の補充」 美穂子「なら甘い物は駄目よ?虫歯になるから」 京太郎「わかってるさ。珈琲にしとくから」 美穂子「…約束よ。あと男子優勝おめでとう」 京太郎「ありがとう…美穂子はなんで居るんだ?」 美穂子「…九月の国麻での情報収集の為よ」 京太郎「そうか」 美穂子「……聞かないのね」 京太郎「あの時に聞いたからな」 美穂子「そうね。なら私も待ってるから」 京太郎「えっ?」 美穂子「知らなかった?私と上埜さんとは仲良しなの」 京太郎「上埜さんって誰?」 美穂子「あら……秘密。それじゃあね京太郎」 京太郎「ちょっ、えっ?あっ、行ってしまった」 ーーーーーーー 就寝前 京太郎「ハオからメールがきてるな」 From ハオ慧宇 明日は全力で打ちます。私達は負けません。 京太郎「……気を遣わしたな。宮守が勝つ…」 From ハオ慧宇 楽しみにしてます。 それではもう夜遅いので。 おやすみなさい。 京太郎「…おやすみなさいっと」 ーーーーーー 慧宇「……勝つのは私達ですよ、ご主人様」ゴゴゴゴ 早朝 京太郎「…決勝だ」 京太郎「皆と合流するか」 ーーーーーーー ホテルA 塞「あれ、京太郎はやいね?」 京太郎「流石に皆の決勝だからな」 白望「……大丈夫だよ」 豊音「勝つのは私達だから」 エイスリン【優勝している絵】 胡桃「京太郎は心配性なんだから」 京太郎「場なれしてる感じがする…なんなんだこの差は」 一同「経験(かな)」 京太郎「……ふっ…なんだそれ」少し笑い 白望「京太郎…おんぶ」 京太郎「どうかしたのか?」 白望「京太郎分の補給…」 京太郎「なんだそれ」 ギュ…… 白望「勝つから…智葉を倒して神代さんを倒す」耳元で囁き 京太郎「お、おう…」 白望「だから応援してね…信じてるから京太郎」 京太郎「任せろ…今日だけは皆の応援しかしない」 白望「うん…でも」 京太郎「でも?」 白望「私の時は私だけを見ていて欲しい」 京太郎「……わかった」 白望「約束だよ」 京太郎「ああ、約束だ」 白望「ありがとう京太郎…好きだよ」 朝 トシ「さあ今日が決勝だよ。悔いが残らないように頑張りなさい」 一同「はい!」 トシ「勝ったら個人戦まで遊んでもいい。ただし負けたら特訓だからね」 一同「えー」 トシ「信じてるよ。このメンバーなら優勝できるって」 京太郎「トシさん…」 豊音「大丈夫だよ。私達は負けないから」 胡桃「そうだよ」 エイスリン「勝ちます」 塞「気張っていくよ」 白望「ダル…でも頑張る」 塞「京太郎、ちょっとだけいいかな」 京太郎「別にいいけど」 ーーーーーーー 廊下 ギュ…抱きついて 京太郎「どうしたんだよ」 塞「ちょっとだけ…ちょっとだけこのままにしてて」震えていて 京太郎「……」 ギュ… 京太郎「大丈夫だ」 塞「……本当にそう思ってる?」 京太郎「思ってるぞ」 塞「……京太郎も決勝の時こうだったの?」 京太郎「…本当はな。だが俺には塞達が居た。惚れた人達の前で恥をかくわけにはいかないからな」 塞「…その言い方は卑怯だよ」 京太郎「そうだな…でも塞の後ろには豊音がいる。俺の後ろには誰も居なかった。だから塞は安心していい。団体戦は皆で戦うんだから」 塞「…京太郎は戦ってくれないの?」 京太郎「……俺も戦うさ」 塞「…ありがとう」 京太郎「どういたしまして」 塞「あともう少しだけ強く抱きしめて貰っていい?」 京太郎「…ああ」 ギュ… 塞「…勝ってくるから」 女子団体戦決勝 白望「よろしく」 智葉「よろしく」 小蒔「よろしくお願いします」 漫「よろしくお願いします」 漫(うちが親か…) 九面判定失敗 小蒔(頑張らないと) 白望(様子を見る…) 智葉「…立直」 漫(おりるしかないんか…) 白望(……役満?) 小蒔(…これで) コトン 智葉「ロン、32000」 智葉(このまま決めさしてもらう) 白望「……ちょいタンマ…」 革新者発動! ジークリンデコンマ判定失敗 智葉(小瀬川!!) 小蒔「……」 コトン…ザシュ 小蒔「えっ…これって…」 智葉(京太郎の槍!!) 白望「ロン、32000」 白望(親は全力で流す) 最善を引き当てる者発動! 乖離槍発動! 小蒔(力が出ない…何故ですか…)涙目 漫(…また何もできひんままなんか?) 智葉(……厄介だ) コトン…ザシュ 白望「ロン、16000」 東四局 東家白望 148000 北家智葉 116000 西家小蒔 36000 能力全封印 南家漫 100000 白望(蓮荘する…私は誰にも負けない)ゴッ… 最善を引き当てる者発動! 乖離槍発動! 小蒔(皆…)涙目 漫(私は何もできないんか…) 智葉「…っ…」 智葉(厄介だ…あの能力だけは本当に) コトン…ザシュ 白望「ロン、24000」 智葉(はった…) 白望「ちょいタンマ…」 革新者発動! 智葉(させるか…) ジークリンデコンマ判定成功! 革新者を無効! 白望「あれ?」 智葉「カン!」 千刀一閃発動! 智葉「ツモ、4100.8100」 白望(聴牌…) 乖離槍発動! 智葉(させるか!) 小蒔(………) ??「させませんよ」 千刀一閃発動! 玉祖命発動! 乖離槍コンマ判定失敗 智葉(すり抜けられた?) 白望「えっ?」 白望(槍が消えた?) 漫以外「聴牌」 漫「ノーテンです」 小蒔(……) 智葉「ポン」 千刀一閃発動! 白望(仕方ない…) 漫「……」 コトン… 智葉「ロン、12000」 白望(今度こそ…) 智葉(させるか!) ジークリンデ発動! 一同「聴牌」 小蒔(これ以上長引かすわけには…本気で行きます!!)ゴゴゴゴゴ 智葉(くっ…神代の能力か…) 白望(……安牌で逃げよう) 漫(なんや、何が起きてるんや!) 小蒔「ツモ、8000.16000」 白望(…ここで一つ多く上がっておく)ゴゴゴゴゴ 革新者発動! 乖離槍発動! 智葉(蓮荘などさせない) ジークリンデ発動! 白望(目障り…) 乖離槍のコンマ判定成功 ジークリンデ場が終了まで封印! 智葉(…あの槍か!!) コトン…ザシュ 白望「ロン、12000」 オーラス 一本場 白望(負けない…) 革新者発動! 乖離槍発動! 智葉(神代の能力が最後にくると読んだのが間違いか…京太郎、力を貸してくれ) 時を超えた絆発動! 白望(邪魔された…) 一同「聴牌!」 漫(きた……) 白望(…厄介だな。させない) 怠惰の真髄発動! ジュ…火が消えた音がして 漫「えっ?」 一同「聴牌」 白望(……きた) 乖離槍発動! 智葉(打点を下げるだけでも…) ブリュンヒルデ発動! 乖離槍判定成功! ブリュンヒルデを場が終了まで封印 智葉(これも干渉してくるのか!) コトン…ザシュ… 白望「ロン、36300」 白望「立直」 乖離槍発動! 智葉(止めれない!) コトン…ザシュ 白望「ロン、24600!」 白望(…狙い打つ) 乖離槍発動! 小蒔(…はやく終わってください)涙目 漫(…うちにだって意地はあるんや) 智葉(……) コトン…ザシュ… 白望「ロン、24900」 小蒔(聴牌です!) 白望(させない) 時を超えた絆発動! 漫以外「聴牌」 漫「ノーテン」涙目 小蒔(今度こそ!) 白望「ポン!」 怠惰の真髄発動! 一同「聴牌!」 漫(貼り直した…でもこれじゃあ辻垣内さんが飛ぶ…) 漫(きた…今度こそあがる!) 白望「ポン…」 コトン… 漫「ロン!34400!」 東家白望 221300 北家智葉 8500 西家小蒔 65900 南家漫 104300 先鋒戦が終了しました 小瀬川白望が勝ちました。 咏「一泡吹かせる事には成功したけど圧倒的だねー」 えり「後半戦に入るまでは臨海が有利だと思ったのですが…」 咏「英水の神代選手がタイミングを間違えたから仕方ない」 えり「はい?」 咏「オーラスにあれを打てばこうならなかった。まあ、私が神代選手の立場なら同じ事をしただろうけどね」 えり「……」 咏「それにしても今年のインターハイは怖いねー。どうしてこうなってるかわかんねー」 ーーーーーーー 京太郎「お疲れ様」 白望「ごめん飛ばせなかった」 京太郎「十分だろ」 ギュ… 白望「…疲れたからこうさせて」 京太郎「…部屋に着くまでだぞ」 白望「うん」 エイスリン「よろしくお願いします」 慧宇「よろしく」 巴「よろしくお願いします」 由子「よろしくなのよー」 エイスリン(親…終わらせる!) エイスリン「立直!」 創造槍発動! 慧宇(させるわけにはいかない!) 時を超えた絆発動! エイスリン(私の邪魔はさせない) 創造槍により無効! 慧宇「っ!」 コトン…ザシュ エイスリン「ロン、18000」 東家エイスリン 239300 北家慧宇 -9500 西家巴 65900? 南家由子 104300 宮守女子が優勝しました。 京太郎「お疲れ様」 エイスリン「ありがとう…何もしなかったけど」 京太郎「シロが暴れたからな…」 エイスリン「豊音達も出番が無かったからね……それより京太郎」 京太郎「はい?」 ギュ…抱きついて エイスリン「おんぶ!」 京太郎「…はぁ…今回だけだからな」 エイスリン「やった!」 女子優勝インタビュー アナウンサー「この優勝を誰に一番伝えたいですか?」 白望「…同じ仲間の須賀京太郎」 アナウンサー「須賀選手ですか…小瀬川選手と須賀選手の成績から岩手の魔王夫婦と呼ばれてますがその点については?」 白望「悪くない」 アナウンサー「それは須賀選手に好意があるという事ですか?」 白望「ノーコメント…そろそろいいかな…ダルいんだけど」 アナウンサー「さ、最後に個人戦にも出場するそうですが一番好敵手になりうるのは誰ですか?」 白望「臨海の辻垣内…」 アナウンサー「えっ?先ほどの試合で倒されていましたが…」 白望「運が良かった…次やったらどうなるか解らない」 アナウンサー「はぁ…」 白望「それじゃあ…」 スタスタ… アナウンサー「えっ、あっ、待って下さいよ!小瀬川選手!」 インタビューを受けている時 京太郎「……夕方までかかると思ったんだがな」 アレクサンドラ「少し話せるかな?」 京太郎「…誰ですか?」 アレクサンドラ「臨海の監督をしているアレクサンドラだ」 京太郎「は、はぁ…」 アレクサンドラ「単刀直入に言おう。臨海転校してこないか?」 京太郎「…何故ですか?」 アレクサンドラ「私の使命は麻雀が強く結果をだす子供を見つける事。だから君が欲しい」 京太郎「お断りします」 アレクサンドラ「理由は?」 京太郎「俺は宮守が好きなんです」 アレクサンドラ「なら取引をしよう」 京太郎「取引?」 アレクサンドラ「君はネリーを知っているそうだね」 京太郎「知ってますが…」 アレクサンドラ「ならあの子がお金がいる事も知っていたかい?」 京太郎「っ…下衆ですね。それが臨海のやり方ですね」 アレクサンドラ「私はまだ何も言っていないがネリーがこの大会で結果を出せなかったのは事実だ」 京太郎「……」 アレクサンドラ「返事は今じゃなくていい。良い返事を期待しているよ」 スタスタ 京太郎「ゲスが…」 ??「っ!!」 スタスタ… 京太郎「えっ?」振り返り 京太郎「気のせいか」 ーーーーーー ??「ごめん京太郎…」涙を流していて 昼2. 京太郎「皆はインタビューとかで忙しいみたいだな」 和「須賀君!」 京太郎「うん?あっ、和かどうした?」 和「私が転校をする話をしたのを覚えていますか?」 京太郎「覚えてるぞ」 和「……何故須賀君は覚えてるんですか?」 京太郎「えっ?」 和「父は転校の話を知らないといっていました」 京太郎「…話がみえないんだが」 和「無かった事になってるんです。私が転校する話が…覚えてるのは私と須賀君だけです」 京太郎「つまり俺が何かをしたといいたいのか?」 和「そんなオカルトありえません…普段ならそう言ったんですが今回は別です。もし須賀君が何かをしたなら私はお礼がしたい」 京太郎「……ならお門違いだ。俺は和の話に合わせただけだ。転校の話なんて知らない」 和「須賀君!」 京太郎「和、誰も知らないことなんだろ。それならそのままにしておけばいい。和が泣かなくていい結果ならそれでいいだろ」 和「えっ?」 京太郎「…それじゃあな。俺も用事があるから」 スタスタ… 和「待って下さい!」 京太郎「…なんだ?」 和「……ありがとうございました」頭を下げて 京太郎「なんの礼かわからないな」ワハハ スタスタ…歩き去り 和「……京太郎君」みていて 夕方 京太郎「……はっ…寝てたのか?」 カピー「パカパカ(どうした?」 京太郎「いやまあ抱っこしておこうかなって」カピーを抱きしめて カピー「パカパカ(…ふん、まあいい」 カピー「パカパカ(知ってしまったのか…いや、欲望に取引を持ちかけられたか」 京太郎「よくわかったな」 カピー「パカパカ(境遇はどうにもならん。あの小娘を救いたいなら覚悟を決めろ。生半可な気持ちで関わるな。あの小娘は言っていただろ金は必要なのだと」 京太郎「…どれくらいいるんだ?」 カピー「パカパカ(さあな…まあ、主なら大丈夫だ」 京太郎「答えになってないんだが」 カピー「パカパカ(昔、当てた金は持っているか?」 京太郎「24個の数字を全部当てたやつだろ。一銭も使ってない」 カピー「パカパカ(上出来だ。大事にしておけよ。金はひとを救うからな」 京太郎「…わかった」 夜1. 京太郎「シロ達はまだ忙しいのか…男子より女子の方が需要があるからか?」 アレクサンドラ「さっきぶりだな」 京太郎「……」 スタスタ…ホテルに戻ろうとして アレクサンドラ「嫌われたね…少し話さないかい?」 京太郎「貴女と話す事なんて何もありません」 アレクサンドラ「アプローチの仕方を間違ったか…」 京太郎「…それじゃあはこれで」 アレクサンドラ「…私はてっきりネリーが幾ら必要なのかを聞いてくると思ったよ。君の義姉に頼ってね」 京太郎「……」 アレクサンドラ「君の評価を一段階あげよう、須賀京太郎」 京太郎「…」歩き去り 夜2. 京太郎「……」ふてくされていて 公園 京太郎「あれ、ネリーか?」 ネリー「えっ?京太郎?」目が真っ赤で 京太郎「どうした?なんで泣いてたんだ?誰かに何か言われたのか?」 ネリー「違う…違うよ」涙目になり 京太郎「ならどうしたんだ?」 ネリー「ご、ごめんね、京太郎!」泣きながら抱きついてきて 京太郎「えっ?」 ネリー「聞いたんだ、ネリー…監督と京太郎の話」 京太郎「……」 ネリー「京太郎は関係ないのに…ネリーのせいで迷惑かけてごめんなさい」ボロ泣き 京太郎「…迷惑なんかかかってないさ」 ネリー「でも、でも…」 京太郎「大丈夫だ。それに俺はネリーの力になりたい」 ネリー「ネリーはそんな事をされる価値はない」 京太郎「俺には価値があるから大丈夫だ」優しく頭を撫でてやり ネリー「うわぁぁぁん」感情が抑えきれずに泣き 十分後 ネリー「…ぐす…」なんとか泣き止み 京太郎「落ち着いたか?」 ネリー「うん…ぐす」 京太郎「……ネリー」 ネリー「何?」 京太郎「理由は聞かないがネリーはどうして欲しい?」 ネリー「……」下を向いてしまい 京太郎「……」 ネリー「ネリーは……京太郎に…」 ネリー「迷惑をかけたくない」 京太郎「…ならどうする?金がいるんだろ?」 ネリー「まだ個人戦があるから大丈夫…頑張る」 京太郎「そうか…ならどうしても駄目になってまた一人で泣きそうなときは呼んでくれ」 ネリー「うん…」 京太郎「約束だぞ」 ネリー「約束する」 ギュ…指切りをして 京太郎「それじゃあもう夜遅いから気をつけろよ」 ネリー「わかってる。京太郎も気をつけてね」 京太郎「おう」 スタスタ… ネリー「…ネリーはね京太郎。個人戦でれないんだ。ごめんね」 就寝前 From ハオ慧宇 今日はお疲れ様でした。 次やる時は負けません。 後できれば…ネリーに連絡をとってやってください、お願いします。 京太郎「ネリーに?さっき会って話したぞ。個人戦を頑張るって言ってた…と」 ♪ー着信音 京太郎「えっ…」携帯を見ていて From ハオ慧宇 ネリーは個人戦に出ませんよ? 京太郎「……」携帯を閉じて ♪ー着信音が鳴る 京太郎「カピー」 カピー「パカパカ(どうした?」 京太郎「ネリーはどうなるんだ?」 カピー「パカパカ(…さあな」 京太郎「カピー!」怒鳴り カピー「パカパカ(………猶予は三日だ。会え。会って話してこい」 京太郎「……わかった」 カピー「パカパカ(私は言っただろ。生半可な気持ちで関わるなと。強引に奪ってこい」 京太郎「……」 早朝 京太郎「…奪うか」 京太郎「身体を動かしてくるか」 小蒔「…」浮き輪装備で歩いていて 京太郎「………なんだあれ?まだ朝だぞ」 小蒔「あっ、京太郎様!」走ってくる 京太郎「姫様、走ったらこけま…」 バタ…こけて 小蒔「……」 京太郎「ほら言ったじゃないですか…」 スタスタ… 京太郎「大丈夫ですか?」 小蒔「……」倒れたまま 京太郎「姫様?」 ガシ…腕をつかまれて 京太郎「えっ?」 小蒔?「捕まえたぞ、須賀の子よ」 京太郎「な、何を言ってるんですか姫様?」 小蒔?「時間が無い。簡潔に言うぞ。お前は大社に戻るな。あそこにはしんじ………」 バタ…また倒れて 京太郎「なんだったんだ?…とりあえず姫様をおぶっていくか」 ギュ…おんぶして 小蒔「ふぇ…あれ、京太郎様?」 京太郎「今度こそ姫様ですか?」 小蒔「何がですか?」 京太郎「いやなんでもないですよ。それより海に行くんですか?」 小蒔「はい!姫松の皆様と鹿児島の海に行くんです!」ニコニコ 京太郎「鹿児島まで行くんですか?」 小蒔「はい!」 京太郎「楽しんできてくださいね」 小蒔「皆で遊んできます!」ニコニコ 昼1 京太郎「海か…いいな」 京太郎「……」出かける準備をしていて カピー「パカパカ(探しにいくのか?」 京太郎「ああ。嘘をつかれたからな。そのケジメをつけてもらう」 カピー「パカパカ(主もあの女も素直じゃないな」 京太郎「……」 カピー「パカパカ(公園だ」 京太郎「えっ?」 カピー「パカパカ(この前、デートしただろ。あそこに居るから早くいけ」 京太郎「…ありがとう、カピー」 カピー「パカパカ(……ふん、早く行け馬鹿者」 神様なんてこの世にいない。 神様の代わりにお金がある。 お金さえあれば、私は良い。 だってお金が無かったら誰もたすけられない。親兄弟も自分すらも“お金”が無いから助からない。 でも何故だろ。 お金抜きで彼は私を助けようとしてくれた。 何も知らないのに彼の仲間のせいでこうなったのに。 彼は私を助けようとしてくれた。 「京太郎…」 差し出された手を掴みたかった。 縋り尽きたい気持ちを必死に私は抑えた。 私は知っていたからだ。 彼では私を助けられない。迷惑をかけるだけなのだと。ありもしないものに縋るのはそれだけで罪なのだから。 「京太郎…」 頬を伝う涙が私に問いかける。本当にそれでいいのか?本当に彼に助けを求めなくてよかったのか?救われたかもしれないのに… 「救われるはずなんかない…」 甘い考えを切り捨てる。それを認める訳にはいかない。認めたら私はもう立てなくなる。弱かったあの頃に戻ってしまう。 戻ってしまったら私は国に帰される。 帰ったら待っているのは地獄だ。 「どうすればいいの…誰か教えてよ…誰か」 私の言葉に誰も応えてはくれなかった。 「暑い」 気がついたら公園にいた。 彼とデートした公園。居るはずがないのに私はどうしたんだろう。 会ったら駄目なのに私は彼に会いたい。 「京太郎…会いたいよ」 「ハァ…呼んだか?ネリー…ハァハァ…」 「えっ?」 振り返ると汗だくの彼が居た。 「なんで…なんでここに居るの?」 「…なんでだろうな…自分でもよくわからない」 そう言って彼は木陰に歩くと座り込んでしまった。 「暑いわ…走って来たのは間違いだった…ハァハァ」 私は彼のその様子を黙って見ているしかできなかった。彼に何を話しかけたらいいのかがわからないのだ。 「…なあ、ネリー」 「な、何かな?」 彼の言葉にびくついてしまう。彼は多分知ってしまっている。ハオか智葉かどっちかわからないけど伝わってるはずなんだ。 私が個人戦に出ないって事を。 「…助けるのをやめるわ」 「えっ?」 今なんて言った?助けるのをやめるそれって私の事を見限ったの?やめて、それだけはやめて… 私を助けて(救って)よ京太郎! 「嫌だよ、そんなの…助けてくれるって言ったよ…」 「でもネリーは頑張るんだろ?」 彼の表情は見えない。いや私が見ようとしていない。見ようと思っても見えない。だって怖いから。 信頼した人に見捨てられるのが怖い。 「知ってるくせに…なんで意地悪を言うの?」 「俺が何を知ってるんだ?」 黙りこんでしまう。本当に知らないのだろうか…彼は私が個人戦に出ない事を…もし知らなくて他の事で怒ってるなら言う訳にはいかない。これ以上見捨てられる要素を作りたくはない。 「……なんでもない」 私はそう言って誤魔化した。 「そうか……それで頑張れそうかネリー?個人戦にでないのに」 「…っ!」 顔をあげて彼を直視する。その表情は害虫を見るようにとても冷ややかな表情だった。 「見捨てないで…お願い」 謝罪よりも先に私はその言葉を口にした。頭ではわかっているのに言葉にならない。言葉を発したら全く違う本音がでてしまう。 「……頑張るんだろ?一人で」 彼は冷酷だった…いや、私が馬鹿だったのかもしれない。思えばまだ出会って二ヶ月も経っていない。一回デートした位で彼の中では私の価値など女友達なのだ…私が想っている程に彼が私を想ってくれている訳がないのだ。 「違うの…ネリーは、ネリーは…」 「何も違わない。俺に嘘をついて頑張るって言ったんだ…頑張れよ、一人で」 身体が震えているなかで私は彼に向かって歩き始めた。違うの、本当に違うの…ネリーはハオにしたみたいにして欲しかっただけなの… 全部壊して欲しかっただけなの! 「許して、京太郎…ネリーを助けてよ」 「嫌だ」 彼は表情を変えないままこちらをみている。あと数歩でわたしは彼に辿り着く。 「どうしたら助けてくれるのかな?」 「何があっても俺はネリーを助けない」 彼の言葉を聞く度に身が震えて冷や汗をかく。私はこんなに依存していたのか… 「そんなの嫌だよ…」 あと四歩。私と彼の距離はそれ位に縮まっていた。 「嫌じゃないだろ。頑張るんだろ?なら頑張れよ」 彼はその場から動かない。私を見上げてるその視線に感情は篭っていない。 「………ないよ」 あと三歩。私は小声で言ってはいけない事を紡いだ。 「聞こえないな…はっきりと喋ってくれ」 「……ばれないよ」 あと二歩。私の中で大切な何かが崩れ落ちていく。私が言葉を放つたびにそれは私に返ってきて確実に壊していく。 「…聞こえない」 「頑張れないよ…」 あと一歩。私はついにその言葉をはっきりと宣言してしまった。身体から力が抜けていくのが解る。ダメ…このままではネリーはまた弱くなってしまう。 「誰が頑張れないんだ?」 私はその言葉を聞いて気がついた…彼はわざとそう言っている事に。そう考えると私はゾッとする反面に喜んでいた。ハオが言っていた事は正しかったのだから。 だから私は言ってしまう。 「ネリーはもう頑張れないよ…京太郎」 そう言った直後に全身から力が抜けていく。薄れていく意識の中で私は誰かに抱きしめられたような気がした。 目が覚めたら知らない天井だった。さっきまで公園にいたはずなのに…首だけを動かしてみると点滴が施されていた。 「目が覚めたのか?」 反対側を見てみると彼が林檎を剥いていた。 「京太郎…なんでいるの?」 私は彼に見捨てられたはずだ…なんで彼が居るのだろうか? 「ネリー」 ああ…まだ私の悪夢は終わってはいなかったようだ。 「本当にすまなかった」 彼は剥いていた林檎を皿の上に置き全力で土下座をしていた。あれ…私はせめられるんじゃないの? 「熱中症の危険性があるのを知ってたのにネリーを苛めて本当にすいませんでした」 彼は床に頭を擦り付けて謝っている…京太郎は謝る事なんて何もないんだよ?ネリーが嘘をついたから自業自得だよ。 「もういいよ、京太郎」 私は身体を起こしながらそう言った…確かに少しだけ身体がだるい。 「よくない。ネリーの事が心配で仕方がなかったのにネリーが今にも死にそうな顔をしてたから逆上させて元気にしようとつまらない事をしたせいでこうなったんだ…本当にすいませんでした」 「それって…怒ってないって事?」 「怒ってない。嘘をつかれたのは悲しかったが俺が逆の立場だったら同じコトをすると思うから」 怒ってない…京太郎は私に対して怒ってにない!それなら…あれも冗談だよね? 「なら助けてくれる?」 私は期待を込めてそう聞いた。彼はまだ私を見捨ててはいない。そう思えるだけで嬉しい。 「いや、助けないぞ」 「えっ?」 なんで?怒ってないなら助けてくれるんじゃないの? 「奪う事にしたから」 「奪う?」 何を言ってるのだろう…助ける代わりに奪う?意味が解らない。 「俺はもうネリーに選択権を与えない」 「それってどういう事なのかな?」 「考えたんだ。一人で背負い込んで今にも泣きそうな女の子がいるのに何もできないのかなって…そして気がついた。屑は屑の方法を相手に押し付ければいいかなって」 京太郎はそう言いながら顔を上げた。その目には決意と野心が浮かんでいた。 「ああ、俺はネリーを買おう。必要な金を全て俺が払おう。その代わりネリーは俺にその金を少しずつ返してくれ。返さなくてもべつに構わない。ただし一つだけルールがある」 「もう誰かの為にそこまで必死に頑張るな。泣きたい時に泣かないと人は壊れてしまう。おれは義姉さんにそう教わった」 「無理だよ…京太郎にそんなお金があるわけないよ」 私は彼が言った事を否定する。日本が幾ら裕福でもそれ程のお金を学生が持てるわけがない。 「ネリーはロト24って知ってるか?」 「100の数字の中から24回選ぶ宝くじだよね…絶対に当たらない」 彼が私に変な事を聞いてくる。同じロトでも6つの数字を当てるだけで遊んで暮らせるお金がもらえるのに24個の数字を当てて何世代も遊べるお金を狙うのか…私からしたら無駄でしかない。 「ならそれを全部当てた人間がいるのは知ってたか?」 「…知ってるよ。でもあまりにも金額が高いから秘密にされたんだよね?」 「そうだ。それでだネリー…もし俺がその当選者だと言ったらどうする?」 何を馬鹿な事を言ってるんだろう…そんな事はあり得ない。当選したのは何年も前のはずだ。 「むっ…信じてないな。通帳を見せてもいいんだが義姉さんにすら見せた事がないからな…昔話で勘弁してくれ。昔、ある少年がカピバラに願ったんだ。お金が欲しいと。その少年はお姉さん達にプレゼントがしたかった…お姉さん達から貰うお小遣いではなく自分で手に入れたお金で。カピバラは少年にこう言った。どれくらい欲しいんだと。少年なこう答えた。たくさん欲しいと…そして少年はカピバラから24の数字を聞いた。あとはわかるだろ。その数字がロトの数字だったんだよ」 嘘見たいな話を彼は黒歴史を語るように私に教えてくる。そんな事はあり得ない…カピバラがまず喋るわけがないんだ。 「仮にそれが本当だとしても京太郎が私にそうするメリットがないよ?」 至極まともな事を私は彼に尋ねた。彼にとって私は女友達ぐらいの勝ちしか無いはずだ。なのにあきらかにいまの説明は度を超えている。 「それは簡単だ。俺がしたいからするんだ。どうせ誰にも話せない事だしな…一人くらい共犯者がいてもいいだろ」 悪戯ッ子が浮かべそうな笑みを浮かべながら京太郎はわらっていた。 「私が裏切ったらどうするの?それに京太郎に必要以上にお金をせびったら?京太郎、何度も言うけどお金は…」 「俺は金よりもネリーの方が大事だ」 彼のその言葉に思考が止まる。 大事?何が?お金より私の方が大事なの? 「それにだ言っただろ、ネリーに選択権は無いんだ。俺はネリーに押し付ける。黙って従え。嫌なら一人で頑張れ。その代わり従う限り俺がネリーを救ってやる」 私は改めて気がついた。 この人に従わないといけないのだと。 ハオに教え込まれたあの日からこの日が来るのをずっと夢見てたのだと。 私は悪くない…悪いのは全部ご主人様(京太郎)なんだから。
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1371129227/ はやり「たっだいまー!!」 京太郎「義姉さんおかえ、って酒臭っっ!!」 はやり「女の子に臭いなんて言っちゃ駄目だぞ♪」 京太郎「ハイハイ」 はやり「う゛っ……吐きそう……」ガシッ 京太郎「え、いや、ちょっと、なんで俺にしがみつく!?」 はやり「あ、無理……。もう無理……」 京太郎「……ひどい目に遭った」 はやり「許してニャン♪」 京太郎「流石に(28)でそれはない」 はやり「ひっど~い!!お義姉ちゃんにそんなこと言うなんて京太郎君もとうとう反抗期かな?」 京太郎「(この義姉キツい)」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 怜「なぁ、きょーたろー。冷蔵庫のジュース取ってきてくれへんか?」 京太郎「姉ちゃん、それくらい自分で取ってこいよ」 怜「せやかて私病弱やからな、動くのしんどいねん」 京太郎「またそんなこと言って、病弱はアピールやめろって竜華姉さんに怒られるぞ」 怜「あーあ、きょーたろーはお姉ちゃんの言うことは聞かへんのに竜華の言うことは聞くんやなー、やっぱりおもちが大きいからなー」 京太郎「べ、別にそんなんじゃねえよ!?」 怜「弟分のきょーたろーが自分のことそんな目ぇで見とるって知ったら竜華もショックやろうなー、かわいそうになー」 京太郎「いやいやいや、何言ってるんだよ姉ちゃん!」 怜「はぁ、喉乾いたなぁ。冷たいジュースでも飲んだらこの事は私の胸の内に閉まっておくんやけどなぁ」 京太郎「ぐっ・・・、何なりとお申し付けください。お姉さま」 怜「ふふっ、きょーたろーのそういうとこ可愛くて私は好きやで」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 福路美穂子の場合 京太郎「ねえさん、洗濯は終わらせたよ」 美穂子「ありがとう京太郎くん、こっちもお掃除が終わりますよ」 京太郎「まったく、そんなこと俺がやっとくのに」 美穂子「ふふっ、ありがとう、でも、お掃除は好きだから、それよりも京太郎くん、こっちに来てくれる?」 京太郎「なんだよねえさん」 美穂子「ふふっ、お手伝いしてくれてありがとう」ナデナデ 京太郎「なっ!やめてくれよねえさん!」 美穂子「もう……照れることないのに……」 京太郎「そ、それじゃ夕飯の買い物行ってくるから!」 美穂子「おねがいします、気をつけていってらっしゃい」 京太郎「おうねえさん!行ってくる!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 天江衣の場合 衣「きょーたろーきょーたろー遊ぶぞー」 京太郎「ん?なんだ?衣お姉ちゃん」 衣「……!今なんと言った……!」 京太郎「へ?衣お姉ちゃんって……」 衣「……もう一回」 京太郎「へ?」 衣「もう一回だ!」 京太郎「こ、衣お姉ちゃん!」 衣「もう一回!」 京太郎「衣お姉ちゃん!」 衣「ふ、ふふふ、そうだ!衣はお姉ちゃんだからな!特別にっ!特別に京太郎のワガママを聞いてあげよう!何かあるか?」 京太郎「いや、特にないけど……」 衣「………………ふんだ」 京太郎(めんどくせぇ) 衣「キョータロー!!」 京太郎「なんすか」 衣「また衣に確認せずに朝食を用意してー!」 京太郎「あれ? 姉ちゃんって朝はご飯派じゃ無かったっけ」 衣「とっても美味だったぞ!」 京太郎「そりゃどうも」 衣「……って、そうじゃなくて!」 衣「衣はお前の姉なのだから、家事のことは衣に任せなさい!」 衣「姉の尊厳を見せられないではないか!」 京太郎「はぁ」 衣「それと、キョータロー!」 京太郎「なんすか」 衣「朝の抱っこ!」スッ 京太郎「姉の尊厳何処まるでないっすよ、姉ちゃん」ギュッ 衣「うるさい!」ギュー ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 朝 京太郎「姉さん早く起きて!今日は大事な試合があるんだろ!」 健夜「んー、京くんおはよー・・・ってもうこんな時間!? 何でもっと早く起こしてくれなかったの!?」 京太郎「何回も起こしたけど姉さんが起きなかったんだろ!」 昼 健夜「うー疲れたー、対局は全然気にならないけどスーツで人前に出るって疲れるよー」 京太郎「ちょっ、姉さん着替えたらスーツは掛けておいてくれよ。シワになっちゃうだろ」 健夜「京くん掛けといてー」 京太郎「家に帰ってきたらすぐにジャージに着替えてゴロゴロし始めるなんて我が姉ながら…」 夜 健夜「京くん晩御飯まだ?」 京太郎「今作ってるからちょっとまっててー」 健夜「私、京くんのお嫁さんになる。京くんがいないと生きていけない」 恒子「!?」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 照「京ちゃんが姉が欲しいと聞いて」 菫「確かにお前は姉キャラだが……」 京太郎「おもちをお持ちの姉が欲しいなぁっていう話なんですけどね」 照「!?」 京太郎「弘世先輩みたいなお姉さんなら大歓迎ですよ」 照・菫「「!?」」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「姉さん早く起きないと遅刻すっぞー」 布団「…………」 京太郎「また頭から毛布被って……おい姉さん!」 バサッ 布団(丸めた毛布) 京太郎「いない!?」 戒能「フリーズ、京太郎」ムギュ 京太郎「……姉さん、当たってます」 戒能「お馴染みのアレは言いませんよ。言うまでもなくわざとですし」 京太郎「スキンシップも良いけど、早く準備しないと時間が……」 戒能「ドントスピーク、ドントムーヴ」 京太郎「……」 戒能「この程度のトラップに引っ掛かるとはまだまだですね。ここが戦場なら三回は死んでますよ」 京太郎(なにいってだこの姉) 戒能「む……にしても、また背中が広くなりましたね。それに以前より筋肉質になった気もするし汗の匂いも」スーハー 京太郎「嗅ぐな擦るな頭でグリグリすんな!毎朝やってんだから昨日今日でそんなに変わる訳ないだろ!」 戒能「あ」 京太郎「え?」 戒能「喋りましたね?」 京太郎「いや、そんな理不尽な」 戒能「喋りましたね?」 京太郎「……はい」 戒能「ペナルティ、ですね」ニッコリ 数十分後、やたら紅潮した顔の二人の男女が駅まで走っていったとさ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 淡「さぁキョータロー!お姉ちゃんって呼んで!」 京太郎「いや、お前はどう考えても妹だろ」 淡「えー、呼ぶくらいいいじゃん、お姉ちゃんって呼んでよー」 京太郎「はいはい、淡お姉ちゃん」 淡「ムフー、お姉ちゃん…お姉ちゃん…いい響きだなぁ~ よしキョータロージュース買ってこい!お姉ちゃんの命令は絶対フクジュー!」 京太郎「弟はパシリじゃねえよ!?」 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洋榎「麗しのお姉様に向かってなんちゅう口聞いとるんやこの阿呆は…」オヨヨ 京太郎「阿呆はどっちだっつーの。この前末原先輩に半泣きで勉強教えて貰ってたこと母さんにバラすぞ?」 洋榎「はあっ!?なんで京太郎がんなこと知っとるんよ!」 京太郎「へっ。姉ちゃん達の情報は良い意味でも悪い意味でもすぐに広まるんだよ」 京太郎「たまには何の非もないのに笑われる俺の身になってみやがれ!」 洋榎「京太郎、あんた………」 洋榎「めっちゃおいしいやんそのキャラ!」b グッ 京太郎「いい加減張り倒すぞ」 洋榎「アレやで?自分分かってんの?」 洋榎「身体張らずに笑いとれるとか最高過ぎるやん」 京太郎「……その芸人体質が一番俺を困らせてんだよ」 洋榎「なら京太郎もこっち側来るか?」 京太郎「断固拒否する!洋榎姉ちゃんの側って事故ってるとこしか見たことねぇよ」 洋榎「まあまあ。人間誰しも失敗はするやろ?」 京太郎「姉ちゃんの場合は失敗し過ぎてるけどな」 洋榎「その失敗を笑いに変える!そしたら失敗が無かったことになるんやで?最高やんか!」 京太郎「姉ちゃんの中限定でな」 洋榎「ちょっ…合間合間にツッコミ入れるとか欲しがりやな京太郎は」ニヤニヤ 京太郎「供給過多なんだよ!ちょっとくらい需要に合わせてくれ!」 洋榎「嫌や。他人にボケのペース握られるとかしょーもないやん」 京太郎「絹恵姉ちゃん早く帰って来てくれー!!」 洋榎「そんでさ、さっきから気になっとってんけどさ」 京太郎「んぁ?何?」 洋榎「うわっ、あからさま…。ってそうやなくて」 洋榎「なんか焦げ臭ない?」 京太郎「…………そう言われてみれば」クンクン 京太郎「あ、から揚げ火にかけっぱだった!」 洋榎「なんやてぇ!!すぐ作りなおせはよぉ!!!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 淡「ひーまー」ゴロゴロ 京太郎「麻雀やろうぜ! 麻雀!」 衣「ふむ、いいだろう。」 DIEジェスト 衣「ロン、海底役役混一で18000。」 淡「ローン! ダブル立直表表裏裏の12000!」 衣「ロン、門断平ドラドラ、8000。」 京太郎「かーてーなーいー!」 衣「愚弟は弱いな。」 淡「うん、ぐてーは弱い!」 京太郎「強くなりたいです、御姉様方……」 淡「……! キョータローいい方法があるよ!」 京太郎「なに何!?」 淡「まず淡ちゃんがキョータローの上に座ります。」ドスン 京太郎「うぇ?」 淡「次におねえちゃんを私の上に座らせます。」 衣「ふむ。」ストン 淡「これで最強の組み合わせだよ!」 京太郎「どうやって打つの?」 淡「私が自摸ってー。」 衣「衣が切ればいいのだろう?」 京太郎「俺何もしてないじゃん!」 淡「細かいこと気にしたらハゲるよー。」 京太郎「あとさ、気になったんだけど……」 衣「何だ?」 京太郎「俺達誰と打つの?」 衣・淡「「あ」」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 健夜「京太郎く~んお酒切れた~♪」プラプラ 咏「きょーたろー、おつまみなくなったんじゃねぇの? 知らんけどー。」フリフリ 良子「きょうたろう、こっちもビールプリーズ。」カンカン 京太郎「あ~! もう! 少しは自分で動け! このぐうたら姉ども!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 成香「…………ひぅ!」ビクッ 京太郎「……あのー……姉さん?」 成香「な、何ですか?」 京太郎「……なんでホラー映画なんて見てんの?前からそういうの苦手だったよね?」 成香「麻雀部のお友達から『絶対に面白いから見た方が良いよ!』と言われて貸してもらったので……」 京太郎「なにも苦手な物を無理して見なくても……」 成香「京くん……相手の子も好意から貸してくれたんですから」 京太郎(涙目の姉さんが見たいだけだと思う) 成香「それに……こんなの作り物なんですよ?いつまでも子供みたいに怖がらなくとも……」 テレビ<モルスァ! 成香「ひぃ!」ビビクン 京太郎「……」ナデナデ 成香「ふわぁ……!ちょっと京くん!姉の頭を子供にするみたいに撫でるなんて」 テレビ<ブルスコファ! 成香「あぅ!」 京太郎(……見終わるまで一緒にいてあげよう) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「小蒔姉さんちゃんと布団で寝なきゃ風邪ひくぞ」 小蒔「ムニャムニャ・・・京君はやさしいです・・・・」 京太郎「巴姉さん掃除手伝います。」 巴「いつも助かります。初っちゃんにも見習ってほしいですね」 京太郎「春姉ぇあんまり食ってると太るぞ」 春「いくら食べても太らない・・・・。それが自慢・・・」ニコッ 京太郎「初っちゃん、もう子供じゃねーんだから服ぐらいちゃんと着ろよ。」 初美「なんで私だけ姉さんって呼んでくれないんですかー!」 京太郎「霞母さ・・・・姉さん!」 霞「あらあら・・・・」ニコニコ(神を降ろしながら) 京太郎「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 村吉「あ、須賀君」 京太郎「どうも、村吉さん。毎度御迷惑かけて申し訳ないです」 村吉「いえいえ……こちらこそ未成年をこんな時間に呼びつけてるからお互い様ね」 京太郎「……あはは。それで、姉は……?」 村吉「ええ……いつもと同じよ」 野依「遅い!」=З=З=З 京太郎「遅いじゃないよもう……どんだけ飲んだんだ?」 野依「ちゃんぽん!」=З=З=З 京太郎「数を聞いてるんだよ……ほら、帰るぞ」 野依「まだ飲み足りない!」=З=З=З 京太郎「二日酔いで地獄見るのは自分なんだからな」 野依「大丈夫!」ムフー 京太郎「あー、もう……」 グイ 野依「!?」 京太郎「帰ろうよ、姉さん」(そっと耳うち) 野依「…………ん」 京太郎「ほれ、おぶさって。んじゃ、連れて帰りますんで……御迷惑おかけしました」 野依「ました!」=З=З=З 京太郎「あんたが言うな」 村吉「末恐ろしいわね……」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ コンコン 京太郎「シロ姉ー、朝だぞー」 京太郎「今日は日直なんだろ?」 京太郎「もうメシ出来てるから、早く降りてきなよ」 シロ「ん……」 ダルー シロ「……」 シロ「……ぐぅ」 京太郎「二度寝するな!」 バターン シロ「おはよ……京太郎……」 京太郎「ん、おはよ、シロ姉」 シロ「着替えさせて……」 京太郎「羞恥心とか無いの!?」 シロ「……」 ジー 京太郎「……し、下までは運ぶからさ」 シロ(甘いなぁ……) シロ「いただきます……」 京太郎「はい、いただきます」 シロ「……うん」 シロ「今日も美味しい……」 京太郎「お、ホントに?サンキュー、シロ姉」 京太郎「でも、俺なんてまだまだだって」 京太郎「この間食べさせてもらった塞さんのお弁当、美味しかったなぁ……」 シロ「……」 京太郎「どうやったらあの煮物の味が――」 シロ「京太郎」 シロ「私には、京太郎の作るご飯が一番だから……」 京太郎「……そっか」 シロ「ん……」 京太郎「忘れ物ない?」 シロ「……うん」 京太郎「んじゃ行きますかー」 シロ「おんぶ……」 京太郎「はいはい、途中までだからなー」 ヨイショ シロ「……」 シロ「京太郎」 京太郎「んー?」 シロ「ずっとこうしてられたらいいね……」 京太郎「ははっ、そうだなー」 京太郎「まぁ、そんなこと言っても途中で下ろすのは変わりないんだけど」 シロ「……だる」 京太郎「まったく、お見通しだっての」 ハハ シロ(別に、嘘じゃないけどね……) ギュ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「あのさ、俺の学ラン着るのもう止めてくれない?」 セーラ「なんで?これごっつい着心地ええねんで」 京太郎「いやいや。でも実弟が着てたのを着るのは抵抗あるだろ普通」 セーラ「全っ然!これっぽっちも無いわ」キッパリ 京太郎「なんでそこまで断言出来るかな……」 セーラ「ええやん別に。てかそんなん一々気にしとったら禿げるで?」 京太郎「姉ちゃんが気にしなさ過ぎなんだってば」 セーラ「気にするゆーても千里山は女子高やん。バレへんバレへん」 京太郎「俺にだって女子の友達くらい居るんだけど。で、千里山に進学した奴も居るんだぜ?」 セーラ「そうなん?」 京太郎「だからさ、わかるよな?」 セーラ「ごめん分からんわ」シレッ 京太郎「姉ちゃぁぁんんん??!!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 和「ところで京太郎、最近咲さんとはどうなんですか?」 京太郎「……なんのことだよ」 和「ですから、『咲さんと愚弟を結婚させて咲さんにお義姉ちゃんと呼んでもらう計画』の進捗具合を聞いているんです」 京太郎「その計画名キてるから変えたほうがいいぞ、姉貴」 京太郎「どうって言われてもなぁ、普通だよ、普通」 和「……まったく、相変わらず見た目はチャラいのに奥手ですね、京太郎は」 ハァ 京太郎「気にしてるんだからやめろよ!地毛だよ!知ってるだろ!」 和「……仕方ありません、明日、女の子のエスコートの仕方を教えてあげます」 京太郎「は?」 和「駅前に……そうですね、10時に待ち合わせしましょう」 京太郎「え、ちょ……一緒に出れば良いじゃん……」 和「遅れたら来月のお小遣いは無しですからね」 京太郎「誠心誠意エスコートさせていただきます!」 和「はい、よろしい」 ニッコリ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ ……て…………きて 塞「早く起きる!」ゴスン 京太郎「……うっ!」 塞「シロじゃないんだから、休日だからって昼まで寝てないの」 京太郎「ひどい……あんまりだぁ……」 塞「はいはい、うだうだ言ってないで、さっさと顔洗ってくる」 京太郎「へーい……」 塞「顔洗ってきた?よし、それじゃ」 「「いただきます」」 京太郎「あ、この煮物うまい。柔軟剤使った?」 塞「それは洗濯物だよ!でも、わかった?お母さんに教えてもらったんだ」 京太郎「ほー」 塞「ほーって……あんた見た目といい反応といい、本当にシロに似てきてない?」 京太郎「姉ちゃん、言って良い事と悪い事があると思うんだ」 塞「……うん、なんかごめん」 京太郎「ははは……食い終わったら掃除でもしようか」 塞「うん、休日なんだから隅々までやろうか」 塞「……よし、掃除終わりっ」 京太郎「姉ちゃーん、こっちも風呂掃除終わった」 塞「ありがと。じゃあ、お茶でも淹れよっか」 京太郎「午前中で家事もほとんど終わったし、午後はどうする?」 塞「んー……ちょうどセールがあるんだよねぇ……」 京太郎「うげ……荷物持ちですか……」 塞「そう言わないの、あんたの服も選んであげるから。――っと、その前に」 ポフン 塞「充電♪充電♪」 京太郎「最近よくやるよな、胡桃先輩のそれ」 塞「やってみると意外と良いのよこれ。胡桃がハマるのも納得だわ」 京太郎「俺は吸いとられてるんですけどねー……ところで、姉ちゃん」 塞「んー?何?」 京太郎「姉ちゃんの尻柔らかいけど、柔軟剤使った?」 塞「使ってないよ!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「咏義姉さん、おかえりんこ」 咏「ただいまん……あ///」 咏「ま、まったく///お義姉ちゃんに何を言わせる気なんだか///」 京太郎「ゴメンゴメン」 ガチャ えり「二人とも玄関で何をしているのですか?」 京太郎「あ、えり義姉さん。おかえりんこ」 えり「はいはい。ただいまんこただいまんこ」 京太郎「お、おう」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 一「じゃあ、行ってくるねー京くん」 ヒラヒラ 京太郎「待て」 ガシッ 一「うわっ!なに今から外に行くんだけど。あっもしかして京くん、ボクに甘えたい?」 京太郎「違うわ!姉ちゃん外に出るなら服を着ろ服を!」 一「服?それならちゃんと着てるじゃないか」 京太郎「着てるけど、全然着てないからね。見え見えだから」 一「そうかなーボクにはこれが普通なんだけど」 京太郎「よく痴女扱いされないな姉ちゃん。もう隣に歩けねーよ」 一(……うん?それじゃちゃんとした物を着れば京くんが隣に歩いてくれるのか) 一「よし」 ガシャ 京太郎「うわっ!姉ちゃんなんで俺に手錠をかけるんだよ」 一「そこまでいうなら、京くんはボクの服を選ぶことお姉ちゃん命令だからネ!」 京太郎「ヤバいから俺の社会的地位がヤバいから」 一「ほら行くよ!京くん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 玄「第一○六回松実家おもちドラフトを開始いたします」 京太郎「ではまず俺から」 ──京太郎第一指名『岩戸霞』── 玄「やはりそう来ましたか……」 京太郎「……それで義姉さんの第一指名は?」 ──玄第一指名『岩戸霞』── 京太郎「確実に取りに来たか」 玄「当然です。岩戸さんの長打力は無視できないのです」 宥「(……何が楽しいんだろう)」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 咲「京ちゃん、一緒に服買いに行こー」 京太郎「……なあ姉さん、たまには他の誰かと服買いに行ったらどうだ?」 咲「えっ?もしかして、私と買い物行くの嫌になっちゃったの……」 京太郎「いや、俺と姉さんが服買いに行くと、姉さんの服まで男物っぽくなるから……」 咲「そんなの、私と京ちゃんで着回しすること考えると当たり前じゃない?」 京太郎「今じゃ背丈違うからあんまり着回ししてないだろ」 京太郎「やっぱり女の子がパーカーやジーンズばっかり着てるのはどうかと思う訳よ。身内としては」 咲「えー、動きやすいし、あったかいし、私は気にしてないよ?」 京太郎「少しは気にしろよ!それに和達と一緒の方がもっとおしゃれなの買えるんじゃないか?」 咲「うーん前に一回、3人で服買いに行ったんだけどね……」 咲「原村さんは高そうなフリフリのモコモコ、優希ちゃんは変わった柄のプリントTシャツ買ってて……」 京太郎(うわー……) 咲「なんか私には遠い世界のことだなーって感じだったの」 京太郎「で、でもやっぱり男と一緒じゃ買いにくいものあるだろっ?水着とかほら…下…着…とかさ」 咲「(…下着?)水着なら去年も一緒に買いに行ったじゃない。それに一番最初に姉の水着姿見られるんだから役得でしょ?」 京太郎「で、でも……」 咲「それに私一人で行ったら迷子になるし、荷物持ちも欲しいし、あと京ちゃんの服選びも楽しいし!」 京太郎「……」 咲「ねっ、だから一緒に買い物行こっ!」 京太郎「……んだよ」 咲「えっ?何?」 京太郎「姉さんと一緒だと俺がパンツ買いにくいんだよ!!!」 咲「!!?」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 怜「竜華ー。膝枕してーな」 京太郎「姉さん。ちょっといい?」 竜華「ん、なんや京太郎。ごめんな、怜。膝枕はまた後でな」 怜「……これで何度目や、後回しにされるの」 怜「京太郎。竜華の膝枕をかけて勝負や」 京太郎「なんですか。いきなり」 怜「京太郎が入部してから、竜華が膝枕してくれる回数が減ったんや」 怜「私が勝ったら、回数を元に戻す。京太郎が勝ったら、竜華の膝枕を1回させてやるわ。」 京太郎「俺にそんな権限ないですし、それにもし勝てても、家でやってくれるんで…」 怜「ほう、それは聞き捨てならんな。詳しく聞かせてもらわんと」 京太郎「す、すいません。用事思い出したんでもう帰ります。お先に失礼します」 怜「ちょっと、お姉さんとお話しようか。なに、お話だけやで」ガシッ 京太郎「え、何この力。誰かー、助けてー」ズルズル 竜華「京太郎と怜は仲ええなー。」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「ただいまー」 智美「おかえりー。きょーたろー」 京太郎「ただいま、姉ちゃん。あれ、何それ?」 智美「これか? 免許取ろうと思ってな。パンフレットもらってきたんだ」 京太郎「へぇー。頑張ってね」 智美「おう。免許取ったら一番に乗せてやるからな。楽しみにしとけよー。」 京太郎「ああ、楽しみにしてるよ。その時は佳織姉さんも誘おうか。」 智美「残念だけど、佳織はその次かな」 京太郎「え、なんで? 乗れないわけじゃないし、多い方が楽しいと思うけど」 智美「やっぱり幼なじみとはいえ、初めての運転で他人を乗せるわけにいかないだろー」 京太郎「姉ちゃんなら、そんなこと気にせず誘うと思ったけど」 智美「失礼な。私だって、それくらいの気は使うぞ」ワハハー 智美(…本当は、京太郎と二人きりがいいからだけどな) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ ある日突然、あなたに12人もの姉ができたらどうしますか? それも……とびっきりかわいくて とびっきり素直で、とびっきり愛らしくて、とびっきりの淋しがりや。 しかも、そのうえ……彼女達はみんなみんな、とびっきり! 弟のコトが大好きなんです…… 洋榎「京太郎、起きろやー!!」ドムッッ 小蒔「zzz・・・京太郎くん・・・」 美穂子「京太郎くん、朝ご飯できてるから、しっかり食べてね」 京太郎「アネキ・・・鳩尾、鳩尾はやめて・・・」 京太郎「ねーや・・・また俺の布団に入ってきて・・・」 京太郎「お姉様、いつも美味しいご飯ありがとう」 でも、残念なことに弟と姉は現在離れ離れに暮らしていて…… 実際に会うことができるのは、 2ヵ月に1回と決められた“弟の日”だけ。 大好きな弟と自由に会えない姉は…… さみしくて、いつも弟のことばかり想ってしまいます。 「神様……どうか、早く弟に会えますように私の大事な大事な弟……」 「会えないでいると……淋しい気持ちでいっぱいになっちゃうよ……」 衣「京太郎は衣に逢えなくてさみしかったろう? 存分に甘えるがいいぞ、衣はお姉ちゃんだからな!」 豊音「京太郎、ちょー逢いたかったよー」 宥「京ちゃんだぁ、背中おっきくってあったかーい」 京太郎「おねえたまは、さみしかったんですね、いっぱい甘えてくださいね」 京太郎「姉ちゃま、ちょっ、近すぎるって!!」 京太郎「ねえさままで・・・、でも二人ともポカポカしてあったかいよ」 だから、ようやく2ヵ月に1度の「弟の日」がめぐってきて…… 2人が会えたときには、 姉は世界中の幸せを独り占めしたみたいに、 とってもとっても……幸せ もちろん姉弟なんだけど、気分はまるで楽しいデート! セーラ「バスガデルデー」 ワハハ「京太郎でかけるぞー」 すばら「今日は、なんてすばらな一日でしょう!」 京太郎「姐さん、今行くよー」 京太郎「お姉ちゃん、安全運転で頼んます」 京太郎「おねぇ、よかったね」 そして姉は、弟のそばにぴったりくっついて…… 心配そうに弟の顔をのぞき込み、 こう……言うのです。 「弟は……私のコト、好き?」 姉達はちっちゃい頃からずっとずっと ただ純粋に弟のコトが大好きでした。 やさしくってステキで世界にただ1人、 自分だけの大切な弟……。 照「・・・京太郎」ゴゴゴゴ 智葉「・・・・京太郎」ゴゴゴゴ やえ「・・・お見せし(ry」ゴゴゴゴ 京太郎「・・・姉君さま、姉上さま、姉チャマ、プレッシャーで胃に穴が開きそうです」 だから、いつもいつも弟と一緒にいたくて、 いつもいつも弟にかまってほしくて……。 ここに登場するのはそんな素直な女の子達……。 外見も性格もちがう12人の姉達ですが、 想いだけはみんな同じ……そう 「……京太郎、大好き!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ エイス「キョウタロ!キョウタロー!」 京太郎「んあ、どうした姉ちゃん」 エイス「………」カキカキ ポン! 【お菓子を作っている京太郎の絵】 京太郎「お?おぅ……」 エイス「………」カキカキ ポン! 【お菓子を食べているエイスリンの絵】 エイス「………」キラキラ 京太郎「えぇと………」 京太郎「作れって…ことだよな?」 エイス「!!」コクコク 京太郎「しょうがないなぁ、何作ればいいんだ?」 エイス「ク…クッキー?」 京太郎「なんで疑問系なんだよ…まぁ作るけどさ」 ..................1時間後 京太郎「姉ちゃーん、できたぞー?」 エイス「………」モグモグ 京太郎「ってもう食ってるし…腹減ってたのか?」 エイス「………」コクコク エイス「キョウタロ」パンパン 京太郎「ん?座れって?はいはい」ストッ エイス「えへへー」ナデナデ 京太郎「なんだよ、急に頭なんか撫でて」 エイス「アリガト……ね?」ナデナデ 京太郎「………ん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「……はぁ」 ゆみ「どうした、京太郎」 京太郎「どうしたもこうしたもないよ、また同学年の女子からラブレター渡されたんだぜ?」 ゆみ「それの何が問題だというんだ?」 京太郎「『ゆみ先輩に渡してください』って来るんだよ」 ゆみ「なんだ、それは……」 京太郎「こっちのセリフだよ全く。なんだって女の子のラブレターを女の子に渡さなきゃなんないのさ」 ゆみ「……女の子?」 ピクッ 京太郎「ん?あ、ごめんごめん。姉さんは女の子って柄じゃないか」 ゆみ「いや……まあ、そうだが」 京太郎「そこで納得するのも姉さんらしいけど。俺だってまっとうにモテてみたいよ」 ゆみ「……まるで私がまっとうにモテてるみたいな言い草じゃないかそれでは」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 智紀「…………」カタカタカタカタ 京太郎「ね…姉ちゃーん?入るぞー」ガチャ 智紀「…………」カタカタカタカタ 京太郎「姉ちゃん、飯持ってきたんだけど…」 智紀「…………」カタカタカタカタ...ッターン!! 京太郎「!?」ビクッ 智紀「そこ……置いといて………」 京太郎「う…うん。あ、あと風呂沸いてるから」 智紀「…………」カタカタカタカタ 京太郎(もうゲームに戻ってらっしゃる…) ----10分後・リビング 京太郎(姉ちゃん最近また引きこもってるけど大丈夫なのか?) 京太郎(龍門渕で仲良く麻雀してると思ってたんだけどな…) 智紀「大丈夫、問題はない」 京太郎「うわッ!!?姉ちゃん!いきなり背後から思考を読むな!!」 智紀「透華からちょっとだけお休みを貰ってただけだから。あとね…」 智紀「ご飯、おいしかったよ?」チュッ 京太郎「ねっ姉ちゃん…」カァァ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 「じゃあね。」 京太郎「おう、また明日な。」 桃子「……お兄ちゃん、今の誰っすか……?」 京太郎「うお!? いきなり現れんなよ!?」 桃子「私を見れるのはお兄ちゃんだけ……だからお兄ちゃんはは私のことだけ見ていればいいっす……」 京太郎「はぁ~」 桃子「どうしたっすか?お兄ちゃん」 京太郎「桃子か。いや、何か最近女子に避けられてるみたいでさ」 京太郎「何か噂では、俺と仲良くなると不幸が起こるらしいんだが…」 桃子「噂は噂っすよ。現に私は何にも起きてないっす。」 桃子「それに麻雀部の先輩たちだって、何も起きてないじゃないっすか」 京太郎「そうなんだけどな~。委員長も俺を避け始めてるみたいでな」 桃子「あ~、あの女っすか。あいつはなかなか諦めなかったっすね」ボソッ 京太郎「ん、何か言ったか?桃子」 桃子「なんでもないっすよ。そんなことよりどこか遊びに行こうっす。」 京太郎「…そうだな。いつまでも暗い気分でいてもしょうがないしパーッと遊ぶか」 桃子(麻雀部の人たちは学年も違うし、部活だけだから監視もしやすいっすけど) 桃子(ほかの人は、ずっとは監視できないし、向こうから離れてもらうのが一番っすね) 京太郎「ほら、桃子遊びに行くんだろ。早く行こうぜ」 桃子「はいっす。お兄ちゃん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 恭子「……ただいま」 京太郎「姉ちゃんお帰り。なんか随分疲れてるみたいだな……」 恭子「まあね。漫ちゃんの特訓に付き合ってたら主将と代行が乱入してきてその相手もしとったんよ」 京太郎「お、おおぅ。そりゃ疲れるわ」 恭子「それで悪いんやけど、鞄部屋に置いといてくれん?」 京太郎「はいよ。それくらいなら任せてくれよ」 恭子「おおきに。じゃあお風呂で汗流してくるわ」 京太郎「へーい。ごゆっくりどーぞ」 恭子「あと相談なんやけどな。いつもの『アレ』も頼まれてくれる?」 京太郎「『アレ』って『アレ』のこと?」 恭子「そーそー。楽しみにしとくから念入りにお願いな」 …。 ……。 …………。 ……………………。 恭子「くぅぅぅ~~っっ!そこそこっ!もうちょい強めで」 京太郎「へいへい。―ふっ、ふっ」グッグッ 恭子「効くぅ~♪相変わらずマッサージ上手いな」ホッコリ 京太郎「そりゃねぇ。伊達にやらされてないさ」 恭子「そういや私が高校入ってからはほぼ毎日頼んでるんやっけ」 恭子「時間が過ぎるんて早いなぁ……」シミジミ 京太郎「なに、年寄り、臭いこっ、言って、んの!」グッグッグッグッグッ 恭子「まあ実際京太郎よりも年食ってるけどな」 京太郎「たかだか二年だろ……」 恭子「それでも年上なんは事実やろ?」 京太郎「花の女子高生が何言ってんだか」 恭子「口動かすよりも手ぇ動かして。あ、もうちょい下ね」 京太郎「はいよ。こんなもんですかお客さん?」 恭子「あっ♪それ最高やん」 京太郎「そりゃ良かった。でさ姉ちゃん。話変えるけど髪退けてくんないかな?」 京太郎「さっきから巻き込みそうで怖いんだよ」 恭子「そうなん?じゃあショートにした方がええのんかな……」 京太郎「いやいや。結ぶだけで良いから。ポニテとかサイドとかさ」 恭子「……京太郎。いくら私がお姉ちゃんでもいきなり性癖暴露されたら困るんやで」 京太郎「ばっ!物の例えだよ!!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「買い出しから戻りました~」ドサドサ 誠子「うわ、凄い量だな。これ全部一人で買ってきたのか」 照「京ちゃんご苦労様」 菫「ご苦労。ついでに買ってきたなまものは全部冷蔵庫に入れておいてくれ」 京太郎「菫ねぇは俺をこき使いすぎ!部員俺だけだけど一応俺は男子麻雀部の部長なんだぞ」 菫「そう言うな。ほら、ご褒美だ」ナデナデ 京太郎「あのさ菫ねぇ。俺も15歳なんだから頭撫でられるのははずいんだけど」 菫「なら止めるか?」ナデナデ 京太郎「……このままでいい」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「ただいまー......ん?」ガチャッ 奥の部屋 姫子「...んあぁ!ぶちょーダメです...京太郎が...ん、もうすぐ...帰ってき...ひうっ!」ビクビク 哩「そうか、弟さんもこげんだらしなくよがっとる姉の姿見せられよったら、どげん反応しよるんやろな?」クチュクチュ 姫子「やめっ......んっ、やめて.....!」ビクビク 哩「口ではそう言いよってもココは症状たい!」 京太郎「......」 京太郎「なんもかんも政治が悪い」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 佳織「京くん、京くん」 京太郎「はいはい姉ちゃん」 佳織「今日は…何の日かわかるかなぁ?」 京太郎(今日は…姉ちゃんの誕生日だ。もちろん覚えてる) 京太郎(でもここはちょっと…) 京太郎「ん~?なにかあったっけ?特に予定はないはずだけど」 佳織「!!」アワアワ 佳織「京くん…ほんとに覚えてないの…?」ウルウル 京太郎「なんだよ姉ちゃん、なんか約束してたっけ?」 佳織「~~ッ!!」ションボリ 京太郎(ションボリしてる姉ちゃん可愛い) 京太郎(小刻みに震えてるところがなんとも…) 佳織「京くん……」ウルウル 京太郎(あーっもう!上目遣いは反則だって!) 京太郎「………嘘だよ、嘘。姉ちゃん今日誕生日だろ?」 佳織「!!」パァァァ 佳織「でも京くん……お姉ちゃんに嘘ついたんだね」 京太郎「ご…ごめん。つい可愛いくてさ」 佳織「お姉ちゃんをからかうんじゃありません!」ポカポカ 京太郎「いたた…ごめんって。はいこれプレゼント」 佳織「もう!京くんの意地悪!」 佳織「でも…ありがとう、京くん。大好きだよ」ナデナデ 京太郎「…………ん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 透華「あ、京太r――」 京太郎「ハギヨシさん、ここのレシピってどうやるんですか?」 ハギヨシ「ああ、ここはですね。少しスパイスを強めにして――」 透華「……」 透華「あ、京t」 京太郎「ハギヨシさん組手の稽古お願いできますか!」 ハギヨシ「かしこまりました。それでは武道場でお待ちしております」 京太郎「はい!」 透華「…………」 透華「なんなんですのあれは!ハギヨシとばかりべったりして!」 イライラ 衣(素直に寂しいと謂えばよかろうに……) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 貴子「ただいま。」 京太郎「おかえり、姉さん。ご飯出来てるよ」 貴子「いつも、悪いな。お前だって疲れてるだろうに」 京太郎「姉さんの方が大変じゃないか。これくらいは当然だよ」 貴子「…本当に池田はなんであんな状況でチーピンを…」 京太郎「ははは、姉さんは本当に池田さんのこと大切にしてるんだね」 貴子「べ、別に今の3年が引退したらあいつが中心になるからな。それだけだ」 京太郎「まぁ、そういうことにしておくよ」 貴子「そんなことよりお前はどうなんだ。彼女とかできたのか」 京太郎「姉さんの方が大切だし、姉さんと比べると皆同じように見えるんだよ」 京太郎「姉さんみたいな人が彼女ならいいんだけど」 貴子「な…」カァァ/// 京太郎「そうしたの、姉さん? 顔赤いけど」 貴子「な、なんでもない。ほらさっさと食べるぞ」 貴子「池田ァァッ! てめェ何度言ったらわかるんだ」 華菜「ごめんなさいだしコーチ。」 未春「華菜ちゃん大丈夫かな」 美穂子「大丈夫よ、華菜は強い子だし。」 美穂子「それより、コーチ何かいいことでもあったのかしら?随分嬉しそうだけど」 未春「そうですか?いつもと変わらないように見えますけど」 美穂子(ふふ、多分京太郎くん関連ね。あれは) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 胡桃「んーっ!んーっ!」ピョンピョン 京太郎「この段ボールか?」ヒョイ 胡桃「もうっ。なんで取るかなぁ?!」 京太郎「え?駄目だった?」 胡桃「あと“ちょっと”で取れたのに台なしだよまったく……」 京太郎「姉さんの“ちょっと”は俺の知ってる“ちょっと”とズレてるのは分かった」 京太郎「つーか感謝こそされても、なんで怒られてんだよ!」 胡桃「それは……はぁ。仕方ない。“姉の”私が折れてあげるよ」 京太郎「仕方なくねぇよ。自然の成り行きで常識だって」 胡桃「んーっ。んーっっ!!」ピョンピョン 京太郎「なにしてんの……?」 胡桃「空気読んでしゃがむっ!」ピシッ 京太郎「あ、はい」 胡桃「ふっふっふっ。優しいお姉さんからのご褒美だよ」ナデナデ 京太郎「…わざわざしゃがませてしなくても……」ボソッ 胡桃「何か言った?」ギロッ 京太郎「イエ、何モ言ッテマセンヨオ姉サマ」 胡桃「ならよろしい」ムッフー 京太郎(そもそも姉弟で身長差が顕著に表れ過ぎだろ母さん……) 京太郎(これじゃ、ませてる妹って言われても仕方n――) 胡桃「―フンッ!!」ゲシッ 京太郎「いてぇ!!?なんで踏むんだよ姉さん!」 胡桃「京が失礼なこと考えたからでしょ?」シレッ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「ただいま」 巴「お帰りなさい~」ヌギヌギ 京太郎「って義姉さん!!何で服脱いでんだよ!」 巴「さっき霞さんのお祓いをして汗をかいたので拭いてるんですよ」 京太郎「だ、だからって自分の部屋とか風呂場でしろよ!!居間ですんな!!」 巴「あら?もしかして京くんお義姉ちゃんの裸見て照れてるの?」 京太郎「な///べ、別にそうじゃなくてだな……その……つつしみとかそういうのだよ///」 巴「はいはい。そういうことにしておいてあげます」クスクス ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 女子「いきなり呼び出したりしてごめんなさい」 京太郎「それで用事って?」 女子「あ、あのこれ!」サッ 京太郎「これって……もしかしてラブレター?」 女子「はい!」 女子「お姉さんに渡してください!」 京太郎「(うん。分かってたよ。こんなオチだって)」 京太郎「純ねぇ。またラブレター預かってきた」 純「お、サンキュー。もてる女はツラいねぇ~」 京太郎「はぁ……毎回毎回純ねぇの代わりに呼び出される俺の身にもなってくれよ」 純「お、なんだ?大好きなお姉ちゃんが取られちゃうか心配なのかな?」ダキッ 京太郎「ちょっ!抱き付くなよ暑苦しい!」 京太郎「(ささやかながらも柔らかいおもちが当たってる……!!)」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 玄「あれは鹿児島の神代さん!こっちは千里山の清水谷さん!去年テレビで目をつけてた極上おもちが、今!私の目の前に!」 京太郎「クロ姉落ち着いて、声でかいから、めちゃ白い目で見られてるから」 玄「しかも岩手代表の小瀬川さんとか、姫松の愛宕さんの妹さんとか」 玄「初出場の人のなかにも特Aレベルのおもちさんがいっぱいいるし!凄いよ京くん、全国大会はまさにおもちの宝庫だよ!」 京太郎「わかった、わかったからちょっとこっち来て!」グイグイ 玄「ま、まって京くん!せめて写真だけでも!」 京太郎「まったくクロ姉は…。いつも言ってるだろ、素晴らしいおもちを見て感動する気持ちはわかる、それこそ俺は誰よりもわかる」 京太郎「でもだからってその感動を表に出しちゃだめなんだよ、俺達の趣味は秘してこそ」 京太郎「人目があるとこで全開おもちトークとかしたら変態さん扱いは免れんのです」 玄「申し訳のうござる、興奮を抑えきれずつい…」 京太郎「確実に顔覚えられただろうな、クロ姉みたいな美人さんがいきなりおっぱいおっぱい騒ぎ出すなんてインパクトありすぎるし」 玄「うう、あれだけのおもちさん達と仲良くなれるせっかくのチャンスなのに、次あった時警戒されちゃうかなぁ」 京太郎「まあそこは俺が一緒にいる時ならフォローするよ。その時はクロ姉もちゃんと自重するように」 京太郎「言っとくけど初対面の人に挨拶からワンツーのテンポで品質調査(乳揉み)!」 京太郎「とかやられたら今度はさすがにフォローしきれないからな」 玄「その節は大変ご迷惑を…」 京太郎「大体我慢が足りないんだよクロ姉は。俺なんかいつもめちゃ我慢してるってのに」 京太郎「男の俺と違って女の子のクロ姉は多少のことなら許されるんだからほどほどで満足しなきゃ」 京太郎「さっきのだってクロ姉がするぶんにはなにあの変人て思われるだけですむけど俺がやったら普通に通報されてるだろうし」 玄「失礼な話だよね、私達のおもちに対する気持ちにいやらしいものなんか全然ない」 玄「いわば芸術を見る気持ちでおもちに向き合ってるっていうのに」 玄「おもち丸出しのミロのヴィーナスの造形について品評するのは芸術鑑賞」 玄「なら私達のしてることも同じ扱いになっていいはずなのです!」フンス 京太郎「クロ姉は知らないかもしれないけど世の中には常識ってもんがあってだな…」 京太郎「あと内緒だけど俺の場合仮にも男なんでいやらしい気持ちが全くないとは言いづらいっす」 玄「でも京くんは女の子の嫌がることはしない紳士さんだし大丈夫大丈夫へーきへーき。それになんたって京くんは私一筋だもんね!」 京太郎「うっ…」 玄「おもちはおもちで別腹、京くんが女の子で一番好きなのは私だっておねーちゃんちゃんとわかってるから!」フフン 京太郎「べ、別にいつまでもそうとは限らないんだからな!」 京太郎「俺だってもう高一だし、そろそろクロ姉以外の好きな人ができてもおかしくない、はず」 玄「そんな無理して他の女の子好きになろうとしないでいいよー」 玄「私は今までもこれからもずーっと京くん一筋だし、ほーらくっついちゃうぞー!」 京太郎「ば、ばか、人に見られたらどうすんだって」 玄「とか言いつつ振り払おうとはしない京くんなのでしたー」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 衣「♪」テクテク 衣「?」 京太郎「Zzz……」 衣「……!」タタタッ 衣「!」タタッ 衣「♪」バサァ 京太郎「Zzz……」 衣「♪」トントン 衣(まったく仕方ない弟だな、衣がタオルケットを掛けなかったら風邪を引いてしまうぞ。) 衣「……Zzz。」 衣「Zzz……」 透華(あら……姉弟で仲良くお昼寝ですわね。) 透華(なんとも微笑ましい限りですわ。) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「姉さ~ん、飯できたぜ」 霞「あっ…あら京君」 京太郎「またネット掲示板やってるのかよ……」 霞「もうっなによ……いいじゃないちょっとくらい」 京太郎「別に普通にするのは構わないけど、俺と姉さんのSSを書くのは止めろって言っただろ」 霞「そうは言ってもね?これが好評なんだからしょうがないじゃない?私も書いてて楽しいもの」 京太郎「俺のどこがいいんだかねぇ……」 霞「ふんふむ……ちょっと来なさい京君」 京太郎「なんだよ?一体」 霞「京君は私の知ってる中の男性で一番魅力的なんだからね」 ギュッ 京太郎「ありがと、姉さん」 ボソッ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「姉さん、羊羹出来たけど食べる?」 尭深「うん。それじゃあ私お茶入れてくるね」 京太郎「ありがと。じゃあ用意して待ってるよ」 尭深「…おいしい。」 京太郎「良かった。作った甲斐があったぜ」 尭深「…でも、京君はいつもお菓子作ってくれるのに私は お茶入れるだけで申し訳ない。」 京太郎「何言ってんだよ、姉さん。俺は姉さんが入れてくれる お茶が好きだし、姉さんの喜ぶ顔が見たいからこうやって作ってるんだぜ」 尭深「ありがとう。私も京君が作ってくれるお菓子好き。」 京太郎「好きなのは、俺のお菓子だけ?」 尭深「そんなわけない。京君のことは全部好き」 京太郎「俺も姉さんのこと全部好きだよ」 尭深「……うん。ありがと京君」カァァ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 久「京太郎~?いないの~?」ガチャ 久「愛しのお姉様よ~?」ポフン 久「お茶くらい出しなさいよ~」ペラペラ 京太郎「…………おいヒサ姉」 久「あ、そこにいたの?全然気付かなかったわ」ポリポリ 京太郎「いきなり人の部屋に入っといてその態度は何だよ」 久「いやぁよく言うじゃない。『弟のものは姉のもの』って♪」 京太郎「そうだなよく聞くな」 久「でしょ?」 京太郎「―ヒサ姉の口から」 久「うそやだー。どこ情報?どこ情報よそれー」ペラペラ 京太郎「しまいにゃ放り出すぞ」 久「なになに?DV?」 京太郎「姉弟でDVもあるかって。喧嘩にしか見られねーよ」 久「それもそうよねー。あ、この前の巻ってどこ?」 京太郎「それなら確か……っとあった。ほらよ」 久「ありがと。立ったついでにジュース取ってきて」 京太郎「どこがついでだっつーの」 久「いいじゃない別にぃ。減るもんでもなし」 京太郎「減らなきゃいいって話じゃねぇよ!むしろ手間が増えてんの!」 久「大丈夫よ。私は増減してないもの!」キリッ 京太郎「………」 久「な、なによ……」 京太郎「べっつにぃ~?」 京太郎「昨日のリビングでダイエット特集に集中してたのは誰だったのかと思い出してただけですしぃ~?」 久「ダイエットは女子にとっちゃ話のネタになるんだから知識だけでも仕入れないとねぇ」 京太郎「へぇ……ふぅ~ん」 久「あ、全っ然信じてないでしょ!?」 京太郎「だってなぁ。ヒサ姉だしなぁ」 久「減らず口を叩くのはこの口?ならこうしてやるっ!」 京太郎「ばっ!やめろよ!ポテチ摘んだ手を近付けるな!」 久「大丈夫。漫画読む時に手は拭いてるから」 京太郎「そう言う問題じゃねぇ!良いから手洗ってこい!」 久「気が向いたら善処する方向に検討するわ」 京太郎「明らかに拒否ってるじゃん!」
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早朝 京太郎「よし…起きた」 朝ご飯を作る 京太郎「義姉さん達がいるから朝ご飯を作るか」 ーーーーー 京太郎「よしできた…時間も丁度いいし行くか」 ガチャ…バタン 健夜「行ったみたいだね」 良子「こっちも準備ができてますよ」 健夜「気に入らないけどあの人達を呼んで赤坂をわからせよう」 良子「はい」 トシ「みんな揃ったね。それじゃあ、東京に行くよ」 ーーーーー 新幹線の中 京太郎「誰かと話すか」 京太郎「嬉しそうだな、エイスリン」 エイスリン「ウン、タノシミ!」 京太郎「人が多いから迷わないようにしないとな」 エイスリン「英(こうするから大丈夫」 ギュ… 京太郎「そうだな、手を繋いでたら迷わないな」 エイスリン「ソウダヨ」 トシ「京太郎、ちょっと」 京太郎「はい、なんですか?」 トシ「あの二人が合宿に来るって本当なのかい?」 京太郎「…たぶん。今日も起きてたのに朝ご飯を食べに降りてきませんでしたから」 トシ「厄介な事になりそうだね」 京太郎「迷惑をかけます…」 トシ「私はかまわないよ…ただ、あんたの方が大変だろう」 京太郎「俺は別に…」 トシ「いや、大変さ。あの二人だけがコーチに来るとは限らない」 京太郎「えっ?」 トシ「他のプロも来るかもしれないって事よ」 京太郎「……帰ろうかな」 トシ「諦めなさい」 トシ「このホテルみたいだね…」 豊音「グランドホテル…懐かしいよー」 塞「と、豊音!」 豊音「えっ、あっ、昔TVで見たって意味だよ!皆で結婚式をあげたとかじゃないよ!」 胡桃「結婚式って…東京に来たからってはしゃいだら駄目なんだよ!」カメラ片手に 白望「ダルい…」 京太郎「俺もここに泊まるんですか?」 トシ「いや、あんたは隣のホテル」 京太郎「ふぅ…それなら良かった」 エイスリン「ザンネン…」 豊音「遊びにいくよ!」 塞「京太郎はみとかないと何をするかわからないからね…」 京太郎「俺はガキかなんかですか」苦笑い トシ「それじゃあ、各自部屋に荷物をおいてグランドホテルの菊の間に集合すること」 一同「はい!」 京太郎「よっと…流石グランドホテルの隣にあるだけあって豪華だ。一人部屋なのにベッドはダブルサイズだし。荷物も置いたし、菊の間にむかうか」 ーーーーーー 菊の間 シーン… 京太郎(く、空気が凍ってやがる。臨海も姫松もインターハイ常連校だったはずだから今回の合宿であまり手を晒したくないんだろうな) トントン 京太郎「うん?」 ??「君が京太郎君?」 京太郎「ええまあ、そうですけど貴女は?」 ??「私は姫松高校で監督の赤阪郁乃っていいますー」 京太郎「…それで赤阪さんがなんのようですか?」 郁乃「嫌やわ、そんなに警戒せんといてよ。ただあの二人の義弟を見て見たかっただけなんよ」 京太郎「…それで俺は貴方のお眼鏡にかかりましたか?」 郁乃「正直、ただの一般人とは思わなかったかな。あの二人や三尋木プロが固執する価値が無いように見えるわ」 京太郎「毒舌なんですね」 郁乃「正直者の間違いやろ?」 京太郎「良い捉え方をするとね。でももう少しまともな挑発をするといいですよ。そんな安い挑発にはのりませんから」 郁乃「…残念やわ」 京太郎「それは良かった」 郁乃「あの二人の義弟がこの程度やったなんて。あの二人も底がしれたかな?」 京太郎「っ!」ゴゴゴゴゴ! 郁乃「えっ?」 京太郎「…姫松高校でしたよね。期待してます。合宿なんだ…一度くらいそっちと対局することもあるでしょう。その時にそちら生徒全員に全力で当たりますからね」ゴゴゴゴゴ… 郁乃(あ、あかん…このままやったら皆が…) 京太郎「さぞかし俺よりも…」 バシ 豊音「駄目だよ、京太郎。人が怖がる事をしたら」 塞「私達は向こうに集まってるからさっさと行こうね」ズルズル 京太郎「お、俺は別に悪く…」 豊音、塞「京太郎」 京太郎「すいません」ズルズル 京太郎「……」 エイスリン「ナンデオコッテルノ?」小声 塞「姫松の監督と話してたからそれが原因でしょ」小声 胡桃「京太郎が怒ってる所を始めてみたよ…」 豊音「大丈夫だよー、ほっといたらなおるから」 白望「…詳しいんだね」 豊音「た、たまたまだよ!」 トシ「とりあえず開会式があるから並びなさい。京太郎は豊音の後ろに並ぶ」 一同「はい!」 ーーーーーー 郁乃「この度はこの合宿に…」 京太郎(…俺が悪いのか?確かに大人げなかったかもしれないが相手が先に挑発してきたんだぞ…ああ、イライラする) 郁乃「以上です。なにか質問があればどうぞ」 スッ 郁乃「辻垣内さんどうぞ」 智葉「臨海三年の辻垣内智葉です。私が聞きたいのは何故、岩手の無名校しかも男が合宿に参加してるのですか?」 京太郎(……俺は着たくてきたんじゃねえよ) 郁乃「無名校やと参加したらあかんのかな?」 智葉「ええ、今は都大会目前で無名校と合宿するよりも強豪と呼ばれる他校と合宿をした方が有意義です」 京太郎(正論だな。でもまあ…みたてが正しいならあの人は宮守の誰にも勝てないだが) 郁乃「なら打ってみるといいよ。私も伝手で売り込まれたからあの子らの実力をあまり知らへんし…問題ありますか、熊倉さん」 トシ「ないわよ。ただ一つ訂正するならうちの須賀を連れてくるように言ったのは赤阪。須賀はうちで一番強い打ち手で基本敵に人畜無害だから気軽に麻雀を打ってあげてね。泊まるホテルも一人、隣のホテルだから夜も襲われる心配はない」 郁乃「まあ、強いからきてもらったんやけど…とりあえず各校から選抜して宮守の選手の腕前をみてもらうでいいかな?」 智葉「…意義はなしです」 ガチャ… 健夜「失礼します」 ざわ…ざわ… 良子「赤阪さんの依頼でコーチを頼まれたプロ五人今到着しました」 はやり「ぎゅるびーん☆」 野依「よろしく」プンスカ 靖子「なんで私が…」ぶつぶつ 京太郎(帰ろうかな…まじで) 京太郎(…逃げよう)こそこそ… 理沙「京太郎!」 京太郎「は、はい!…あっ」 理沙「逃げない」 京太郎「うぅ……わかったよ」 健夜(相変わらず理沙には弱いな京君) 郁乃「えっ、あ、なんで…」 健夜「私達も困りましたよ。まさか、昨日の夜に来れないかと聞かれたんですから…頑張って教えますね(副音声、私の京君に興味本位で近づいてただで済むと思なよ、赤阪。あとで飲みに行くからその時に覚悟しろ)」 郁乃「き、急な申し出にきていただいて…」 京太郎(トイレだ、そう俺はトイレに逃げよう) そろり…そろり… ガシ… 理沙「駄目」 京太郎「…いや、トイレに行こうかなって」 理沙「嘘」 京太郎「なぜバレるし」 理沙「目」 京太郎「……あとで昼ご飯でもどうですか?」 バッ。 理沙「いってらっしゃい」プンスカ 京太郎(めちゃくちゃ喜んでるよ) 昼1 京太郎「……よし、脱走には成功した。豊音に一言言っておいたからたぶん問題ないはずだ。それにそろそろ昼ご飯の時間だし自由時間になるだろうし」 京太郎「野依さんとご飯を食べに行くか」 理沙「京太郎!」 京太郎「すいません、待ちましたか?」 理沙「大丈夫!」 京太郎「それなら良かった。何を食べに行きますか?」 理沙「お勧め!」 京太郎「お勧めがあるならついて行こうかな」 理沙「こっち!」 ギュ… 京太郎「はいはい」 ーーーーーー はやり「逃げられたかな☆」 理沙「ここ!」 京太郎「結構近い所にあるんですね」 理沙「はやく!」 京太郎「あっ、待ってくださいよ!」 ーーーー 京太郎「それで何を頼むんですか?」 理沙「いつもの!」 京太郎「明太子パスタですね」 理沙「そう!」プンスカ 京太郎「なら俺はカルボナーラにでもしとこうかな」 理沙「呼ぶ!」 ポチ… 店員「ご注文はお決まりでしょうか?」 京太郎「明太子パスタとカルボナーラのサラダセットを。飲み物は烏龍茶で」 店員「かしこまりました」 サッ… 理沙「ありがとう!」 京太郎「どういたしまして。かれこれ何年知り合いしてると思ってるんですか」 理沙「8年!」 京太郎「もうそんなになりますか」 理沙「成長した!」 京太郎「俺がですか?まだまだガキですよ」 理沙「大人!」 京太郎「理沙ね…ゲフン…そう言われると嬉しいですね」 理沙「お姉ちゃん!」 京太郎「いや流石に昔みたいに言うのは」 理沙「お姉ちゃん!」プンスカウルウル 京太郎「…うぅ…駄目なモノはダメです!」 理沙「強情」 京太郎「美味しいですね」 理沙「うん!」プンスカ 京太郎「そう言えばなんで今日はきたんですか?」 理沙「呼ばれた!」 京太郎「健夜義姉さんにですか?」 理沙「そう!」 京太郎「はやりさんもですか?」 理沙「たぶん!」 京太郎「…なんて言われて?」 理沙「お願い!」 京太郎「そこまでしたのか…でも教えれるんですか?」 理沙「大丈夫!」 京太郎(大丈夫じゃないような気がする) 理沙「一口!」 京太郎「ああ、別にいいですよ。あーん」 パク…もぐもぐ 理沙「お返し」プンスカ パク…もぐもぐ 京太郎「美味しいです」 理沙「良かった」プンスカ 京太郎「そろそろ戻りましょうか」 理沙「うん!」 ーーーーーー 理沙「京太郎!」 京太郎「どうしたんですか?」 理沙「幸せ?」 京太郎「……どうなんでしょうね」 理沙「居る!」プンスカ 京太郎「変わらないですね」 理沙「お姉ちゃん!」 京太郎「…本当に貴女には勝てそうにないですよ」 理沙「強い!」 昼2. 京太郎「…どうしようか」 京太郎「豊音達の方は人が多いし結果がわかってるからいいか…それより他校の生徒だな」 ーーーーーーー 京太郎「どこを見ようかな…」 洋榎「立直!」 京太郎「…あそこで良いかな」 漫「あっ…ロン.18000!」 洋榎「な、なんやて!また漫に一位取られてもうた」グダァ…チラ 京太郎「…?」目が合う 洋榎「……」カァァ 京太郎「どうかしました?」 洋榎「な、なんでもない!てか自分、そんな所でなにしてるん?仲間の応援に行かんでええの。」 京太郎「いやまあ、シロ達は負けませんから」 絹恵「信頼してるんですね」 京太郎「ええ、同じ部活の仲間ですから」 明華「貴方はそこでのトップなんですよね?」 京太郎「あれはトシさんの勘違いですよ。皆、成長してて俺なんてまだまだですよ」 洋榎「成長する前は勝ってたって言い方やな」 漫「煽ったら駄目ですよ!」 京太郎「大丈夫ですよ。今日はもうそれ以上の煽りを受けたので」ワハハ 洋榎「一局打たへんか?」 京太郎「構いませんが…そっちはいいんですか?」 明華「ちょうど今終わった所ですから大丈夫ですよ」 京太郎「でも人数が…」 絹恵「うちが抜けます!お姉ちゃんが言い始めた事やから、これで大丈夫ですよね」 京太郎「はぁ…仕方ないか。ああ、そう言えば大事な事をいってませんでした」 洋榎「なんや?」 京太郎「最初に姫松の監督に煽られたんで姫松の生徒には全力で挑みますから」ゴゴゴゴゴ… 一同「なっ!」 明華「わ、私が親ですわね」 京太郎(さて実はお昼ご飯を食べた時点で忘れてたけど、赤阪さんと目があったからな…全力で行くぞ)ゴゴゴゴゴ… 洋榎(完全に化物やないか!) 漫(な、なんなん、この人!) 京太郎(槍を出したつもりが弓が出た…それになんかこう久しぶりだからか俺の中に力が溢れてる……慢心するな…慢心するな…) 明華(なんなのですか、あれは…祖国のプレイヤーにもあんなのは居なかった!) 漫(巨大な樹に金と黒の弓…あんなんがおるなんて末原先輩言うてなかったで!!) 洋榎(……あいつが化物なのは解る。ならウチの中にあるこの感情はなんや。一つは認めたくけどまだ解る…もう一つはなんでこんなにドキドキするんや!!) コトん…バシュ… 洋榎「なっ!!」ビクン… 京太郎「ロン、清老頭…32000」 洋榎(つ、強すぎやろ…)カァァ 京太郎「ありがとうございました」 洋榎「……」 明華「あ、ありがとうございました」 漫「ありがとうございました…」 京太郎(東一局で役満……流石にやりすぎたかな?) ガシ… 京太郎「えっ?」 良子「カモン、京太郎。少し話があります」真顔 京太郎(ああ…真面目に怒ってる時の顔だ) 京太郎「…わかった」 スッ…スタスタ… 洋榎「なあ、絹…」 絹恵「どうしたん、お姉ちゃん」 洋榎「うち、惚れてもうたかもせえへん…」カァァ 絹恵「えっ?」 洋榎「運命ってあるんやな…」カァァ 絹恵「えええぇぇぇえ!!!」 良子「正直に答えてください」 京太郎「は、はい」 良子「岩手で女を抱きましたか?」 京太郎「えっ?」 良子「大事な事です。答えてください」 京太郎「いや、待て、あんな新顔な顔でそんな事を聞くんだ」 良子「はやく!」 京太郎「彼女居ない歴=年齢の俺にそんな事を聞かないで欲しいんだが…」 良子「抱いてないんですね」 京太郎「だ、抱いてません」 良子「それなら女の子を家に泊めた事は?」 京太郎「部活の子を何回か…や、やましい事はしてないぞ!」 良子「…まあ、嘘は言ってないからいいでしょう」 京太郎「な、なんでそんな事を聞いたんだ?」 良子「いえ、私の勘違いでした」 京太郎「はぁ…」 良子(言えるわけないじゃないですか。私達の事をお姉さんと呼ばれたからなんて言えません) 良子「今夜辺りに話を聞くのはいいかもしれませんね」小声 白望「ダルい…」 京太郎「どうしたんだ、シロ?」 白望「…麻雀を打ちっぱなしで疲れた」 京太郎「そんなに打ったのか?」 白望「うん…四連戦はしんどい」 京太郎「まじか…どれだけ勝ったんだ?」 白望「全部…」 京太郎「流石だな」 白望「うん…ありがとう」 京太郎「他の皆は?」 白望「同じ…豊音が一番勝ってた」 京太郎「予想通りか…」 白望「京太郎はどうだった?」 京太郎「俺は一回だけやって諸事情で外に居たんだ」 白望「そうなんだ…」 ぎゅう…抱きつき、おんぶさせる 京太郎「急にだな…」 白望「…敵は多いから」 京太郎「なんだそれ」 白望「京太郎には関係ない…」 夕方 京太郎「…精神的に疲れた。カピーカムバック…俺の癒しはお前だけだ」 京太郎「旅に出よう…これ以上ここにいたら間違いなく何かに巻き込まれる」 京太郎「よし誰にもあわなかった」 京太郎「………虚しいから帰ろう」 ーーーーーーー 夜 京太郎「サイゼリヤはどこにでもあって便利だな」 京太郎「…皆打ってるな」 恭子「凡人ですから」 京太郎「うん?」 はやり「自分の事を凡人って呼べるのは凡人じゃないんだよ☆」 京太郎「うお…はやりさんがいる」 靖子「そうだな、お前はもっと柔軟な対応力をつけるべきだ」 恭子「柔軟力?」 はやり「オカルトの対策をより早く正確にすればいいってコトだよ☆」 恭子「は、はぁ…」 京太郎「あの二人が真面目だと少し違和感がある」 明華「そうなんですか?」 京太郎「ええまあ…っ?あ、さっきぶりです」 明華「ええ。先ほどみたいに怖くはないんですね」 京太郎「…怖かったですか?」 明華「…正直、鬼に見えました」 京太郎「まじか…気をつけます」 明華「いえ、悪いのはこちらです。同年代に貴方みたいな人がいると知れてよかった」 京太郎「そう言ってもらえると嬉しいですね」 明華「話は変わりますがネット麻雀はなさりますか?」 京太郎「嗜む程度には…」 明華「…貴方は京ってプレイヤーじゃないですか?」 京太郎「あれ俺、話しましたっけ?」 明華「いえ、話してませんよ。そうですか…貴方がですか。少し用事ができたので私はこれで。さようなら京太郎」 京太郎「あっ、はい、さようなら…つかみどころのない人だったな」 夜2 京太郎「一日目が終わった…まあ、慣らしみたいなものだから本番は明日からか」 咲にメール 京太郎「咲にメールしよう。部長達がどうしてるか知りたいしな」 From 宮永咲 皆元気だよ。京ちゃんはどうなの? 京太郎「俺も元気だぞ。合宿中…」 From 宮永咲 合宿頑張ってね!私達も今週県大会だから頑張ってくるよ 京太郎「おう、頑張れ。見に行くからな…と」 From 宮永咲 えっ、本当?それならもっと頑張るよ。それじゃあ、おやすみ京ちゃん。 京太郎「おやすみ…と」 良子「なんできてもらったからわかりますか?」 豊音「わ、わからないよー」 塞「……」 良子「単刀直入に聞きます…貴方達は京太郎と結ばれた記憶がありますね?」 豊音「えっ…なんでそれを」 塞「っ…!戒能プロもあるんですか?」 良子「やはりそうですか…お互い、腹を割って話しませんか?」 豊音「えっと…その…」 塞「…メリットは?」 良子「情報の共有と最悪の未来の回避」 豊音「…最悪の未来?」 塞「……京太郎と結ばれない未来の回避か」 豊音「そ、そんなの嫌だよ!」 良子「それが嫌なら私達と手を組みませんか?」 塞「私達?」 良子「義姉の小鍛冶健夜も記憶の保持者です」 豊音「…もし手を結んだら私達は京太郎と結ばれるのかな?」 塞「豊音!」 豊音「…私は京太郎と居たいよ」 良子「確定はしません。ですが協力は惜しみません」 塞「…話を聞かしてください」 豊音「……」頷き 良子「まず私達がどうやって結ばれたのかを…」 朝 京太郎「よし目が覚めた」 京太郎「少し早いけど朝ごはんでも食べに行くか」 理沙「京太郎!」 京太郎「あれ、なんでいるんですか?」 理沙「泊まってる!」 京太郎「そうなんだ…なら今から朝ごはんですか?」 理沙「そう!」 京太郎「なら一緒にどうです?」 理沙「行く!」 ーーーーーーーー 京太郎「他のプロも此方に泊まってるんですか?」 理沙「向こう」 京太郎「そうですか…良かったた」 理沙「二日酔い」 京太郎「…まさか昨日、飲みにいったんですか」 理沙「うん」 京太郎「…義姉さん達も」 理沙「ベロンベロン」 京太郎「…頭が痛くなってきた」 朝2 京太郎「……はぁ」 京太郎「皆の所に行こう」 ーーーーー エイスリン「オハヨウー!」 白望「おはよう…」 胡桃「おはよう!」 京太郎「あれ、塞と豊音は?」 胡桃「用事があるってさっき戒能プロの所に行ったよ」 京太郎「義姉さんの所か…嫌な予感がする」 エイスリン「ダイジョウブ、ダイジョウブ」 京太郎「最近、それを言うのが好きだなエイスリン」 エイスリン「キノセイダヨ」ニコニコ 白望「京太郎ー」 京太郎「なんだ?」 白望「…お腹空いた」 京太郎「ご飯まだなのか?」 白望「うん」 京太郎「でも俺はこっちのバイキング券を持ってないし」 白望「ある…」 ゴソゴソ… 京太郎「…なんで持ってるんだ?」 白望「渡すの忘れてた」 京太郎「はぁ…まあ、ありがとう」 白望「どういたしまして」 京太郎「胡桃やエイスリンは食べたのか?」 胡桃「うん、さっきエイちゃんと食べたよ」 エイスリン「タベタヨー」 白望「私だけ食べてない」 京太郎「いや、面倒とか言って行かなかっただけだろ」 白望「……」 京太郎「図星か。まあ、シロとご飯食べてくるよ」 エイスリン「イッテラッシャイ」 ギュウ… 白望「怠くない…」 胡桃「明日からシロに朝ごはんは合わせよう」 京太郎「それじゃあ、行きますか」 白望「うん」 京太郎「適当に見繕ってくるぞ」 白望「任せた…飲み物は珈琲がいい」 京太郎「珈琲とは大人だな」 白望「砂糖三つとミルクも…」 京太郎「台無しだよ」 京太郎「野菜と卵と…スープも居るよな」 智葉「あれは…」 京太郎「珈琲って時点でパンなんだよな…朝から菓子パンはあまり良くないから、トーストだな」 智葉「……」 京太郎「まあ…念のためにお粥と鰹だし…鮭だな」 スタスタ… 白望「京太郎…襲い」 京太郎「いやまて、結構早く見積もってきたぞ」 トントン… 智葉「相席構わないか?」 京太郎「構いませんよ」 白望「別に…」 智葉「助かる」 白望「京太郎、アーン」 京太郎「はいはい、とりあえず野菜からな」 パク……もぐもぐ 白望「…美味しい」 智葉「お前達は付き合ってるのか?」 京太郎「いや、付き合ってないですよ」 白望「それ以上の関係…」 京太郎「いや、それも違うから」 智葉「なら、何故食べさしてる?」 京太郎「…なんでだっけ?」 白望「京太郎だからしかたない…」 智葉「…いや、おかしいだろ」 京太郎「まあ、シロだから仕方ない」 白望「仕方ない」 智葉「はぁ…ダヴァンと同じ種類の人間か」 智葉「それで私はお前達に聞きたい事がある」 白望「私達に?」 京太郎「なんですか?」 智葉「まず小瀬川、何故お前達はそれだけの実力がありながら全国に来なかった?」 白望「……だるかった」 智葉「なっ!」 白望「嘘……人が居なかっただけ」 智葉「どういう事だ?」 京太郎「半年前まで宮守の麻雀部は三人しか居なかったんですよ」 智葉「…そういう事か。すまない失礼な事を聞いたな」 白望「別にいい」 パク…もぐもぐ 京太郎「次は俺ですか?」 智葉「そうだ…明華から聞いたがお前が京でいいのか?」 京太郎「そうですが…それがどうかしたんですか?」 智葉「いや、用があるのは私じゃない。だが昼頃の練習の時に楽しみにしてるといい…お前に会いたいやつがいる」 京太郎「はぁ…」 智葉「その時は小瀬川にも頼むかもしれないがな」 白望「何を?」 智葉「一つしかないだろ…対局だ」 昼1 京太郎「全国三位と対局か…楽しみだな」 京太郎「他校の対局を見てみようかな」 由子「それロンよー」 ネリー「うぅ…流石姫松」 絹恵「ウチも負けてられへん!」 明華「忘れ去られてる…」 京太郎「臨海2.姫松2か…見応えがありそうだな」 ソッ… 絹恵「うん…あっ!」 京太郎「あ、あのどうかしました?」 絹恵「な、なんでもないです!」 絹恵(お姉ちゃんが惚れた相手なんて言えるわけないやろ!!) 明華「あっ、京さん」 京太郎「雀さん、ネトマのネームで呼ばないでくださいよ」 絹恵「えっ…須賀君って京って名前でネトマしてるん?」 京太郎「ええまあ…安易な名前でしょ」 絹恵(確かお姉ちゃんの言ってたネトマのプレイヤーも京……ああどないすればいいんや!) ネリー「これが噂の京って人ですか?」 明華「そうですよ」 ネリー「ふーん…金の匂いがしますね」 京太郎(初美さんや衣と同じ匂いがする。しかも金が好きだと…) 明華「お金の事はわかりませんが、麻雀の腕は確かですよ」 ネリー「なら一局打ちますか?」 京太郎「ああ、いえ。すいませんがこの後先約があるので集中しときたいんです」 ネリー「残念です…」 昼2 智葉「須賀、約束通り打ってくれるな?」 京太郎「ええ、俺でよければ」 慧宇「お前が京とは本当なのか?」 京太郎「本当ですよ」 慧宇「…中(なら私が誰かわかるか?」 京太郎「……ハオさん?」 慧宇「…そうか本当みたいだな。須賀京太郎、私はお前に全力で挑む!」 白望「…なんかだるいな」 白望「私が親…」 京太郎(全力全開で挑む!!)ゴゴゴゴゴ… 智葉(宮永照を超えている…) 慧宇(これが現実の京!) 慧宇(聴牌……) 白望(あがられそう…京太郎がいるから本気で行く) 境界の選択発動! 智葉(またこの捻じ曲げられる感じ…斬れない) 京太郎(…シロに連荘されたくないんだがな…仕方ない使うか) 開闢の大樹発動! 慧宇(複数の何かに邪魔されただと) 京太郎(また弓…でもこれでも十分か) 智葉(弓…白糸台にも似た能力者が居たな) コトン…ばしゅ 智葉「なっ!」胸元に漆黒の矢が刺さっており 京太郎「ロン、8800です」 白望(京太郎の能力に干渉はしたくないな…) 京太郎(なんかやばい弓矢ができた……全力で撃ち抜くか) 智葉(あ、あれは…やばい!) 白望(………全力で回避) 慧宇(それが全力なのか…) コトン…ドシュ…ドシュ 慧宇「なっ…!!」 京太郎「ロン…四暗刻単騎、清老頭…Wは無しだから32000だ」 京太郎「ありがとうございました」 智葉「ありがとうございました」 白望「ありがとうございました」 慧宇「ありがとうございました」カァァ 智葉「須賀すまなかった」 京太郎「急にどうしたんですか?」 智葉「合宿初日の発言を撤回しよう。お前にはここにいる資格が充分にある」 京太郎「ああ、その事ですか。俺も逆の立場ならああ言いましたから仕方がないですよ」 智葉「そう言ってくれると助かる…だがケジメは必要だ」 京太郎「…なら、俺は辻垣内さんの事を智葉さんって呼びますね」 智葉「はっ?」かあ 京太郎「いやぁ、全国三位を名前呼び。しかも美人ですからね。俺は充分特してるな」 智葉「ば、馬鹿かお前は!」 京太郎「男は馬鹿ですよ」ワハハ ガシ… 京太郎「えっ?」 白望「お昼ご飯食べに行こう」若干機嫌が悪い ズルズル… 京太郎「あれいつもと立場が逆転してるような…」 白望「京太郎が悪い」 ーーーーー 智葉「全く…あいつはデリカシーがないのか、なあハオ…」カァァ 慧宇「須賀京太郎…京……ご主人様…」 智葉「ハオ?」 慧宇「…っ。どうかしたんですか?」 智葉「いやお前がどうかしたか?」 慧宇「私は普通ですよ?」 智葉「…それならいい」 智葉(明らかにおかしかった…気をつけておくか) 慧宇「……」カァァ 京太郎「シロ、どこに食べに行くんだ?」 白望「……」 白望「外で食べる」 京太郎「知ってる店があるのか?」 白望「…ない」 京太郎「なら適当にぶらつくか」 京太郎「食べたい物とかあるのか?」 ぎゅう… 白望「ない…」 明華「あら、京さん」 京太郎「雀さんじゃないですか、どうかしたんですか?」 明華「いえお昼ご飯でも食べようと思って」 京太郎「それじゃあ俺達と…」 明華「それも良いんですが、久しぶりに母と会う約束ができたので私はこれで」 京太郎「それは残念ですね。また機会があったらお願いします」 明華「その時はぜひ。それでは」 ぎゅうぅ… 京太郎「し、シロ?」 白望「……」 京太郎「わ、わかった、昼飯奢るから機嫌を治してくれ」 白望「嫌だ」 京太郎「ならどうしたら機嫌がよくなる?」 白望「…このまま散歩」 京太郎「うちの姫様はわがままだぜ、まったく」 白望「……だるくない」 ーーーー 明華「おんぶされてるのに気持ちは子犬みたいな方でしたわね。京さんさモテモテですわね」 夕方 京太郎「シロの機嫌は治ったみたいだな」 絹江「それロンです」 ネリー「満貫くらいくれてやるです」 ダヴァン「顔が引きつって…」 ネリー「うるさい!」 恭子(めげるわ…) 京太郎(なんか荒れてるな) ネリー「…金の匂い、なんだ須賀さんか」 京太郎「なんだって酷いですね」 ネリー「私は素直なだけですよ」 京太郎「開き直っただと…」 ダヴァン「貴方が京デスカ?」 京太郎「ええ、そうですよ…臨海のメンバー全員にそれを聞かれたんですが俺は何かやらかしましたか?」 ダヴァン「イヤ、ハオが貴方に…」 バシ ネリー「情報はお金です」ニコニコ 京太郎「ちゃっかりしてますね…なら俺が麻雀で勝ったら…」 ネリー「それはなしです」 京太郎「…なぜ?」 ネリー「さっきの試合を見てましたから」 京太郎「…ならどうすればいいんですか?」 ネリー「それを考えるのが交渉の基本です」ニコニコ 京太郎「諦めろって事ですか…」 ネリー「さあ」 京太郎「……意外に腹黒いですね」 ネリー「褒め言葉です」ニコニコ 恭子(何言っとるんや…この人達は) 京太郎「ああ、それと末原さんでしたよね」 恭子「は、はい」 京太郎「俺は一回貴方とも打ってみたいと思ってます。プロ二人が鍛えようとした程の逸材が凡人とは思えませんので」 恭子「嫌味ですか?ウチはただの凡人です」 京太郎「…その凡人が姫松の大将なら姫松全員が凡人になりますよ?」 恭子「っ…!」 京太郎「俺も最近思ったんですが自制はいきすぎると慢心に見えるみたいですよ」 恭子「……覚えておきます」 恭子(なんなんや、この男は。あの宮守の頂点に立つ男がうちの気持ちなんて解るわけないやろ!!) 洋榎「ち、ちょっと時間あるか?」カァァ 京太郎「えっ、あの俺ですか?」 洋榎「そ、そうや」 京太郎「ええ、大丈夫ですけど…どうかしたんですか?」 洋榎「いや、良かったら晩ご飯でも食べへんかなって…」もじもじ 京太郎(…なんだ、この人物凄く可愛いんだが) 洋榎「駄目やろか?」 京太郎「いやまあ俺でよければ…愛宕さんの誘いですし」 洋榎「洋榎や」 京太郎「えっ?」 洋榎「うちを四回も負かしたんや、洋榎って呼んでかまへん」 京太郎「四回?」 洋榎「うちはひろえや。あんたが京なんやろ?」 京太郎「えっ、ひろえさん?」 洋榎「そうやで」 京太郎「おお…全国前に会ってしまいましたね」ワハハ 洋榎「お、覚えてたんか」 京太郎「ええ、約束ですから」 洋榎「…律儀なんやな」 恭子「主将、なにしとるんですか?」 洋榎「き、恭子!なんでおるんや。絹達と晩ご飯を食べに行ったんと違うんか?」 恭子「いや、今日のデータを纏めようと思って…須賀君となにしてたんですか?」 洋榎「べ、別になんも…」 京太郎「洋榎さんにご飯に誘われたんですよ」 洋榎「き、京太郎!」 恭子「ほー…あの主将が男とご飯ですか」 洋榎「わ、悪いか!」 恭子「いえ、悪くはないですよ…ですが、節度は守ってくださいね」 洋榎「な、何を言ってるんや!!」カァァ 京太郎「末原さん、あんまり虐めたら駄目ですよ」 恭子「……宮守の大魔神、主将を泣かしたら承知せえへんで」 京太郎「だ、大魔神ですか…」 恭子「それじゃあ、うちはこれで」 洋榎「後で覚えときや」カァァ 恭子「それはそのままお返しします…何があったらたっぷり聞かしてもらいますから」 スタスタ… 洋榎「な、なんも話す事なんてない!!」カァァ 京太郎「…仲がいいんですね」 洋榎「ただの腐れ縁や」 京太郎「そういえば何処に行きますか?」 洋榎「……」 洋榎(ホテルの中やとまた誰かに会うかもしれへん…外に行くか) 洋榎「そ、外で食べへんか?」 京太郎「なら少しぶらぶらしながら探しますか」 洋榎「せやな」ニコニコ ーーーーーーーーー 京太郎「そういえばなんで俺を誘ったんですか?」 洋榎「えっ?」 京太郎「いや、さっき学校の皆でご飯に行く予定があったんじゃ…」 洋榎「そ、それはやな…あ、あれや、昨日皆で行ったから今日は他校の人間とやな」わたふた 京太郎(…好意を寄せられてるのは解る。でもなんで俺なんだろう?) 洋榎「め、迷惑やったか?」 京太郎「いえ、俺も洋榎さんみたいな人とご飯を食べれて嬉しいですよ」 洋榎「なっ!…あ、ありがとう」カァァ… 京太郎(よ、予想と反応が違うだと…) ぎゅう…手を握られて 洋榎「ほな、行こか」カァァ 京太郎「は、はい!」カァァ 京太郎(調子がくるう) 京太郎「……」 京太郎(これじゃあまるでデートじゃないのかいやデートか……デートなのか!!財布には何かがあったように宮守のみんなが帰れるようの代金と咲達のお土産用、長野のホテル代とかコミで12はある。見栄を張るべきなのか?久の時はフレンチに行ったし) 洋榎(やっぱり迷惑やったんやろうか…麻雀だけに打ち込んできたからどうしたらいいかわからんし……うぅ、帰ったら母さんに素直に相談しよ) 京太郎「よし、お寿司でも行きましょうか」 洋榎「えっ、でもウチそんなにお金持ってないけど…」オロオロ 京太郎「男は女の前では見栄を張りたがるんですよ」 京太郎(とは言ってもここら辺に高い寿司屋はなかったはずた) 洋榎「そうなんか…」カァァ 洋榎(女…ウチをそんな眼でみてくれてたんか)乙女フィルター 京太郎「なら行きますか」 洋榎「うん…」 洋榎「ごちそうさまでした」 京太郎「それは良かった」 洋榎「でも本当によかったん?」 京太郎「何がですが?」 洋榎「いやあの…お金とか…けっこうかかってたみたいやけど」 京太郎「ああ、全然大丈夫ですよ」 京太郎(諭吉一枚が飛んだくらいで済んで良かった…まさか時価の店にはいるとは思わなかったからな) 洋榎「それやったらいいんやけど…」 京太郎「本当に気にしなくて大丈夫ですから」ワハハ 京太郎(変な気遣いをさしてしまったかな?) 洋榎(諭吉が二枚とんどるのをみてそれを言われても…なんかお返ししたいけど…何をすれば…) 京太郎「それよりもまた良かったら誘ってくださいね」 洋榎「えっ?」 京太郎「いや、ご飯ですよ。次は定食屋とかで」 洋榎「ぷ…せやな。次は定食屋にでもいこか」 京太郎「はい、是非」 ーーーー 洋榎「そういえば京太郎はか、彼女とかおるんか?」 京太郎「彼女ですか?…残念ながら彼女いない歴=年齢ですよ」 洋榎「そ、そうなんか…なら良かった」小声 京太郎「洋榎さんはどうなんですか?モテたりするでしょ?可愛いですし、話してて楽しい人だから」 洋榎「う、うちは…」 洋榎「う、ウチも京太郎と同じやで…」 ぎゅうぅ… 京太郎「えっ?」 洋榎「だ、だから彼氏とかおった事ないし…それに今まで麻雀ばっかりしてきたから…」カァァ 京太郎「そ、そうなんですか」 京太郎(や、やばい…ただでさえ可愛いのにギャップで三倍は可愛く見える!) 洋榎「し、失望した?」 京太郎「なんでですか?」 洋榎「イヤだって…17にもなって彼氏おらんとか普通ちゃうやろ」 京太郎「い、いや、そんな事はないです!寧ろドキッとした…あっ…あのそのこれは」 洋榎「なんやねんそれ…やっぱり京太郎は面白いな」真っ赤な顔で笑顔 京太郎「うぅ…すいません」 洋榎「謝る所違うし…まあ、いいか。またご飯食べに行こう。次は折半な」 京太郎「は、はい!」 ーーーーー ホテル前 スタスタ… 洋榎「後な京太郎」 京太郎「はい?」 洋榎「ウチはあんたの事が好きやで」カァァ 京太郎「えっ?」 洋榎「そ、それじゃあ!」 バッ… 京太郎「ま、まじか…」カァァ 夜1. 京太郎「…あれは告白なのか?多分、告白だよな……ああ、モテ期がきてるのに素直に喜べないなんでだーーー!」 明華「また会いましたね」 京太郎「雀さん、こんばんわ」 明華「ええ、こんばんわ…どうかしたんですか?」 京太郎「顔に出てましたか?」 明華「はっきりと。嬉しいのに喜べないって顔をしてますよ」 京太郎「最近、幸せ過ぎてなれないんですよ」 明華「…幸せではいけないんですか?」 京太郎「…幸せすぎるからこそ怖いんですよ。あれじゃないですか、一寸先は闇って言うでしょ」 明華「それが貴方の強さの秘密ですか?」 京太郎「えっ?」 明華「あの弓も後ろに視えたあの樹も唯の人間が持つ物じゃありません。特に前者には……」 京太郎「それ以上は言わなくていいです。いえ、言わないでいてくれますか?」 明華「人の事に踏み込むつもりはありません。ただ…私には貴方の在り方が酷く歪に見えます」 京太郎「手厳しいですね」 明華「貴方が甘いだけです」 夜2 京太郎「歪に見えるか…」 京太郎「困ったらアイテムを使え…カピーの教えだな」 京太郎「雑用の神様か……よし読むか」 京太郎「やっぱり飛行機の免許が取れてからが一流なのか……俺も精進しなければ」 エイスリン「♪?」 テクテク… 健夜「…なんで貴方がその歌を知ってるのかな」 エイスリン「えっ?」 健夜「……どこでその歌を聞いたの?」 エイスリン「キョウタロウノオネエサン…」 健夜「京君の知り合い?でも京君はあの事を覚えてないはず…貴方はどうやって知ったのかな?」 エイスリン「わ、ワタシハ…」 健夜「それとも貴女も京君と結ばれた記憶があるの?」 エイスリン「キオク?」 健夜「…知らないならべつにいいかな。それでなんで知ってるのかな?」 エイスリン「…ヒミツデス」 健夜「っ!…なら私と取引しませんか?」 エイスリン「トリヒキ?」 健夜「貴方が知らない京君の情報を私が教える…もちろん趣味とかじゃない、さっき言った記憶について。その代わりに私に貴方が何故その歌を知ってるかを教えてもらっていいかな?」 エイスリン「…英(私の言葉を信じられるんですか?」 健夜「英(貴方が知ってるその歌は私と京君の最後の秘密。京君に思い出して最後の事。だから貴方にそれを京君の前で歌って欲しくないんだよ)」 エイスリン「英(三つの約束ですか?」 健夜「っ…英(そこまで知ってるの…私と取引してくれますか?」 エイスリン「英(わかりました…私が知ってる事を話します」 雅枝「もしもし、どないしたん?合宿の途中じゃないの?」 洋榎「あ、あのな、オカン…相談があるねん」 雅枝「なんや珍しい、どないしたん?」 洋榎「好きな人ができてん」 雅枝「そうかそうかついに洋榎にも好きな人が…はっ?」 洋榎「だから好きな人が…」 雅枝「…どんな奴を好きになったんや?」 洋榎「麻雀が強くて、優しくてかっこ良くて…」 雅枝(あかん、これは間違いなく乙女フィルターがかかっとる…) 洋榎「それでなとりあえず告白してん…」 雅枝「えっ?」 洋榎「さっきまでな一緒におってご飯食べに行ってたんやけど…その別れ際にな好きって言ってもうてん」 雅枝「ちょい待ち…合宿中でご飯って事は他校の生徒なんか?」 洋榎「う、うん…須賀京太郎って言って、よくウチがネト麻で打つ京ってプレイヤーなんやけど…」 雅枝「勘違いとかじゃないんか?あんまり男と関わってこなかったとかじゃ…」 洋榎「違う!ウチは本気や!」 雅枝「そうか…それで私に何が聞きたいんや?」 洋榎「ライバルが多いから…オカンにアドバイスを聞こかなって…」 雅枝「洋榎、目をつぶり」 洋榎「…つぶった」 雅枝「それでその須賀の事を私が良いって言うまで考え」 洋榎「わ、わかった…」 数分後 雅枝「もういい…どこが一番熱い?」 洋榎「えっ?」 雅枝「だから身体のどのあたりが一番熱いか聞いてるんや」 洋榎「……頭」 雅枝「嘘やな。お腹の少し下のあたり違う?」 洋榎「な、なんでわかったん!」 雅枝(……こないな所まで遺伝するんか) 雅枝「本気って事は良くわかった…どうしてもその須賀と居たいんやな」 洋榎「う、うん…ウチは須賀と居たい」 雅枝「なら今からオカンが秘策を授けたる。ウチはこれで旦那を落とした」 洋榎「な、なんなん?」 雅枝「簡単なコトや…用意するのは……」 塞(…なんで健夜さんや良子さん、豊音は二つ記憶があるのに私は記憶が一つしかないんだろ。思い出せないだけなのか、それとも一つの世界でしか愛されなかったのか…豊音だけずるいよ、1人だけで25人も子供を作って…幸せそうで。私も京太郎に私だけを愛して欲しいな) コトン…小瓶がおかれる。 塞(他の人の記憶は京太郎に抱かれた後から始まってる…つまり京太郎に抱かれたら私は私だけを愛してるもらえるのかな?) パシ…バタ…コロコロ… 塞(重い女だな…京太郎は皆平等に愛してくれたのに、皆が自分だけを愛してくれている記憶を持ってるだけで自分もそうして欲しいって思うなんて) コロ…コロ……ピト… 塞(それに結ばれない未来が存在する…プレイボーイ過ぎるよ京太郎) 塞「…これを使わないといけないのかな?」 【臼沢家秘伝媚薬】 塞「…ちょっと出かけてこようかな」 スッ…ポケットに小瓶をいれて 塞「私だって愛されたいんだよ、京太郎」 深夜 京太郎「……zzzz」 京太郎「……っ…目が覚めた…」 京太郎「風に辺りに行くか…」 トシ「こんな夜遅くにどうしたんだい?」 京太郎「どうも目が覚めてしまって」 トシ「そうかい…それにしてもあの子達の成長が目覚ましいねぇ」 京太郎「そうですか?」 トシ「そうだよ。全国のエースをはれくらい強くなった。シロは打点力、エイスリンは圧倒的な聴牌率とアガリ率、胡桃の回避率、塞の防御率、そして豊音の破壊力。あれなら全国優勝も充分に狙える」 京太郎「皆が勝手に強くなったんですよ」 トシ「私にはそう思えないけどね」 京太郎「ほ、本当ですよ」 トシ「まあいい。はやく寝るんだよ」 京太郎「はい、おやすみなさい」 トシ「おやすみ」
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71日目・朝- 京太郎「ふぁ~」 ハギヨシ「朝食ができあがっています」 京太郎「はい……って、はい!?」 ハギヨシ「起きた気配がしたので」フッ 京太郎「どうも、じゃあ着替えていきます、あとこの寝間着ありがとうございます」 ハギヨシ「いえいえ、それでは」シュバッ 京太郎「さて、行くかなぁ」ノビー 食堂- 京太郎「ん、おはよう」 衣「んぅ~おはよう」 透華「ふわぁ~おはようございますわ」 純「お前ら揃って」 一「兄妹みたいだね」クスッ 智紀「食事できてるよ」 京太郎「今日も二人が隣か」 一「思ったより京太郎の食べ方が普通でつまんないけど」 京太郎「失礼な奴だな!」 衣「よし、すっかり覚醒したぞ!」 京太郎「透華はまだ眠そうだけどなぁ」 京太郎(なんか話すかなぁ) 京太郎「さて、どうするかなー」 衣「みんなで外に行くとか?」 京太郎「それも良いかな、提案してみるか……」 衣「インハイもあるが?」 京太郎「それだ、あーでも今日からしっかりと計画立てれば……」 衣「うん、衣は行きたいな、みんなでどっか……京太郎と一緒に」ギュッ 京太郎「おう、そうだな」ナデナデ 透華「食事中にイチャイチャしない!」ビシィッ 京太郎「さて、どうするかな」 ハギヨシ「おや、また聞きたいことですか?」フッ ハギヨシ「いえ構いません、私はなにがあっても貴方の味方ですから」 ハギヨシ「現在の危険について、ですか特にはありませんね」フム ハギヨシ「岩手の二人も大丈夫のようですし西の方は愛宕洋榎さんのようですが問題はないでしょう、連絡も取っているようですしね」フッ ハギヨシ「東京の方も問題は無いようです、実に良い状態ですね……これなら当分は大丈夫でしょう、安心して他の方との交流を深めてください」ニコッ 昼前- 京太郎「さて、次は……」 ハギヨシ「おや、またまたですか」フッ ハギヨシ「次はなにを聞きたいのです?」 ハギヨシ「力の器について、ですか……あれはチャージするんですよ、力を」 ハギヨシ「良くわからないでしょう、あれは衣様の力を入れる入れ物です……衣様に力を注いでもらいましょう、そうすれば三度ほど能力が使えるようになるでしょうから」フム ハギヨシ「三度使ったら?使い終えたらまたチャージしましょう、すればわかりますから」フッ 京太郎「ん、次は……てかまだ昼前か」 京太郎「さて、雑用するか!」 ハギヨシ「やることは、ないことはないですが」 京太郎「じゃあ掃除します!」バッ ハギヨシ「おやおや、困ったものです」フッ 歩「仕事がとられる!?」 昼- ハギヨシ「お昼ですがどうしますか?」 京太郎「ん~」 京太郎「まだいますよ」 ハギヨシ「では食事としましょうか」 京太郎「じゃあ俺も手伝い」 歩「終わってるから」 京太郎「……」シュンッ 食堂- 京太郎「さて、ハギヨシさんのおいしいごはん~っと」 歩「私も手伝ってるんだけど?」 京太郎「ハギヨシさんの仕事に手伝うことあるんだ」 歩「た、たまに」 京太郎「美味いなやはり!」 透華「だって私の執事が作っているのですもの」 京太郎「ハギヨシさんにあまり迷惑かけんなよ?」 透華「わかっていますわ!」 衣「もうちょっとハギヨシ頼りは直さないとな!」 透華「衣が言いますの!?」 京太郎「そういや透華、今度みんなで出かけないか?」 透華「ん、なんですの藪から棒に」 京太郎「衣が行こうって」 透華「なるほど、では近々行きますわよ!」ビシィッ 一「うわ、どうしたの透華?」 純「いつものことだろ」 智紀「まったく」 衣「騒ぎすぎだぞ」 京太郎「おい透華」 透華「……」 アンテナ「」シュン 昼過ぎ- 京太郎「もう昼過ぎかぁ……」 京太郎「さて、どうしましょう一さん?」 一「なにがです京太郎さん?」 京太郎「色々となー」 一「そっかー」 京太郎「中堅としての役割果たせそうか?相手は蒲原さんだが」 一「あぁ、ワハハの人か、余裕でしょ!」 京太郎「本当に大丈夫なのか?」 一「平気でしょ、私だってパワーアップしたんだし」ニッ 京太郎「そうか、なら期待してるぜ」グッ 一「任しておいてよ、龍門渕を必ず決勝まで連れてくから!」 夕方- 透華「もう夕方だけど、良いのかしら?」 京太郎「ん、大丈夫じゃね、知らんけど」 京太郎「衣、OKだってよ」 衣「おぉ、それは僥倖!」 京太郎「はは、良かったなぁ」ナデナデ 衣「うん!」 京太郎「さて、俺も麻雀修行の旅にそろそろ出るか」 衣「またどこか行くのか?」 京太郎「でも今日ずっとここにいるんだよなぁ」 衣「時間の無駄遣いだな」 京太郎「無駄ではないだろ、みんなといれるんだから」 衣「ははっ、京太郎はそういうと思ってたよ」 京太郎「……喜んで良いのかいけないのか」ムムッ 夕方2- 京太郎「そ、そろそろ帰るか……」 ハギヨシ「おや、忠告はされましたからね?」フッ ハギヨシ「ついさっき言ったばかりだと思うのですが……?」 ハギヨシ「えぇ、女性関係の危険は皆無ですので大丈夫です」フム ハギヨシ「あとは鶴賀のみなさまには注意してください、一緒に打てば飲まれかねませんし、あとは宮永咲さんとここのみなさんとの麻雀も今の暴食の力ではやめておくべきでしょう」コクリ ハギヨシ「では、これぐらいですね」ニコッ 夜- 京太郎「うわぁ、こんな時間になってる」 透華「計画性がありませんわねぇ、いつぞやの個人戦の話を思い出しますわ」 京太郎「うっせ」 衣「道中気を付けるのだぞ京太郎!」 京太郎「おう、了解」 京太郎「さて、帰ろう帰ろう」 京太郎「ちょっと遠回りして帰るかー」 京太郎「んぁ、咲か?」 咲「ん……京ちゃん?」 京太郎「どうしたよ」 咲「ちょっと散歩してたんだよ」 京太郎「ったく、こんな夜中に」 咲「京ちゃんも一緒でしょ?」 京太郎「俺はこんなナリだから良いんだよ、送ってくから帰ろうぜ?」 咲「……うん」 京太郎(……なんか、妙な違和感がする?)ゾクッ 自宅・自室- 京太郎「ふぅ……あとは寝るだけ、ってメールか?」 京太郎「んっと?」 京太郎「ん、歩から」 差出人:歩 本文『色々とお疲れ、麻雀してなかったみたいだけどなにかあったの?』 京太郎「避けろって言われたからなぁ、夢で」 本文『特には理由はないぞ、しいていうならみんなと話したかったから、とかかな?』 差出人:歩 本文『龍門渕家を内から掌握しようというなんて、悪だね!』 京太郎「何言ってんだこいつ」 本文『お前とももっと話したかったんだけどな』 差出人:歩 本文『はいはいありがと、またね おやすみ!』 京太郎「おやすみっと……次は美穂子さんか」 差出人:美穂子 本文『先日の合宿ではあまり二人で話せなくて残念です』 京太郎「こうみると美穂子さんもメールうまくなったなぁ」 本文『そうですね、でも今度風越に行ったときとかには沢山お話しましょう!』 差出人:美穂子 本文『楽しみにしてるわね、それじゃあおやすみなさい』 京太郎「おやすみなさいっと、次は洋榎さん」 差出人:洋榎 本文『ガースーは東京行ったことあるんやろ?』 京太郎「脈絡がない!?」 本文『えぇ、何度か』 差出人:洋榎 本文『いやな、東京行くんやったらなんか色々調べようと思ったんやけど、それやったら案内してもらえばええか!』 京太郎「そういうことか」 本文『おまかせあれです!』 差出人:洋榎 本文『ん、じゃあ楽しみにしとるな! おやすみ』 京太郎「ん」 本文『こちらこそ楽しみにしてます おやすみなさい!』 龍門渕家・歩部屋- 歩「ったく、またあいつは」カァッ 歩「別に、学校でいつでも話せるのに」フッ 福路家・美穂子部屋- 美穂子「つまり京太郎君、今度風越に来てくれるってことよね」ニコッ 美穂子「そこまで遠くなくて良かったぁ、今度須京太郎君が来るのが楽しみね♪」 愛宕家・洋榎部屋- 洋榎「えへへ、その前にガースーが大阪来たらどうしよ!?いや、今度はうちが唐揚げ作ってガースーの胃を掴んで!」グッ 洋榎「そ、そのあとはうちを食べて……って早い言うとるやろが!」ビシィッ オネエチャンウルサイワ! 自宅・自室- 京太郎「さて、寝るかなぁー」 カピ「カピ!」アシタハドウスル? 京太郎「んぁ、旅行もありだよなぁ……いや、偵察だった」 京太郎「偵察に行こうッ!」グッ 京太郎「そうだ、岩手に行こう!」 カピー「カピ」イッショニイク! 京太郎「いや、ダメだろ」 カピー「ピカッ!?」ソンナッ!? 81日目終了- 82日目- 朝- 京太郎「さて、岩手行くし誰かに連絡するかな」 『トシ』 京太郎「出るかな?」 プルルル プルルル トシ『もしもし、どうしたんだい京ちゃん?』 京太郎「今日からそっちに行こうと思いまして」 トシ『そうかい、ならウチを使っていいからね』 京太郎「え、良いんですか?」 トシ『今更だろう』フッ 京太郎「あはは、返す言葉もありません」 トシ『じゃあ、放課後あたりに連絡を入れるからそれまで時間潰しててくれるかい?』 京太郎「了解っす」 岩手- 昼前- 京太郎「やることないなー、昼ついでに時間つぶすか」 京太郎(前にシロと来たファミレスだけど……まぁ昼を食うには丁度良いな!)ウン 京太郎「ふぅ、なんか落ち着くなぁ」 京太郎「ふぁ……腹八分ってとこだな、動くのダル……」グテー 京太郎(12次元の間、行くか?) 京太郎(今はやめとくか、さて夕方までドリンクバーだな)ウン 夕方- プルル 京太郎「もしもし?」 トシ『ん、授業も終わって放課後だしおいで、入る前に誰かに連絡するんだよ』 京太郎「了解です」 トシ『気を付けてね』 京太郎「さて、行くか!」スッ 京太郎「そして来たわけだが、誰に連絡するか」 京太郎「ダルがらないかな?」 プルルル 白望『もしもし?』 京太郎「おうシロ、今お前の学校の前なんだけど」 白望『すぐ行くから』 京太郎「お、おう、頼む」 白望『うん』 白望「お待たせ」 京太郎「いや、全然待たなかったぞ」 白望「そっか、じゃあ行こっか」 京太郎「おう!」 麻雀部部室- 白望「連れてきた……」ボフッ 胡桃「さっそくソファーで寝ない!」ビシッ 京太郎「どうもー」 豊音「京ちゃん、いらっしゃいだよー!」 エイスリン「イラッシャイ!」 塞「久しぶり!」 京太郎「どうも久しぶりです」 トシ「良く来てくれたね」 トシ(偵察目的だろうけど) 豊音「たくさんお話しようよー!」 エイスリン「シヨ!」 京太郎「あはは、久しぶりですねこの感覚も」 京太郎「あの、蔵に行こうと思うんですけど」 豊音「えー」 エイスリン「」シュバッ (落ち込んでる絵) 京太郎「あう、すみません」 トシ「まぁまぁ、まだ岩手にいるんだろうし良いじゃないか……そういえば新しい世界が見えるかもしれないよ?」 京太郎「へ?」 トシ(一度死んだことがあるみたいだからねぇ) 塞「誰か連れて行くの?」 京太郎「あぁ、えっと……」 トシ「どっちにしろ私は一緒に行くけどね」 京太郎(誰を連れて行くかなぁ) 京太郎「胡桃さん、行きましょうか」 胡桃「うん!」 トシ「それじゃあ言ってくるね、四人ともしっかり練習するように」 豊音「はーい!」 エイスリン「Yes!」 白望「ダル……」 塞「ほら、やるよ!」 トシ「それじゃあ行こうか」 京太郎「はい」 胡桃「うん」 12次元の鏡の間の祠のある蔵前- 京太郎「さて、来ましたね」 胡桃「うん!」 京太郎「どうしますかねー」 トシ「ちなみに、新しい世界に関しては一人で入らないと見れないからね」ボソッ 京太郎「なるほど……」ムムッ 京太郎「では、一人で行きます!」 トシ「ん、待ってるね」 京太郎「じゃあ、行ってきます!」 胡桃「気を付けてね!」 京太郎「はい!」グッ 京太郎「ん、久しぶりだなぁ」 鏡「12次元のお前の記憶、その記憶を呼び覚ます鏡だ」 京太郎「おう」 鏡「さぁ、今お前が選べる三つの異なる次元から、お前の記憶を呼び覚ます」 京太郎(三つの次元の俺かぁ、なんか決闘者以外の俺の顔って暗いな) 鏡「決闘者の記憶、そして破壊者の記憶、新たな蘇生者の記憶……どれにする?」 鏡「なんだ、俺か」 京太郎「よう俺」 鏡「俺の力が欲しいのか?」 京太郎「お、おう」 鏡「ハァ、イラつくな、ほら……見せてやるよ」 京太郎(なんか違う……) 鏡「さぁ……地獄を楽しみなッ!!」 京太郎「!?」 ギィッ トシ「おかえり」 京太郎「はい、ってあまり時間経ってない?」 胡桃「うん、早かった!」 トシ「部室に帰ろうか、まぁ部室に帰れば解散の時刻だろうけどね」 京太郎「そうですねぇ」 麻雀部部室- 京太郎「ただいまです」 塞「おかえり、もう終わりだよ?」 白望「ダル……」グデー 豊音「ずっと打ってたからシロが限界だよー」 エイスリン「」バッ (シロがばたんきゅーしてる絵) トシ「ん、どうしたんだい?」キョトン トシ「あぁ何か聞きたそうな顔してるね、知ってることは答えるよ?」 トシ「なるほどね、それに関してはふつうのEXEDなら七月から、つまりは明々後日からいけるようになるよ」ウン トシ「七月からちょくちょく『デートをする』ってコマンドが出るようになるから、好感度がMAXでフラグが建っている相手そのあと連絡を取ってデート内で上手くやるんだね……」フッ トシ「ちなみ、『○○家EXED』や『○○高校EXED』とかをしておくと次週ではその学校から始められたりもするからね、覚えておいて損はないよ」 トシ「まぁつまり、明々後日からがEXEDへ向けての本番ってわけだ、頑張りな」 夜- トシ「さて、解散したわけだけど、このまま帰るよ」 京太郎「了解です、そしてよろしくお願いします!」 トシ「まぁいつでもおいでって言ったしね」フフッ 京太郎「晩御飯はどうします、作りましょうか?」 トシ「今日はうちにあるもので適当に作るよ」 京太郎「はい!」 熊倉トシ宅- 京太郎「ふぅ、ごちそうさまでした」 トシ「お粗末さま」 京太郎「洗い物ぐらいしますよ」 トシ「じゃあお願いしようかねぇ」 京太郎「さて、洗い物も終わったし、どうするかな」 京太郎「ん、メールが来てるな」 京太郎「んっと、誰だろ?」 京太郎「ん、絹恵さんからだ!」 差出人:絹恵 本文『最近メールしてへんからしてみたよ』 京太郎「おぉ」 本文『そうですね、洋榎さんや雅枝さんとはしてるんですが』 差出人:絹恵 本文『ごめん、今日はこれで、またメールしてな♪』 京太郎「んぁ?」 本文『はい、それじゃまた!』 京太郎「どうしたんだろ、あ、照ちゃんからだ」 差出人:照 本文『最近、咲はどう?』 京太郎「ん、照ちゃんが咲を気にするなんて珍しい」 『珍しいな、照ちゃんが咲のことを気にするなんて』 差出人:照 本文『ごめん、そろそろ会うかもって思って気になっちゃってるんだと思う』 京太郎「やっぱり姉なんだなぁ」 本文『会いにくればいいのに』 差出人:照 本文『それはできないよ、だから東京で会うのを怖いけど楽しみにもしてる』 京太郎「怖い?」 本文『わかりました、じゃあ今度東京行ったときには沢山話しましょうね!』 差出人:照 本文『うん、楽しみにしてる!』 京太郎「次は、新子さんか」 差出人:新子憧 本文『えっと、最近どう?』 京太郎「あちゃー、緊張してんな?」 本文『悪くないですよ、今は岩手に旅行に来てるんです』 差出人:新子憧 本文『岩手かぁ、前に行ったなぁ』 京太郎「あぁ、例の特訓かぁ」 本文『また会えたら色々話しましょうね』 差出人:新子憧 本文『うん、リハビリだから楽しみにしてる!』 京太郎「まぁ練習といえど新子さんみたいなかわいい子とメールできてるだけ上々だしな」 本文『はい、また!』 京太郎「さて、次になにかしたら寝るか」 京太郎「ん、電話がきた」 京太郎「あれ、新子さん……もしもし?」 憧『いやさ、リハビリに付き合ってくれるってなら電話してみようかなって……い、忙しかった?』 京太郎「いや、全然、それよりそっちはまだ練習とか行ってる?」 憧『うん、週末にハルエが車出してくれてね』 京太郎「晴絵、体を労われって伝えといてくれ、無理しそうでなぁ」 憧『うん、そこは私たちも気を付けてるけど須賀君が言った方が喜びそうだし伝えとく』 京太郎「なんでオレ?」 憧『え、晴絵って京太郎のこと明らかに好きな感じじゃん』 京太郎「へ?」 憧『え、気付いてなかったの!?やば、言っちゃった!?』 京太郎「いや、まぁ落ち着いてくださいよ、よくよく思えば心当たりがないことも」ハハハ 憧『そ、そっか、じゃあとりあえずハルエには伝えとくね』 京太郎「頼む、あとなにかあったらいつでも電話くれて良いからな!」 憧『うん、ありがと、それじゃおやすみ』 京太郎「おやすみなさい!」プツッ 京太郎「さて、そろそろ寝ます」 トシ「私も隣で失礼するからね」 京太郎「はい、おやすみなさい」 トシ「えぇ、おやすみ」 82日目終了- 83日目・朝- 京太郎「ふぁ~」 トシ「京ちゃん、朝ご飯できてるよ」 京太郎「あ、どうもです」 トシ「合鍵渡しとくね、好きに出かけていいよ」 京太郎「ん、なにからなにまで」 トシ「まぁ良いって、私は朝ご飯食べたら学校に行くから、また夕方あたりに電話するね」 京太郎「はい」 京太郎「さて、トシさんも行ったしどうするかな」 京太郎(こうやってテレビだけ見てるのもなぁ、まぁそれでも良いかもしれんが、外でるのもありだよなぁ) 京太郎「外に行くか、でもどこ行くよ?」 京太郎(行きつけの喫茶店とかカッコいいよなぁ) カランカラン マスター「どうぞ」 京太郎(超渋い)ドキッ 京太郎(まぁ良いか、とりあえず端の方の席にしよう)スッ 京太郎(おいしいなぁこのコーヒー、ハギヨシさんとタメ張ってるんじゃないか?) 京太郎「ふぅ、おいしい」 マスター「どうも」フキフキ 昼前- 京太郎(さて、昼はどうするかな……) 京太郎(家で食うか、あ、トシさんに晩御飯のことも聞くかな) 京太郎(飯を作るぐらいしないとな!) 熊倉トシ宅- 京太郎「さて、いただきますっと」ズルル 京太郎「……この時期になるとソーメンが最強だな」ズルル 昼過ぎ- 京太郎「さて、どうするかな」 京太郎(ふむ、最近はちっぱいも良いと思えてきた……おもちはふくらんでこそ、だがふくらんでいないおもちは何と呼ぶ?だめだ、やはりちっぱいという単語しか出てこない……)ムムム 夕方- 京太郎「さて、誰かに連絡入れないとだな」 京太郎「さて」 プルル 豊音『もしもしー?』 京太郎「豊音さん、今学校の前にいるんですけど」 豊音『迎えに行くよー!』 豊音「来たよー」 京太郎「早いですね」 豊音「近いからねー、行こっか!」ギュッ 京太郎(なっ、手を!?) 京太郎「りょ、了解です!」グッ 麻雀部部室- 京太郎「お邪魔しまーす」 豊音「連れてきたよー」 塞「なんか二人って仲良いね」 豊音「なんだかアパートで上の階と下の階に住んでそうだよねー」 京太郎「あぁ、なんかわかります」 胡桃(わけわかんない) 京太郎「塞さんは、最近どうですか?」 塞「ふふん、京太郎とやっていらい防げる回数が上がってるし上々だよ!」ビシッ 京太郎「おぉ、そりゃ楽しみです!」 塞「全国がねぇ、組み合わせによっては最悪な展開になるけど」 京太郎「あはは、決勝で会いたいですねー」 塞「そうだね!」 夕方2- 京太郎(さて、次はどうするか……) 京太郎「豊音さんは、エイスリンさんと同時期に転校してきたんですよね?」 豊音「うん、まぁ来るまでに数日かかったんだけどねー、だからこの麻雀部じゃ私が一番後かなー?」 京太郎「……村なんでしたっけ?」 豊音「うん、みんな優しかったんだけど同じ歳の人もいなかったんだよねー……うっ」グスッ 京太郎「!?どどど、どうしました?」 豊音「うぅん、こうやって京太郎君とお話ししてるの楽しいなーって」ニコッ 京太郎(天使か……) 夜- 熊倉トシ宅- トシ「ごちそうさま」 京太郎「お粗末様です」 トシ「ありがとうね」 京太郎「いえいえ、お礼ってことで」 トシ「律儀だねぇ」 京太郎「さて、どうするかな」 トシ「ん、どうしたんだい?」キョトン トシ「あぁ、次は何を聞きたいんだい?」 トシ「その他のルートの出現方法か、『蘇生者』は比較的楽な出現方法だったからねぇ」 トシ「他のか、どれを聞きたいかね?」 トシ「そのルートに限っては色々と大変だけど、まぁ出現方法だけだよ」 トシ「とりあえず、それに関してはハギヨシに麻雀で勝つ必要があるわけだね」ウン トシ「ハギヨシに勝った上で、さらに臨海女子の誰かと仲良くなる必要があるわけだけど、色々大変だねぇ、頑張りな」 京太郎「さて、どうするか」 京太郎「んぁ、メールだ?」 京太郎「んっと、誰だろ?」 京太郎「ん、良子さんからだ」 差出人:良子 本文『京太郎君、今度また鹿児島に行きませんか?』 京太郎「んぁ?」 本文『これまたどうして?』 差出人:良子 本文『前々から話そうとは思っていたんですが、貴方の力を検証するためにもですね』 京太郎「ん、そうだな」 本文『わかりました、今度連絡します』 差出人:良子 本文『えぇ、行きたい時に連絡をくださればそれで大丈夫ですので、では goodnight!』 京太郎「ふんふむ、次は菫さんか!」 差出人:菫 本文『照と淡にやけに懐かれている君に質問だ あの二人の舵の取り方を教えてくれ』 京太郎「切実だなっ!?」 本文『いや、俺もわかりませんし!?ていうか俺も舵は取れてませんよ、でもあの二人だったらおやつ抜きにしてみるとか?』 差出人:菫 本文『それはいい考えだな、それをやってみよう ありがとう おやすみ!』 京太郎「いえいえ、おやすみなさいっと……よし、そろそろ寝るかな!」 トシ「ん、おやすみ」 京太郎「おやすみなさい」 83日目終了- 84日目・朝- 京太郎「さて、トシさんも行ったし、どうするかなー」 京太郎「さて、どこに行くかなー」 12次元の鏡の間の祠のある蔵前- 京太郎「さて、入るか?」 京太郎「よし、突撃だ!」 京太郎「ん、昨日ぶりだ」 鏡「12次元のお前の記憶、その記憶を呼び覚ます鏡だ」 京太郎「わかったわかった、ここまでは記憶あるんだよ」 鏡「さぁ、今お前が選べる三つの異なる次元から、お前の記憶を呼び覚ます」 京太郎「さて、こっからだな、いつも記憶がないの……」 鏡「決闘者の記憶、そして破壊者の記憶、新たな蘇生者の記憶……どれにする?」 鏡「おい、決闘してんだろうな?」 京太郎「いや、知らんし」 鏡「半端な気持ちで決闘の世界に入ってくんじゃねぇよッ!」ギリィッ 京太郎「お、おう」 鏡「俺の友にもらった力、これが!行くぞ、トップ・クリア・マインド!デルタ・アクセル・シンクロォォ!」ゴォッ 京太郎「もう、なんなんだよ」 ギィッ 京太郎「ふぅ、やっぱり記憶が飛んでるんだよなぁ」ハァッ 京太郎「まぁ良いか、新しい力は手に入ったみたいだしな」 昼- 京太郎(さて、昼だなぁ) 京太郎「なにかしら買っていくかぁ~」 熊倉トシ宅- 京太郎「さて、いただきますっと」ズルル 京太郎「……やっぱソーメンは飽きやすいな」ズルル 昼過ぎ- 京太郎「さて、どうするか!」 京太郎「さて、どこ行くかぁ!」 京太郎「さて、打つかな!」 京太郎「よろしくお願いします」 男I「よろしく、須賀、京太郎!?」 女I「え、うそ?」 男子I「誰だこいつ?」 京太郎「ま、まぁまぁ」 モブ(っぶねー!危うくぶつかるところだったぁぁっ!?)ゼェハァッ 京太郎(ん、あの後姿?) 京太郎「改めて、お願いします!」 男I「よろしく」 女I「おねがいしまーす」 男子I「よろしく!」 京太郎(さぁ……) モブ(なにあれ、緑色の光、違う、刃!?) 京太郎(楽しみなぁッ!) モブ(なにこれっ!?)ビリビリッ ◇効果処理開始 京太郎(ハァッ!)ザンッ 能力『ブラッディヘルブレイド』 効果:相手一人の点数を-40する 女I(ッ!?なに、斬られた!?) ◇効果処理終了 京太郎「さて、半分ですね」フッ 女I(じょ、冗談ッ!?) 男子I(ど、どうなってんだこれ!?) 男I(いやぁ、さすが須賀京太郎……) モブ(ま、また強くなってる)カタカタ 京太郎(さて、どう打つかな)タンッ 男I(いやぁ、趣味でやってるような奴じゃ勝てないかぁ)タンッ 女I(キッツいなぁ)タンッ 男子I(化け物かよっ!) 京太郎(さて、見るかッ!)スッ モブ(目が青く……ッ!?)コソッ 京太郎(ここで、この場を視て、支配する!)カッ 能力『青眼の預言者』発動 条件:成功安価でオカルトの数値『95』以下を出す 京太郎(すべて、見える!)ギンッ ◇効果処理開始 京太郎(さぁ、もらうぞ) 能力『青眼の預言者』 効果:点数が+15され、その後一度の和了安価の数値が+10 女I(くそっ!) 男I(目が青くなってから、変わった?) 男子I(オカルト持ちかよ!) ◇効果処理終了 京太郎「ツモ、3000・3900」ダンッ 女I「お疲れー」 男子I「お疲れさまっす」 男I「いやぁ、負けた負けた」 モブ(さっさと出よう!)ダッ ◇結果 トップ 京太郎:90+89=179 二着 男子I:50+72=122 三着 女I:41+55=96 ラス 男I:32+31=63 夕方- 京太郎「さて、電話電話~っと」 白望「お待たせ」 京太郎「いや、全然待たなかったぞー」 白望「じゃ、行こうか……おんぶ」 京太郎「お、おう」スッ 白望「ダルくない……」 京太郎(背中にっ、おもちをおもちのシロがっ、やっぱおもちは最高だぜっ!) 白望「」フッ 麻雀部部室- 京太郎「お邪魔しまーす」 白望「いらっしゃい」 胡桃「なんで背中に乗ってるの!」ビシッ 豊音「シロと京ちゃんもアパートの上下に住んでそうだねぇ」 塞「あれ、豊音じゃなかったの?」 豊音「なんだかその時には同居してそうだよー」アハハ 白望(なんの他意もなく言ってるから恐い) 京太郎「あぁ、なんかわかります」 胡桃(京ちゃんも大概だなぁ) 京太郎「エイスリンさんは、大学に行くんですか?」 エイスリン「コトシ、デ、コキョウ、カエル」シュン 京太郎(やべっ、まずいこと聞いちゃったかなぁ?) エイスリン「デモ、ガンバッテ、セットクチュウ!」 京太郎「そうですか、なにか力になれそうなことがあったら必ず言ってくださいね!」グッ エイスリン「ウン!アリガトウ!」ニコッ 夕方2- 京太郎「さて、次はどうするかなぁ……」 塞「麻雀を教えて?」 京太郎「教えるって塞さんに教えることねぇ」 塞「んーじゃあ、ひたすら塞がれ続けてみてよ」 京太郎「鬼!?」 塞「まぁ良いから、ほら雀卓について、ね?塞げなくなったら終わりね」 京太郎「まぁ、了解です」ハァッ 夜- 熊倉トシ宅- 京太郎「ごちそうさまでしたー」 トシ「ごちそうさま」 京太郎「さて、どうしようかなー」 トシ「ん、EXEDは明日から解放だよ……学校なんてさぼらせちまいな」グッ トシ「その他のルートの出現方法だね、どれを聞きたいかね?」 トシ「そのルートを出すには、第一条件が三人の好感度をMAXにする、一人目が豊音、二人目がシロ、そして三人目が永水女子の狩宿巴……まぁその前でもあとでも、宮守EXEDを見れば良いわけだ、それで次のルートでこのルートが選べるよ」ウン トシ「頑張りな」グッ 京太郎「さて、次はどうするか!」 京太郎「ん、電話だと?」 京太郎「一からだと?」 一『もしもし京太郎、どこ行ったの?』 京太郎「あぁ、岩手」 一『なんか岩手率多くない?』 京太郎「気のせいだろ、東京とかも行くしさ」 一『そうかな?』 京太郎「そうだって、てかどうして電話を?」 一『あ、えっと……ちょっと声を聞きたくなったから、とか?』 京太郎「なんだそりゃ」ハハ 一『と、とりあえず、もうちょっと居ても良いかもしれないけど帰ってこないと怒るからね!』 京太郎「了解だ」 一『それじゃ、おやすみ』 京太郎「おう、おやすみ」プツッ 京太郎「ちょっとは可愛いとこあるんだなぁ」 京太郎「じゃ、おやすみなさい」 トシ「はい、おやすみ」 84日目終了- ?- 京太郎「んぁ、ここは……」 「久しぶりだな」 京太郎「あのさ、お前って結局なんなんだろうか?」 「……いずれわかるだろ、ほら」パチンッ 京太郎「んぁ?」 「さて、お前の暴食と色欲が少しばかり暴れだしてるわけだが」 京太郎「え、どうすりゃいい?」 「自分で考えてくれ、俺は答えを出す役じゃないからな」 京太郎「……放置かよ」 85日目・朝- 京太郎「さて、どうするかな」 京太郎(そりゃちっぱいも良いって思ってた差出人、だけどな……シロをおんぶしたときに悟ったんだ、やっぱりおもちはおもちが良いって……)ムムッ 昼前- 京太郎(さて、昼はどうするかな) 京太郎「結構混んできそうだな」 京太郎「ん、あれ?」 京太郎「あれ、晴絵」 晴絵「あれ、京太郎?」 晴絵「いやぁ、びっくりしたよー」 京太郎「俺もだよ」 晴絵「こりゃ運命だね!」 京太郎「ハハハ、かもなー」 晴絵(脈あり!?) 京太郎「晴絵はなんで岩手に?」 晴絵「監督に会いに来たんだけど、京太郎は?」 京太郎「まぁ他校の偵察にな」 晴絵「へぇ、そういえば近くの旅館に泊まってるから暇だったら遊びに来てよ」 京太郎「おう」 昼過ぎ- 京太郎「晴絵とも別れたし、どうするかなぁ」 京太郎(誰かデートに誘ってみるか) 京太郎「シロを誘うか」 プルルルル 白望『もしもし?』 京太郎「シロ、学校中だってことはわかってんだけどさ……遊びに行こうぜ!」 白望『……良いよ』 京太郎「マジで、そりゃ良かった」 白望『どこに行く?』 京太郎「まぁそりゃ後で決めれば良いだろ」 白望『……ダルいからそれで良いや、また後でね』 京太郎「おう!」 京太郎「おうシロ」 白望「ダル……」 京太郎「荷物は、家に置いておくか」 白望「うん、どこ行くの?」 京太郎「ん~」 京太郎「水族館あるんだったよなぁ」 白望「……電車乗らなきゃだよ?」 京太郎「暗くなる前に帰ってくれば、まぁ?」 白望「じゃ、行こうか」 京太郎「ダルくないか?」 白望「うん、京太郎と一緒だから」フッ 京太郎「そっか」 水族館- 京太郎「おぉ、おもしろいなぁ」 白望「疲れそうだね、泳ぎすぎで」 京太郎「マグロなんかは泳がないと死ぬけどな……」チラッ 白望「ん?」 京太郎「いや、なんでもない」カァッ 白望「……えっち」 京太郎「だぁっ!考えないようにしてたのにっ!?」 京太郎「結構広いなぁ」 白望「そうだね、ダル……」 京太郎「ベンチかぁ、ゆっくり見れるな」 白望「でも、早く帰れなくなるかも……」 京太郎「ん~」 京太郎「しょうがないな、ほら乗れよ」スッ 白望「……目的は?」 京太郎「いや、そんなつもりは、ほら人少ないし特に目立たないだろ」 白望「まぁ良いけど」トサッ 京太郎「ん、相変わらず軽いな」スクッ 白望「ん、進んで」 京太郎「はいはい、ほれ見ろ」 白望「あざらし……」 京太郎「あのずっと寝てるのお前みたいだな」 白望「京太郎が可愛いって言ってくれるならそれでも良いや」 京太郎「お前はまた」カァッ 白望「おもしろいね」フフッ 京太郎「俺は一方的に遊ばれてるだけだけどな」 夜- 京太郎「帰ってきたなぁー」 白望「疲れた?」 京太郎「あの後ほとんどお前のこと背負ってたしな」 白望「どうだった?」 京太郎「そりゃ柔らかって、なに言わせんだよ!」 白望「良かった、京太郎が反応するってわかって」フフッ 京太郎「お前なぁ、からかうなよぉ」 白望「からかってるつもり、ないよ?」ギュッ 京太郎(なっ、抱きついて!?) 京太郎「し、シロ!」グイッ 白望「っ……」 京太郎「だ、ダメだって……」 白望「わざわざ呼ばれて、水族館まで連れてってもらって……期待しすぎたのかも……」 京太郎「いや、お前が嫌いってことじゃないんだよ、俺が優柔不断なだけで」 白望「……良いよ、京は優しいから」 京太郎「京?」 白望「いちいち京太郎って呼ぶの、ダルい」 京太郎「そっか、とりあえず家まで送っていくよ」 白望(それに、特別な呼び方したかったし……) 夜- 熊倉トシ宅- 京太郎「ただいま帰りましたー」 トシ「お帰り、遅くなるのは良いけど、みんな怒ってたよ?」 京太郎「あらまぁ……」 京太郎「さて、どうするかな」 京太郎「あれ、電話だ」 京太郎「あれ、咏さんだ」 咏『京ちゃん、今ってどこいんの~?』 京太郎「岩手ですけど」 咏『お義父さんとお義母さんに聞いたら旅行に行ったって聞いてさ、なんだよ一声かけてくれれば行ったのにー』 京太郎「あぁー今度からは声かけますよ」 咏『うん、できれば一緒にいたいしねー知らんけど』 京太郎「あはは、俺も一緒に居たいですよ」 咏『お、おう、それじゃまだ今度ね!』 京太郎「了解です、また今度!」 咏『うん!』 京太郎「さて、次は……」 京太郎「次は、メールか?」 京太郎「誰からだ?」 京太郎「お、玄さんからだ」 差出人:玄 本文『オモチマイスターとして、和ちゃんの水着姿を送るのです』 京太郎「なに!?おぉ、さすが!でも隣の玄さんもやはり良いものを」 本文『さすが和、でも玄さんの水着姿も可愛いですよ!』 差出人:玄 本文『別に私は良いから!お姉ちゃんの写真も送るからね!』 京太郎「おぉ、水着にマフラー……宥さんが凍死しなくて良かったぁ」 本文『実にすばらです!玄さんも映ってますけど、やはり玄さん似合ってますね!』 差出人:玄 本文『だから私のことは良いって! またメールするね おやすみ♪』 京太郎「照れてるな」 本文『はい、おやすみなさい!』 京太郎「次は、歩からか」 差出人:歩 本文『一さんから岩手に行ったって聞いて透華様が怒ってたよ』 京太郎「んぁー!」 本文『まぁ埋め合わせはするつもりだし、大丈夫だろ』 差出人:歩 本文『ほんと行き当たりばったりだよねー』 京太郎「くそっ、言い返せない」 本文『放っとけ!』 差出人:歩 本文『わかったけど、私も心配してるんだからね』 京太郎「む……そういわれると」 本文『悪かった、今度から気を付けるよ』 差出人:歩 本文『わかればよろしい おやすみ』 京太郎「おう、おやすみっと」 京太郎「あれ、次はハギヨシさんだ」 差出人:ハギヨシ 本文『そちらの方でも問題はなさそうなようでなによりです、トシ様もいらっしゃるようですからね』 京太郎「なんでトシさんのこと知ってるんだ?……まぁ良いか」 差出人:ハギヨシ 本文『EXEDについては、そうですねわかりやすいからこそ気を付けてくださいということだけです』 差出人:ハギヨシ 本文『デートに誘った最後の選択肢ではEXEDに行けますが、最後の選択肢によっては相手の「??」を上げてしまうことがありますよ』 差出人:ハギヨシ 本文『そしてさらに注意するのであれば、一度BADENDを見たキャラクター以外は「??」が上がったことや下がったことは警告されません』 差出人:ハギヨシ 本文『京太郎君、お気をつけて』 京太郎「では、おやすみなさい」 トシ「おやすみ」 83日目終了- ?- 京太郎「あれ、またか?」 「まぁな、とりあえずまだ本題を話す必要はない」 京太郎「じゃあなんでここに?」 「とりあえず、今度からここに来ることがあるかもって話だ」 京太郎「はぁ?」 「今は良いさ、とりあえず選んでみろ」 京太郎「はぁ?」 「選ぶだけだぞ」 「わかった、憤怒で良いんだな?」 京太郎「おう」 「わかった、じゃあ次の夜だな」 京太郎「ん?」 「そろそろ、起きろよ」 京太郎「お、おう?」
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前話 次話 京太郎インタビューその6 全国大会の第一戦を難なくクリアした清澄高校。 敗退した高校には、来年頑張って欲しいと願う。 勝者インタビューの意味も兼ねて、SK君に取材していく。 まずは清澄高校の一回戦突破、おめでとうございます。 京太郎「ありがとうございます。でもいいんですか? 3連続跳満出して大活躍だった部長とか、優希や染谷先輩も他を寄せ付けない活躍だったし、そっちの方が良かったんじゃ」 そちらは他の記者に任せて、お前はこっちのインタビューに行けと言われまして。 京太郎「はあ」 ぶっちゃけちゃうと、こっちのインタビューの方が楽しみにしてる人多いくらいなんですよね。 京太郎「みんなもっと大会の方に集中したげて!? 頑張ってるんですから!」 とはいえ流石に白糸台などの有名校への取材には敵いませんが。 京太郎「清澄は人気なしですか……。でも、うちは絶対勝ち進んでみせるので、人気が無いなんて言ってられるのも今の内ですからね」 その意気です。 一回戦では、部長さんは特に気合が入っていたように見受けられましたね。 京太郎「そうですね。3年生の部長は最初で最後の大会ですから、みんなの中でも特にって感じで。実は今回他校をトバしてたのも、「よぅし! みんな見てなさい! 私の番で試合終わらせてあげるわ!」って控室で宣言してからですし」 自信たっぷりですね。 京太郎「あの時点で結構な点差ついてましたしね。でも自信って点で言えば、優希の奴なんかは「よっしゃあー!! このゆーき様の東一局で全てを終わらせてやるじぇー!!」とか言ってましたけど」 そうだったのですか。 京太郎「まぁご存知の通り、あいつの親番は東四局になったんですが」 親決めのサイコロを振った時点でズッコケてたのはそういう理由ですか。 京太郎「ちなみに出番の無かった和と咲も控室で若干ズッコケてました」 一年生のみなさんもやる気満々で、空回りしたんですね。 それで、前回から今に至るまでに面白エピソードはありましたか? 京太郎「俺のインタビューって、そういうの求められてるんです?」 だけというわけでもありませんが、メイン層ですね。 京太郎「あー……。面白じゃないんですけど、ちょっとしたハプニングみたいなのはありましたね」 というと? 京太郎「一回戦はその日の午後にやったんですけど、午前中はその準備って感じで。俺も大会中の食材の買い出しに出掛けてたんですよ」 一回戦でもう買い出しに? 京太郎「調理器具は準備してきたんですけど、食材は現地調達ですからね。部費はいくらか渡されて、レシート持ってきさえすれば後は俺にお任せと」 その道中になにかあったのですか? 京太郎「必要なものは買ってリュックに詰めた後、帰り際ですね。人通りの近くでオロオロしてる人を見掛けたんですよ」 誰だったのでしょうか? 京太郎「宮守高校の臼沢さんって言ってました」 宮守高校、というと。 京太郎「はい。うちと同じ日程で一回戦突破して、次にうちと当たる高校の一つですね」 となると、試合前に一人でオロオロしている所を見掛けたと。 京太郎「むしろ試合前だから余計焦ってたんでしょうね」 何があったのでしょうか? 京太郎「俺も何かあったのかなー、と思って声掛けてみたら、向こうも動画で俺の事知ってたみたいで驚いた後、ちょっと悩んでから「ねぇ! 君の能力を見込んでお願いがあるんだけど、聞いてもらえる!?」と」 能力? 京太郎「事情を聞いてみたら、どうやら試合会場に向かう途中で人混みに巻き込まれて、他の選手の人と散り散りになっちゃったみたいで」 あ、迷子捜索能力ですか。 京太郎「そうなりますね」 S君の事ですから引き受けたのだと思いますけど、時間はあったんですか? 京太郎「ええ。そもそも買ったものも緊急で必要なものじゃないですし、試合に間に合わなかったとしても俺が見逃すだけですから。それに、みんなは勝ってくれるって信じてますし」 成程。それで、その後は? 京太郎「とりあえずは連絡がつくか聞いてみたんですけど、試したけど全員繋がらないと」 みなさん携帯を落としてしまった? 京太郎「いえ、後で聞いた所、マナーモードのままにしてたり周りがうるさくて気付かなかったとか、充電切れてたりしてたみたいで」 それは不運ですね……。 京太郎「それで、まずは迷子になった人達がどういう人なのか聞いてみました」 とりあえず歩いて探すのではないのですか? 京太郎「その方が良い時もありますけど……、えーっと。迷子になると言っても、人によって大体パターンがあるんですよね。咲の場合、道分かんないけどとりあえず歩いてみるっていう一番困るパターンなんですけど」 ふむ。それで? 京太郎「人となりを聞いて、大体この辺りにいそうだなって当たりをつけていけば、探す分には早く見つけられるかな、と」 そして、臼沢さんに人となりを聞いて、当たりをつけてから探し始めたと。 京太郎「はい。それでまず見つかったのが、鹿倉さんですね」 どういう当たりをつけていたんですか? 京太郎「臼沢さんから聞いたところ、鹿倉さんは背は低いけどしっかり者で、部内の風紀委員みたいな人らしくて。そういう人なら、人混み掻き分けてみんなを探しに行きたいけど、身体が小さくて中々踏み出せなさそうだなと思って、大きい人通りに沿った部分で立ち往生してるんじゃないかな、と」 そこまで想定するんですか。 京太郎「ええ。で、まぁドンピシャだったみたいで、スクランブル交差点のとこの人の流れの手前で、右に左にウロウロしてたのが見つかりました」 ドンピシャですか、すごいですね。 京太郎「こう言っちゃ失礼ですけど、まー咲に比べたら素直にそこにいてくれたので、比較的といえば比較的簡単に」 京太郎「とりあえず一人確保して次ですね。エイスリンさんっていう、ニュージーランドの人を見つけようと」 その人はどんな方なのですか? 京太郎「全く話せない訳じゃないんですが、日本語を聞くのはともかく喋る方はあまり得意でなくて、常日頃ボードを持ち歩いてそこに絵を書いて意思疎通を図る人だそうです」 成程。そこからどういった考察を? 京太郎「人が多くて目立つ場所にいて、そのボードでHELPサインを出してる可能性が高いと考えました」 人が多くて目立つ場所……。 京太郎「セブンとかマックとかの全国どこにでもあるような施設の入口だったり、外国人でも知ってるような東京名物になりますね。この場合」 それで、実際どこにいたんですか? 京太郎「忠犬ハチ公像の前でした。あの辺りなら一番目立つ所ですね」 ちなみにどんなHELPサインでしたか? 京太郎「ボードに描いてたのはぴえんの顔文字でした」 京太郎「それで、残る二人ですが」 宮守高校ですと、確か小瀬川白望さんと、姉帯豊音さんですね。 京太郎「そうですね」 どちらから先に? 京太郎「そこでは、姉帯さんの方を先に、という話になりまして」 何故でしょうか? 京太郎「前二人は見つけやすい位置にいるという考察だったのですが、小瀬川さんの場合は先に他の人と合流しているかもと話してたので」 というと? 京太郎「小瀬川さんは普段ダルいダルいと面倒臭がる人だそうなんですが、結構スペックは高くて、大事な所では遺憾なく発揮するタイプらしくて。それなら俺が考える他の人の居場所にも小瀬川さんは当たりつけてて、探して見つけてる所かもって考えたんです」 成程。 京太郎「現実は最後見つけた時に公園のベンチでダル~んと座ってたんですが」 なんだか裏切られた気分です。 京太郎「いえ、まぁ一度探しに行ってたみたいなんですけど、当たりをつけた人が鹿倉さんで、既にこっちで回収してた後だったんですよね」 入れ違いだったと。 京太郎「小瀬川さんは「外してた……ダルい……」って言ってました」 それで、姉帯さんにはどういう当たりをつけていたのでしょう。 京太郎「えーと。聞いてた特徴として、姉帯さんはその時全身黒い服装で、長い黒髪で、俺よりも背の高い女性で」 それだけ特徴的であれば、すぐに見つけられたのでは? 京太郎「ところが本人的にそういう特徴、取り分け高身長をコンプレックスに思ってるらしいので、あまりそれらが目立つ振る舞いをしてないかもしれなかったんですよね。気の大きいタイプでもないそうなので」 となると……道端で座り込んでしまっている可能性が? 京太郎「そういう可能性もあったんですが、友達想いの優しい人だとも聞いたので、そういう事情を押して必死にみんなを探してる事も考えられたので、難しい所だったんです」 それで、実際にどうやって探したのでしょうか? 京太郎「えーと、ですね。当たりをつけるのが難しくて、向こうが目立てないなら、こっちが目立って歩けばいいって事になったんですよ」 というと? 京太郎「エイスリンさんの提案なんですけどね。俺が鹿倉さんを肩車して歩けばいいと」 肩車、ですか。 京太郎「人一人肩車して歩いてればそれだけで目立つし、人混みの多い所でも頭一つ抜ければ、同じく頭一つ抜けてる姉帯さんを見つけられる筈だとなったんですよ」 理屈の上ではそうですけど、年頃の女の子を肩車するのは憚られませんか? 京太郎「俺もそう思うんですけど「今は緊急事態だから無罪!」と鹿倉さん本人に強く言われまして、強行する流れに」 本人にそう言われたら、引き下がるしかありませんか。 京太郎「ですね。それで、臼沢さんが「胡桃と荷物を同時はキツイだろうし、こっちは私が持つよ」と言って、元々持ってたリュックを背負ってもらって。小瀬川さんは人口密度が高いのは嫌いそうだからと人通りの少ない場所を回りつつ、鹿倉さんが声を張り上げて探したんです」 それで、見つけられたと。 京太郎「ええ。どっちも目立ってたので割と早めに。人混みがそんなに無いところで見つけた時に、余程不安だったんでしょうね。姉帯さんがこっちに走ってきて飛びかかるように抱き着いてきまして」 あの身長の人が飛びかかってくるのは中々の恐怖では? 京太郎「それがあの人、見た目美人系なのに中身小動物系で、その時もえらい号泣して「わーん! 会いたかったよー!」って叫んでたので……。なんだか避ける気になれなかったんですよね。肩車してたからそもそも避けらんなかったですし」 成程。ですが、肩車して飛び掛かられたらS君も上の鹿倉さんも危険ではないでしょうか。 京太郎「ええ。鹿倉さんも「わっ、ちょっ、豊音、危なっ……!」って焦ってたんですが、あの人びっくりするぐらい軽かったので。俺が倒れないような姿勢取ったにしても、てんでバランス崩れなかったんですよ」 S君の足腰強過ぎる問題では? 京太郎「そうですかね。まぁ、どっちにしろ怪我が無くて良かったです」 ちなみに、姉帯さんとS君の身長差を考慮すると、S君が腰を落として抱き着かれた場合、ちょうどS君の顔の位置に姉帯さんの胸部が当たると思うのですが。 京太郎「なんでそんな気付かんくて良い事に気付いてそのまま言っちゃうんですか」 どうでした? 抱き着かれてみて。 京太郎「例によってノーコメントで」 その後、小瀬川さんを公園のベンチで発見して、見事ミッションコンプリートしたと。 京太郎「ええ。姉帯さんをあやすのに長くかかったり、小瀬川さんが「バテた……おんぶして……」とか言い出したりと、色々ありましたが、なんとか宮守のみなさんは合流出来てました」 時間は大丈夫でしたか? 京太郎「まーかなりギリギリだったので慌ただしくしてましたけど、向こうも一回戦突破したみたいなので、なんとか間に合ったんでしょうね」 S君も大変感謝されたんじゃないでしょうか。 京太郎「そうですね。荷物を返してもらった後、別れ際臼沢さんが「このお礼は絶対するからね! 絶対だよ!?」って言ってたので、今度会った時に改めて、という感じになるんでしょうか」 宮守の方達はどういう印象でしたか? 京太郎「全員3年の先輩なんですけど、みなさん可愛い人達って感じでしたね。雰囲気がフレンドリーというか、柔らかいというか」 では、最後に何か一言。 京太郎「夏バテ防止の為、水分補給はきちんとしましょう。スポドリに塩をちょっと入れるのがオススメです」 前話 次話